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ミャンマーの実像―日本大使が見た親日国 山口 洋一


元ミャンマー駐在大使がかいたミャンマーの実像。
軍事政権の言い分を代弁しているところもあって興味深い。

この本のレビュー

ミャンマーに行く前、ニュースでアウンサンスーチーさんが必死で演説している姿を見て
「殺伐とした国なのかなぁ」と思った。

でも、ミャンマーに行った旅人は「いい国だった」「ミャンマーの人は本当に優しい」
全く逆の感想を漏らした。
そしてミャンマー訪問後はやはり殺伐とした雰囲気はちっとも感じられず
とても穏やかな国だという印象が残った。
「メディアで流れてくるミャンマーの話って一方向から見ただけ?」と疑問に思い、
ミャンマー関係の本を探していて出会った本がこれです。

他の本は「スーチーさんは偉い!」って言う本ばっかりなので、
軍事政権側の話も描いてある本ないかなぁと思ったんです。

文章の書き方は余り上手ではないし「もうちょっと突っ込んで書いてよ」という処もありますが、
少なくとも軍事政権側の立場についても説明してくれていてミャンマーの見方を変えてくれました。
スーチーさん軟禁の原因はスーチーさんが作ってただけという見方もできて、
一方的に非難する西側諸国もどうなんだと思いました。

ネットで情報を探していたとき、スーチーさんはミャンマー人の仮面をかぶったイギリス人。
という人がいて、なるほど、そういうとらえ方もあるか~とも思ったし。

この本を読んだしばらく後、日本人ジャーナリストがデモに巻き込まれてなくなりましたね。
日本ではそのことばかりを取りざたするので、ミャンマーの軍事政権=悪っぽいですが、
ミャンマー政権があんまり情報を表に出さないし、情報を内部に入れないし、
本当にこの人が書いたように国のためを思って動いているのであれば、
もうちょっと情報公開をしたほうがイメージがよくなるのだろうなとも思います。

そういえば私は2006年のスマトラ沖地震のときミャンマーにいましたが、
現地で津波が起こった事実すら知ることができませんでした。
人々はみんなテレビでサッカー観戦していたし。ニュースで津波なんて大騒ぎしなかった。
帰国日にフランスからやってきたばかりの旅行者に写真週刊誌を見せられて初めて知ったのです。
最初は彼らが何を言っているのかわからなかったんですよ。ミャンマー史でも語ってるのかと思ってた。

今はネット時代で正しいか間違っているかはおいておいていろんな情報が飛び交います。
この前のエジプトの政権崩壊もネットが引き金になったわけですし。
ミャンマーではネットとかしなかったので事情はあまりわかりませんが、
あまりに押さえつけられるとやっぱりいずれ不満は爆発するとおもう。(もうしたか。)

なんていうかこの本は専門家が書いた本ではないので言葉は足りない感じがしますが、
本当にそうなのうかどうか、いずれ歴史が証明するんだろうなと思いました。
スーチーさん万歳!ってほんばかり読むと見方が偏るので読んでよかったです。

国の中身をしらない一介の旅行者の感想としては、ミャンマーはキューバと同じく、
貧富の差があまりない印象です。
ただしみんながぎりぎりの生活をしているという方向で均一というイメージ。
ベトナムの様に貧富の差があまりなく、経済発展をしていければまた違うんでしょうね。

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