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中国新人類八〇后が日本経済の救世主になる 原田曜平/余蓮


中国の市場開放後に生まれ、消費経済のなかにどっぷり置かれた1980年代の
消費行動などを紹介し、彼らをターゲットにすべきと提案した経済本。

この本のレビュー

★のつけかたは私が中国進出を考えているビジネスマンではないことや
マーケティングの素人であるが故のことだと言うことをひと言付け加えます。

よく話題に出てくる中国八〇后(パーリンホウ)という世代がどういう世代なのか、
そのことを知りたくて手に取った本でした。
しばしば中国の掲示板に反日的なメッセージが書かれたりしますが、
中国のインターネット人口のほとんどが八〇后以降の生まれの人たちなのだそうだ。
我が国でも年配になればなるほどインターネットやコンピュータは不得手だが、
それ以上に偏っている様子。

オリンピックで率先してボランティアをしていたのも彼ら。
消費経済&一人っ子政策で過保護に育てられたのも彼ら。
彼らの行動は今までの中国人にはなかったことが多く、新人類と呼ばれる。

それらは日本経済が入り込める様々なメリットがあるから考えましょうよ!
と提案しているのがこの本。
ただし、この本がでた後に尖閣諸島問題や日本の原発事故が起きたので
本のデータはいまやあまり当てにならない。
政府から思いっきり反日教育をうけて育ったのも彼らのはずですからね。

中国の水が良くないから、中国で作られた日本メーカーのシャンプーはイヤで、
わざわざ日本から取り寄せているなんていう子がでてきますが、
そこまでモノにこだわるのだから原発の事故でそういうこが日本離れをしているかもと。
そういう意味では日本企業は本当に危機感をもたなければなりませんね。

ただ私の場合、日本は1億2000万人も人がいて、今までも日本人に特化したサービスで
充分経済がまわってきたのだから、無理矢理に中国にシフトするのはどうなのだろうか?と
個人的には思っていたりします。

日本国内でも「安い。安い。」ってファストファッションや100円ショップが人気ですが、
安かろう悪かろうで、結局、そういう店で衝動買いしたものってすぐにだめになるし。
それよりよーく考えて買った高くてもしっかりとした製品の方が
お気に入りとして手元にいつまでも残ってます。

中国は確かに今の日本より人件費は安いですが、法律や政治的要因で
トラブルが起こると日本以上に苦労するし、人件費もどんどん高騰しています。
だから中国からまたさらに東南アジア諸国にシフトしている企業も多くて、
そのスパイラル、一生終わらないよね?って思うのは私だけなんだろうか?
いい加減、大安売りのデフレスパイラルを終わらしてほしいんだが。一消費者として。
(この辺りは、この本の内容とは全く関係ありません。失礼。)

この本は、工場などで中国進出目指しましょう!という趣旨ではなくて、
日本とほとんど変わらない消費意識を持っている中国の若い世代を知って、
その世代にターゲティングしてモノを売りましょうよ!という提案なのですが、
他の本でも「日本企業は宣伝が下手」と書かれている本をいっぱい見ましたけども、
それをもうちょっと定性調査を含めて踏み込んで書いてあります。

ただ、出版されてからの2年の間に日中を取り巻く環境はさらに変わったので、
また大いに研究をせざるを得ないところですが、一つの参考にはなるのかも。
というか、博報堂と組んでくれる企業を増やすための撒き餌みたいなものだと思います。

中国の一つの世代を知るためには参考になりますが、読み物としての面白さは少ないです。


これも年代は1年古く、書いている人が違いますがやっぱり博報堂の人です。
最近、日本では広告にお金を削ったりする企業が増えてるんで、
昔の日本人のように消費に走ってくれる人を捜して必死ですね。広告代理店も。

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