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客家の鉄則 高木桂蔵

書籍画像なし no-image 中国大陸での「少数民族」であるにもかかわらず、その歴史に多大な影響力を持つ
客家民族のその成功の秘訣をひもといた本。東洋のユダヤ人。なるほどという感じです。

この本のレビュー

客家民族といえば、遠い昔、戦乱や飢饉などで住み慣れた土地を追われ、
南へ、南へと移動してきた中国北方の民族である。
行く先々で、「よそ者=客家」扱いをされ、全く味方のない状況でたくましく生きてきた彼れらは、
マイノリティーの立場で生き抜いていくために民族で団結してきた。
また、そのような四面楚歌の状況で民族を引っ張っていくために、
強い指導者、世界を動かしてしまうような人がたくさん生まれたという。

シンガポールのリー・クワンユー。台湾の李登輝に陳水扁。
孫文、鄧小平って、日本人でも誰もが知っているような政治家ばかりである。

土地を追われ、帰る場所がないからこそ、知恵を絞って生きてきただけに、 政治的手腕が大いに身に付いたのだろうけども、日本の政治家ももっとうまくやれよ~っていう気分にさせた。

客家民族は中国大陸の民族の中でもマイノリティーだが、
さらに華僑の中に限ってもとことんマイノリティーである。
ところが、成功者の割合になると、客家系華僑は、途端にマジョリティになる。
そんな客家民族が、逆境で生き抜くための知恵、鉄則を様々な例とともに解説した本。

ビジネス書のような感覚でも読める本です。

建前と本音の使い分け方とかはもしかしたらずっと日本人よりもたけているのかもと思った。

ただ以前別の本で読んだのだが、華僑の中でも成功しているのは福建省出身の華僑だが、
そんな彼らも「日本人にはかなわない」というのだそうである。

というのも、華僑は一族での結束はしても他人は信用しない。
対する日本は、一人一人の能力は低くても、「三井です。」「住友です。」と団体でまとまって
かかってくるので、結局、その日本人の団結力には負けてしまうというのである。

この本にも香港でも台湾でも株式会社の形式をとっていても個人企業と同じなので、限界がある。
とかかれている文章があり、この以前知ったエピソードを思い出しました。

日本人は人の良いところをまねていくことが得意な民族なので、
日本のよいところはそのままで、足りないところを他民族から学んでいきたいものだと思いました。
この本にはそんな客家の「なるほど。」という知恵が詰まっています。

特にこのところ、日本は公の場で軽率な発言をして問題を巻き起こす政治家が多いので、
こういう客家の立ち回りのうまさを勉強してほしいです。
根回しとか得意なくせに、なんでこうなるのかな~。ってことが多すぎます。


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