ハバナに2泊し、一通りハバナビエハを歩いた後、トリニダーに向かった。
トリニダーはやはり町並みが世界遺産に登録されている小さな町。キューバに行く観光客がとりあえず訪れるのが、玄関口になるハバナ。ハバナからほど近いビーチリゾートのバラデロ。そしてトリニダーであろう。
ハバナからトリニダーまではバスで5時間程なので、時間がない旅行者でもさくっと回って来れる。

ハバナのバスターミナルは新市街にあり、チケットのためだけに行くのはちょっとめんどくさかった。 プラザホテルにある旅行代理店を尋ねると「バスチケット取り扱ってます」となんともラッキーな答え。


クバツールのツアーバス
後でわかったことなのだが、バスターミナルから出発しているバスは国営ビアズール社及びアストロ社が運行している長距離バスで、その他に主要観光地行きのバスを旅行会社が独自に運行していた。その旅行会社も当然国営企業のクバツールである。

町によってはクバツールでビアズール社のチケットを予約してくれることもあったが、「バスターミナルに自分で行って予約して」と言われる町もあり対応はまちまちで、ガイドブックが不十分なキューバでは、バスの時刻一つ確認するにも自分でかけずり回らねばならなかった。
(日本人旅行者が滅多に行かない国なのでガイドブックにページが裂かれておらず、時刻表が載ってないのは当たり前。地図にもバスターミナルの位置すら書いてなくてグアテマラで習ったスペイン語がどれだけ役に立ったことか・・・)

さて、そんなキューバですが、ハバナからトリニダーは世界遺産と世界遺産を結ぶドル箱路線なので余裕である。
観光客向けのぴっかぴかの中国製エアコンバスがホテルの前に横付けされた。乗客はすべて観光客。大半がヨーロッパからの様だ。
順番にハバナビエハのホテルを周り、ほぼ満席になったところでいよいよハバナを出発。なんだか周りに一人旅はまったくいないなぁ。


ところで、以前、インドを列車で旅したとき、町はあっという間になくなり延々と畑が続くことの驚きを旅行記に書いた。そして日本を訪れたプーチン大統領が新幹線に乗って「町がなくならない!」と驚いたという話も鮮明に覚えている。
日本の土地が狭い割に人口が多いこともあるが、我々にしてみれば新幹線が通るような便利な町に人が住むのは当たり前のことで、そして例え田畑の多い田舎に行っても、その畑の持ち主の家なりなんなりがあって、見渡す限りの田圃や畑っていう光景はあまり見られない。

そういう意味ではキューバもインドと同じで、人が住む町っていうのが明確に分かれていて、ハバナを出発すると間もなく一面のサトウキビ畑が現れた。ところが、農地も国有のこの国ではちょっと雰囲気が違った。


とある牧場地帯の近くの村
車窓からの眺めはサトウキビ畑ならサトウキビ畑、牧草地なら牧草地が数十キロにわたって延々と続く。そして、その延々と続く畑の合間に時々全く同じ大きさ、同じ形をした家が建つ集落が現れる。
後日別の地域で見たのはひたすら続くオレンジ畑やバナナ畑。そしてその界隈では収穫したオレンジを荷台に積み込んで運ぶトラックと何台もすれ違った。

つまり何が言いたいかというと、日本は農家も民営なので、何を作ろうと農家の人たちの勝手である。だから田圃の合間に畑があったり、畑の一角で自分の家用の野菜を育てていたり、放棄された空き地があったりする。そして、農地の隣に大きな家や農機具を収納するための納屋が建っているのを見て、「土地がある人は広い家に住めていいなぁ」なんてうらやんだことだってある。

ところが、農地も民家も国有のこの国では見るからにきっちり管理されている。国有のプランテーション農業ってことですかね。ああ、社会主義ってこういうことか。っていうかプランテーションってこういうことか~(←中学の時に呪文のように憶えさせられたが中身をさっぱり理解していなかった)。

あの村からトラックで農地へ向かうのは、農作物を作る工場に通勤している感覚だろうなぁ。 (※村で話を聞いたわけではないので住んでいるのが農家の人ではない可能性もあります。あしからず)


サトウキビ畑。走っている車からようやく撮れた一枚
かつての宗主国が支配していた時代のプランテーションとは意味が違うが、作った農作物の大半は日本を含む外国に輸出されると。そういえば昨日のメルカドにはオレンジなかった気がする。


ところで、たかのてるこさんのキューバ旅行記「キューバでアミーゴ!」では、ハバナからトリニダーまでの道のりを牧歌的という言葉を使って表現していた。確かに見た感じは牧歌的ではあるが、道路も農地もきっちり整いすぎていて、自分の背丈くらいの高さで鮮やかな緑色の農作物がひたすら続いている様は、ちょっと私には気持ちが悪かった。

プランテーションって規模でかすぎ。