マナリのフルーツジュース屋マナリの洋服屋
ディスプレイが美しいお店。
マナリでスピティ行きの情報収集をした結果、ジープで行ってみることにした。
チャーター料金はマナリからスピティまで5000ルピーが相場だという。

「君らの他にもう1人(2人だったっけ?)ジープに乗せるから1人1200ルピーでどう?」

1200×4だと、4800ルピーでしょ。だったら聞いていたとおりだし損ではないよね。

出発の朝、集合場所に行ってみると、聞いていた欧米人男性の他に、さらに二人の乗客が増えていた。
4人でジープに乗り、ザックを荷台に載せようと思ったら、「荷物は上だ!」なんて言われてしまう。
ジープの荷台にもしっかり座席が取り付けてあって、まあ、別に乗せるなとは言わないが、だったら料金割り引けよ~!

私らの他にイギリス人のおっさん、アメリカ人のねーちゃん、お坊さんが加わったのだが、おっさんは1000ルピー、おねーちゃんに至っては800ルピーって・・・ちょっと騙された気分だ。

マナリを出た直後 とりあえずイギリス人のおじさんはやたらにでかくてガタイがいいので、助手席を譲渡。
そして、1200ルピーという最高額を出している私らが後部座席なのは当然のこと。
最後に荷台のせまーいところにアメリカ娘とお坊さんが納まり、30分以上経ったところでやっとジープは出発した。

スピティはマナリの北東の山の上。出発してからしばらくの間は舗装道路が続くため、車は順調に山を登っていった。

「おお、さすがにバスと違って車は早いなぁっ。快適~。」と車窓の景色を楽しんでいた矢先のこと。
背後からうめくような声が聞こえてきた。

「お願い。車をとめてぇぇぇ」

・・・後ろに座っていたアメリカ娘である。

さすがにいくら座席を取り付けてあろうとも荷台は荷台だった。 後輪からの振動を直に受ける上に、このワインディング。・・・気分が悪くなったらしい。
余計なことだが、彼女は朝からごはんいっぱい食べたんだろうなぁと思わずにいられない体型をしていることも付け加えておく。

うぇぇぇぇ~と、ひとしきり出す物を出すと何とか立ち直った様だが、さすがにこのままほっとくわけにも行かず席替えをすることになった。
ゴードンと名乗るイギリスおじさんが彼女に助手席を譲った。そして、身体がでかいゴードンが荷台の座席に乗れるわけもなく、当然の様に後部座席に移動。結局、玉突きでNさんが荷台の席に移った。

しばらくの間、その席並びで走っていたのだが、背が高いNさんはちょっと車が揺れる度にごんごん頭を天井にぶつけていた。
それもぶつかるたびに結構痛そうな音が車体を伝って響くのである。

見かねた運転手がこう言った。

「助手席にもう1人すわれ。」

・・・それって私かKさんが行くしかないではないか。いいよいいよ、行ってやるよ。

このインドの国産車メーカーTATA製のジープは、シフトレバーが座席の前の床から延びていた。
つまり運転席と助手席の間にシフトレバーがないので、前座席のシートは運転席から助手席にかけてつながっているのだ。
だから運転手の隣に子供が二人前座席に並んで座るなんていうのにはぴったりのシートなのだが、大人には狭すぎる。

このアメリカ娘クリスのお尻は私の1.5倍はあって、助手席は彼女1人だけですでに満席状態。
しかも、運ちゃんのシフトチェンジのジャマにならないように、足をまっすぐ前にのばすことも出来ず、 私は無理矢理足を助手席の方に斜めに向けて座るしかない。当然、こんな状態じゃ、背もたれに寄り掛かかる事ができない。

極めつけは、この悪路。身動きすらできないというのに、不規則なタイミングでやってくる振動をぼんっ、ごんっと受け止めねばならない。

休憩なかったら地獄だ~。 (T-T)ゝ

メンバーの体格から考えると、私とKさんの二人が助手席に座るのが一番しっくりくるのだが、クリスが気分悪くなったことがそもそもの席替えの原因である。彼女が助手席というのが大前提。そして、お坊さんがいる荷台に女が行くのもあまりよろしくない。
結局、一番得をしたのはクリスだ。800ルピーで助手席座ってさ~。

しかも、ひとしきり吐くもの吐いたら気分が良くなったのか、鞄からハルディーラムのナッツ出してばりばり食べ始めるし。なめんな!

8時間後。途中、オーバーヒートしそうになったりしつつも、ジープはなんとかスピティに到着した。
スピティ地方最大の町カザ(最大と言っていいのか迷うくらい小さい)を通り抜け、カラチャクラの舞台となるキーゴンパでお坊さんが途中下車。 さらに、我々はそのゴンパの麓にあるテント村にやってきた。

車から降りるなり、水を得た魚と言いますか目を輝かせてあっという間にどこかへ走り去っていったクリス。
きもちわるい~と言っていた人と同一人物とは思えないってば。

ところで、私はそのテント村の様子を見て面食らった。
カラチャクラというチベット仏教のお祭りと聞いた時点で、キーの村でやる小さな小さな祭りだと思っていた。
先ほど通り抜けたカザの村がこの地方で唯一宿泊施設がある町だと聞いていて、「泊まるところなかったらどうしよう・・・」なんて考えていたのに、来てみてびっくり。ゴンパの麓に広がる平原に大小様々なおびただしい数のテントがひしめいている。

日用品を売るテント 外人トレッカーのマイテント。貸しテント、貸し布団屋、貸しベッド。食堂テント、日用品テント、土産物屋テント。様々な種類のテントが軒を連ねており、キャンプ用品だろうと、生活必需品だろうとなんでも揃ってしまう。

よく見たら、STDやISDの電話屋まである。ええっ、ソーラーシステムを使って電気も点くの?
商品説明のパネル展示やデモンストレーションまで行っていて、ここはビッグサイトか幕張メッセ?!
今まで通って来た険しい山道はなんだったのかというくらい。

しばらく、茫然自失状態だった我々だが、今夜の寝床を確保すべく、テント管理事務所でテントを予約(ゴードンがしてくれだのだが)。
15人用のBIGテントは骨組みを減らしたモンゴルのパオのような造りで、ぼろぼろの白い布がくくりつけられている簡易的なもの。 すきま風が身にしみた(渓谷なので風が強い)。数日前のサルチュのテントがゴージャスに思えてしまう。

「とりあえず、テントで休憩しよっか」

歩きだしたところで、両手一杯に布団らしきモノを抱えたクリスが戻ってきた。

「あっちとこっちに水道があって、むこうのテントは90ルピーで布団を貸してくれて・・・」

トイレがどーの、店がどうの、この20分くらいの間にすっかりテント村を把握していて、実はとても行動的でパワフルなカリフォルニアガールであった。

ちなみに、彼女。ベジタリアンと言うくせに「日本食大好きよ。寿司とかねっ」って言う。

・・・かっぱ巻き?

マナリからスピティまでの道中の写真など。

I 綺麗な青空なの?!

山道 こんな道、日本じゃお目にかからない。標高が違うと同じ山でもこんなに顔が違うのだ! そして、この空の青さ!空気がこんなに澄んでるなんてっ。デリーの灰色の空気がウソのよう。 同じ国か?
ツーリングライダーや、レンタカーしてる欧米人もいました。 チャリダーに至っては、もう、勝手にして下さいってかんじ。
でも、自分の腕に自信があっても周りの腕も信用ならないし、ブラインドカーブでもミラーなんかないので気をつけて!この辺は素晴らしく見通しも見晴らしもいいですが。

II FUNK IT UP!!  ・・・気に入ってしまった。



ここいらの山道にある道路標識は、その辺にごつごつ出ている岩に直接ペンキで書いてある。 ちょっとファンキー。ユニークな標語が多かったので、憶えているのを一部書き出してみました。 普通のも標語も多いけど、手書きって言うところが味がある。
私がドライバーだったら、注意書きに気を取られて崖から落ちちゃいそうだ。

III こんなところで、オーバーヒートは勘弁してよ(^^;;

オーバーヒートだと? 今回のドライバー。海賊の様にバンダナを頭にまいちゃって、まあかっこつけなんですが、運転が荒いのがかっこいいと思っているのかなんなのか、ふかしすぎてとうとうエンジンオーバーヒート気味。山道のどまんなかで降ろされてしまった。
道の脇にちょろちょろと流れ出ていたわき水をペットボトルに汲んでエンジンにかけていた・・・。おいおい。 大丈夫か?こんな何もないところで立ち往生は困るぞ? (率先して水をかけていたのは坊さんだった。慣れてる?)

IV チベットの峠には必ずあるタルチョ

たるちょ1 たるちょ2 「WELCOME TO SPITI VALLEY」と書いてあった。
Nさん曰く、チベットの峠には必ず、タルチョはためく、こういうストゥーパみたいのがあるんだそうです。 (こういうのをなんて言うのか思い出せないので、思い出したら書き換えます)
レー方面に比べ観光地化してないので、峠の茶屋があまりない。 だからここは休憩を兼ねて立ち寄っていたみたい。

V 肉屋なのよ。

肉屋なのよ パスポートチェックで止まった村にあった肉屋。肉は布に巻いてぶら下げてある。売っている肉は羊だと思うが、定かではない。
客がくると布を取り外して、必要分だけナイフでこそげ取って売る(上皿天秤で計量)。 横に立っているのが店のあんちゃん(おっさんか?)。
このほかにも、ぽつぽつと野菜売りなんかが店を開いていた。