蟹とサソリのキーホルダー
【ジャカルタで買った蟹とサソリのキーホルダー。土産に手軽に買うのはこういうのです。】

アンボンへの3泊4日の滞在を終え、再びガルーダに乗ってジャカルタへと戻った。
アンボンは島の大きさと人口のバランスがちょうど良く、適度に都会で交通手段も整っており、
結果的に私のような気まぐれな旅行者がその日の気分でぶらぶらするのにちょうど良かった。
アンボンそのものはとても良かったのだが、実は少々、ガイドのヤネスがうざったかったのだけが玉に瑕。

私はバンダ島へ行くためにNBA航空というマイナー路線の予約を旅行代理店に依頼した。
その旅行代理店はマルク諸島ではなく、お隣のスラウェシ島のマカッサルにある代理店である。
この代理店がさらにアンボンに住むヤネスに航空券の引き渡しを依頼した。
本来ならアンボン到着時に往復分の航空券を受け取って完了だったはずなのに、
航空会社の突然のスケジュール変更で復路の航空券が受け取れなかったのはこのサイトに書いたとおり。
その後、話が二転三転してどうにかアンボンに戻って来れた。

だからこの時点で私と旅行代理店との契約は完了しており、ヤネスのやるべき仕事も終わりなのである。

しかし彼の本来の職業はガイドである。

「来月までガイドの仕事はない。時間があるから案内してあげるよ。」
「島を回る車はオレが友達に頼んで安く手配してあげるよ。」

NBA航空の到着便に併せて勝手に空港で待っていたあげく、盛んにコナをかけてくる。

「マルセルにセラム島とかを案内してやってくれと言われた。」
ってほんとかよ。もしこの台詞ウソじゃなかったら、それこそ旅行代理店に文句を言いたいくらいだ。
だって私が代理店に依頼したのは航空券の手配だけ。それなりの手数料は払った。それ以上はいらん!

「車の手配はいらない。自分たちでベモで島を回りたいから。」「セラム島には興味ない。」

そもそもがヤネスと一緒に観光すること自体がイヤ。ガイドが入ると旅のペースが乱れる。
キッパリはっきりと断ったが、特別ごねることもなく。強引に仕事に繋げようとするようなことはしなかった。

翌日の夕方、アンボンの町中をぐるぐると周って戻ってくると、ヤネスの姿があった。
彼が自分の自慢の標本コレクションを見せると言っていたのである。

「君の部屋の前で見せる」という言葉にピンときて、「やだ。向こうのレストランでいいでしょ」と切り返すと、
「でも向こうだと他にも人が沢山いるし・・・」とゴニョゴニョといいわけを始める。
それでもかたくなに部屋には入れずにいると、渋々とレストランの中にはいった。


インドネシアのオオルリアゲハ。
日本で買うと向こうの3倍以上する。
好きな人にはたまらないだろう。
蝶や昆虫をコレクションしてるというから単なる自慢話かと思った。
「これは羽の色が綺麗でしょ。」
ふーーっと息を吹きかけ、極彩色の蝶の羽を羽ばたかせたり、黄金色に輝くカミキリムシを自慢げに見せる。

「でもさあ、日本から虫を見に来た人って虫をとって持って帰るの?」
「勿論。この箱にいれてこのままスーツケースに入れれば壊れないし問題ない。」

取り出したのはアイスクリームの空き容器。箱に入れてカバンに忍ばせるって、税関通らずバッくれるってこと?

「そんなに高くないよ。それに綺麗だけどインドネシアからの国外持ち出し禁止じゃないから。」

ってそういう問題じゃないんだよ。
確かに素人目にみてもすごく綺麗な蝶やカミキリムシばかりだが、全然興味がない。
おまけに人がレストランをのぞき込むと、さっと机の下に昆虫を隠して声を潜める。絶対、やってること違法だろ!

観光手配を断ったのと同じくキッパリと断った。こういうのは好きな人は飛びつくだろうが私には無用の長物だ。


アンボン出発日。タクシー手配を約束したヤネスだが、さすがにすっぽかすと思っていた。
ジャカルタへ戻る便は夕方17:00。だから15:00に宿をでれば余裕で、一応14:30と約束した。
車がこなけりゃ宿にタクシーの手配を頼めばすむことなので、特段気にもしなかったが、
さすがに約束の時間の1時間以上前に、車はおろかヤネスまで現れたのには驚いた。

「おお、あれはムスリムグループだよ。」

目の前で繰り広げられる運動会を楽しんでいるところに口を挟む。いえ、それは見ればわかりますから。
そして、タイミングを計った上でおもむろにカバンの中から新聞紙にくるまれたでっかい包みを取り出した。

「これはマルクの守り神なんだ。玄関に置いておくと災いから守ってくれる。」

包みの中から出てきたのは高さ30cmはある真っ黒い木彫りの人形。男女1体ずつでひと組。お守りだと言う。
なんでも人形を作っている原料の木が特別らしいが、小学生の工作のように荒っぽい彫り。しかもでかすぎる。

「二つで300,000ルピアだ。お土産にどうだ。」

って、もう即却下である。ひと桁聞き間違えたかと思ったよ。これに三千円もだすか~!

仕事が来月までないだけに、稼ぐために必死なのはわかる。
初日に我々を宿に送ったその足でアメリカ人を捕まえてつなぎの仕事を得たのはなかなかのものだった。
しかし、普段の仕事が昆虫や動物を見に来る外国人を案内するガイドなだけに、ちょっと発想がずれている。
やってくるのは研究者とかテレビクルーとか、それなりにお金を落としていくタイプなんだろうと思われる。
一般の個人旅行者なんてあんまし接する機会がないんだろう。

なんつーかこう、同じ守り神でももっとぐっと小さくして5cmくらいにかわいく作るとかしてみれば、
土産に買うっていう選択肢が生まれるかもしれないのに・・・。(私はいらんが。)

バリなんてくだらない民芸品もいっぱいあるけど、だからこそ「かわいー」とかいって土産にかっていく。
やっぱしよそ者の発想って大事だよなぁ。って、ヤネスを見ていてつくづく思った。

この後、なぜか空港までの車にヤネスも同乗してきて、一瞬イラっとしたが、ほおっておくことにした。
運転手にはしっかり適正価格を支払ったが、ヤネスにはチップも渡さず。だって頼んでないことばっかりするんだもん。 空港に着くと、「じゃ!」ってあっさり別れた。

ちなみにジャカルタのデパートの土産物売り場を覗いてみると、
蝶や昆虫の標本は綺麗な額に納められ、だいたい1匹1000円くらいで売られていた。
果たして彼があのときいくらで売ろうとしていたのか、未だ謎である。

▼ インドネシア バンダ島旅行に行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。

旅行時期:2010.12月~2011年1月
100インドネシアルピア=約1円


■交通:タクシー 150000ルピア(ナセパ-空港)
■宿泊:Taman Lunterse Boer  300,000ルピア(エアコン付 1室)、晩ご飯 1食30000ルピア

■成田-ジャカルタ航空券 直行便で58,000円~。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)
 ジャカルタ-アンボン航空券 片道9,000円~30,000円(予約クラスによる。)
 アンボン-バンダ航空券 片道 250,000ルピア+諸税70,000ルピア=282,000ルピア

 アンボンは国際空港なのに外国からの直行便がないと現地人が嘆いていました。
 2011年1月現在、駐機場を一生懸命増やしているので将来的にシンガポールあたりから来るかも?
 ジャカルタ、マカッサルなどを経由してアンボンまで来ることになります。
 ガルーダインドネシア航空の他、ライオンエアなどの格安航空会社の便もあるが時間が悪いです。

私はエイビーロードで金額をざっくり把握、アタリをを付け、個別の代理店に問い合わせます。