イボイは東向きなので雲がなければ日の出が見える
【イボイは東向きなので雲がなければ日の出が見れます。】

インドネシアの北端も北端。スマトラ島沖のウェー島です。
辺境の島なので町も小さいコトだろうと高をくくっていたのですが、町は思っていた以上に大きかった。
雑貨や衣料品などを売る商店がひしめく目抜き通りにはATMを備えた銀行が3件も!
先日行った中国の片田舎ではいわゆる信用金庫の出張所みたいな物しかなかったのに。
あそこの村よりも絶対にこっちの方が人口少ないと思いますが、現金の流動性はこちらのが高いのでしょう。

インドネシアの領土を語る時「メラウケからサバンまで」と言われます。
ウェー島はインド洋とマラッカ海峡の境にあり、かつては日本軍も給水の為に立ち寄っていたそうだ。
マラッカ海峡を通る貿易船は必ず島の脇を通り抜けていたわけですから、栄えないワケがないですね。
バンダアチェやウェー島に華人がいるのもその名残なのでしょう。

と、島一番の町サバンはそれなりに栄えているのですが、そこを一歩離れるとまた別世界です。

イボイはダイビングやシュノーケリングが好きなバックパッカーが集まる場所。
海沿いに張り出した簡易的なバンガローに宿泊し、午前は船に乗ってダイビングに繰り出したり、
海を泳いで向かいのルビア島まで行ったり(潮の流れはかなり早い。)、思い思いに過ごしています。

電気の供給は常に不安定。滞在中、毎日どこかで停電が起こるので懐中電灯とろうそくは必需品。
夕食時に停電した時など食事にも事欠くところでしたが、真っ暗な海の向こうには煌々と照るサバンの町灯り。
「日本じゃ福島や新潟から安定的に送られてきてるんだもんなぁ。」と、 今更ながらスゴイことだと。

この島周辺海域は良質なマグロの漁場なのだそうです。
インドネシアの第一人者である小松邦康氏のレポートで、引退した日本のマグロ猟師さんが
サバンで漁業指導をしている話を読んでいたので、その片鱗でも見れないかな?と思っていたのですが、
この状況じゃ、ここからマグロの出荷するなんて、夢のまた夢だな~ってしみじみしてしまいました。

世界中で寿司がブームでマグロはばかばか売れているのに。採っても産地で腐らせちゃ商品にならないもんね。
とても大型の冷凍設備なんか動かせる状況じゃないと思いました。
サバンも船着き場だけは妙に立派でしたけど、外国からの支援半ばでストップしてしまったんでしょうかね。
アチェの津波被災地からマグロを輸出:インドネシア便り 小松邦康)

ダイバーのボート
ダイビングボート。
毎日昼頃に帰ってくる。

イボイのビーチアクティビティ 料金表
ビーチアクティビティ料金表。
人数を集めないと高い!!
(クリックで拡大表示します。)
イボイが好きな西洋人観光客は「バリはもうだめだ!ウェー島だ!」と、
1泊500円の宿に泊まり、1本250円の缶ビールを飲みながら300円のスパゲティをすする。 日がな1日海と戯れて過ごします。
イボイのことを「ファイブダラーズぱらだいす!」と言う人もいましたが、 何をもってパラダイスなのかは感じ方は人それぞれだし、海が綺麗なのは間違いないのだが、 なんとも違和感を感じるのであった。

ビール2本で宿代と同じですからね。 スパゲティだってバーガーだって、絶対に高い割には美味しくないと思うんですけどね。 まあそれで地元民が潤うのならそれでよいのですけども。

スマトラ島沖の大地震の時はこの目の前を津波が走り抜けたと言います。
日本人観光客が少ないので、最初は中国語で話しかけられましたが、
「日本人なの?津波は大丈夫だった?」とさすがに被災地。やっぱり聞かれました。
「おまえら知ってるか?TSUNAMIっていうのは日本語なんだぞ!」
となんだか誇らしげです。

「津波はともかく原発・・・」と言いかけて、あれ?原子力発電所ってなんだっけ?
ニュークリアパワーの先が出てこず口ごもっていただけなのだが、
あまり日本の被害を語りたくないと思われたらしく、
「大丈夫だよ。日本人は賢い民族じゃないか!」と励まされてしまいました。

イボイの透き通った海には魚がいーーっぱい泳いでいるけども、
サンゴはほとんど死んでいて、流れに巻き込まれずにすんだのは一部だけ。
観光客収入で食べていたこの辺りの人たちには打撃が大きかったのか、
鉄骨や壊れた船を沈めてそこで珊瑚をじっくり育てているようでした。
(バリのように電流を流したら成長早くなるかも?)

日本はここの人たちと同じように大地震も大津波も経験しましたが、唯一の違いは電力供給。
インドネシアには原発は一基もないし、田舎に行けば電気などなくて当たり前の生活を送っています。
小さな島は電気を付けるのは夜中の数時間だけだったりするのです。

確かにそれでも生活はできるのだけど、旅行中という非日常でしかもほんの数日だからそう思うのであって
日本で電気を使わずに過ごすなんて現実的には考えられません。

ウェー島も電力供給設備は今ひとつなままなのに、サバンの人はテレビもパソコンも当たり前の生活をしています。
需要に対する供給量は充分ではないようで、電力供給が不安定になるようです。
パソコンを持ち込んでいる観光客もいたけど、ここで使い続けたら故障が早そうだ。

確かにイボイの海はそれなりに綺麗だったし、お魚もいっぱいいました。
そして、きっとダイバーたちはあれだけ毎日船でダイビングに出かけていくのですから、
海の底は相当素晴らしいのでありましょう。船を出して貰って釣りを楽しむ人もいらっしゃいます。

人間、不便にも慣れてしまえばそれなりに順応するものかもしれません。今は便利な生活に慣れてるだけ。
ただ唯一慣れないのは水で、島はどうしても井戸水に塩が混じるのでベタベタ感が気持ち悪い。
都市に戻るとやっぱり真水のシャワーにほーーーっと安堵のため息が出ます。

とまあ、何がいいたいのかわからなくなりましたが、ウェー島はこんな島でした。
興味があったら、行ってみてください。

イボイ写真館

イボイの海中写真 【クリックで拡大】

イボイの水中写真1
イボイの水中写真2
スマトラ島沖地震の時、イボイとルビア島の前を津波が駆け抜けたそうで、 そのせいかどうかサンゴ礁が見事に死んでいます。
潮の流れの影響をうけにくい入り江には若干残っていました。

また、30mくらい沖に出ると潮の流れが速く、相当深くて視界が悪いので 泳ぐのに勇気がいります。(そういうトコにエイとかいますけど。) ロンプラでは「泳ぎに自信があればルビア島まで泳いでいける」とありますが、 さすがに泳いで行く気にはなれません。足がつったりしたらどーすんの!って感じ。

このところインドネシアに行くと必ずプランクトンが大発生している時期で、 しかもやっぱりクラゲがいて、完全防備のハズだったのですが手首や顔など、 露出しているところを刺されてただれてしまいました。
次に準備すべきはダイビンググローブかと真剣に考えてます。

イボイの水中写真3 イボイの水中写真4 イボイの水中写真5
イボイの水中写真6 イボイの水中写真7 イボイの水中写真8

イボイの海を再生する 【クリックで拡大】

イボイの海中に沈めてある鉄骨
イボイでは最高級の宿「イボイ・イン」の桟橋前に鉄骨が沈めてありました。 珊瑚が産卵したものがそのまま鉄骨のまわりで成長してくれたようです。 また、沖を泳いでいた時に沈没船を発見!近づいてみるとコンクリートブロックで抑えてあるので、 わざと沈めたんだとわかりました。
もしこれらが2004年のスマトラ沖地震の後に沈められた物だとすると、8年でたったのこれしか珊瑚が育ってないことになります。 自然の回復には長い年月がかかるのだなぁといろいろ考えさせられました。
バンダ島は1988年に火山の噴火で珊瑚が被害を受けたと言ってましたが、20年後はすっかり美しいサンゴ礁が回復していました。地上から溶岩が流れ出てくる火山の噴火と海底から根こそぎやられる津波とでは条件が全く違うのでしょうけども、10年後、バンダの海みたいにここも回復するのであろうか? (参考:バンダ島 グヌンアピ周辺でシュノーケリング。サンゴ礁のお花畑!
イボイの海中に沈めた故障船 故障した沈没船の中で育つサンゴ 沈没船の中のサンゴ

やっぱりインドネシアはスパイスアイランド。クローブです。

クローブを天日干し
イボイ周辺はクローブを栽培しているようで、つみ取ったクローブの実を丁寧に外して天日干ししていました。
「これってクローブだよね?」「そうだよ。1キロくらい持って帰る?」と。
丁重にお断りすると「なんで?野菜と魚を水で煮てスープにすれば美味しいよ!」と断られたことが心外な様子で驚かれました。
だって、1年前にバンダで買ったクローブがまだあるんだもん。 しかしキロ単位で薦められるとは・・・。やっぱりスマトラはスパイス天国なのでした。 ターメリックと胡椒をいっぱい使った料理が多かったですよ。
もぎたて?のクローブの実実を取り除いたクローブの葉クローブの実の天日干しクローブの実の天日干し

▼ インドネシア アチェ・ウェー島に行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。

旅行時期:2012年4~5月
100ルピア=約1円


■宿:オオンズゲストハウス 100000ルピア(ビーチフロントバンガロー バストイレ付き)

■成田-バンダアチェ航空券 経由地によるが10万円前後 (参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)

バンダアチェに飛ぶためには日本からマレーシアのクアラルンプールに飛び、クアラルンプールからエアアジアに乗るのが最も近く、経済的です。他にはインドネシアのジャカルタからのフライトがあります。
クアラルンプール経由の場合、マレーシア航空のロス便が成田経由になったため深夜便にのれば早朝着で、エアアジアのアチェ便に乗り換えは可能。ただし、空港ターミナルが違うのでご留意アレ。
エアアジアの羽田発は深夜便があるのでターミナルを変えずに乗り換え可能です。(KIXはKULに一泊。)
ジャカルタ経由はガルーダやライオンエアなどです。(一部メダン経由)

エアアジアは直接航空会社のHPで。他はエイビーロードで金額をざっくり把握すると便利です。


旅程を立てるために参考になる本やウェブサイト
Sumatra Eco-tourismLumba Lumba Dive CenterPulau Weh Resort
インドネシア観光局:バンダアチェウェー島|アチェツーリズム:ache.net(全て英語サイト)