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バンコクから列車でカンボジア国境の町アランヤプラテートへ。

今回カンボジア行きを決めたのは単純な理由からだった。タイの国境からカンボジアに入る国境は外国人に対して閉鎖されていたのだが、それが通れるようになったのである。
ポルポトが死んだことでポルポト派が壊滅し、徐々に平和が戻ってきたということだろう。

しかもなんと国境でビザまで発給してくれるようになった
飛行機でひとっとびするより陸路の方が気分がわくわくするのは、日本は陸路で国境越えられないから。
どちらにしろカンボジアは日本から直行便がないので、ひとっとびじゃ辿り着けないし。
だから、今回のこの情報入手はまさに目から鱗が落ちる思いで、旅の行き先をカンボジアに決定した。

旅をしながらつくづく思うのは、時間を贅沢に使うのは最大のストレス解消になるってこと。
うちの職場ってただでさえGWは連休になるのに前後に有給をつなぎ入れて引っ張りに引っ張った。

「チケットが取れないんですー」などとだだをこね、今回も2週間の休暇を戴きました。

鹿男 ところで、1人旅にだんだんと慣れては来たものの旅から帰って見る写真はなんだか納得行かない。
写真がただ景色や文化遺産しか写ってないとなんだかワケが判らないし、だいたいそんなモノはプロが取った写真の方がいいに決まっている。
と、いうことで、今回は相棒を連れていくことにした。
彼の名は「鹿男」、生まれは奈良県、育ちは奈良東大寺前の土産物屋で300円。
じられない値段。¥300!
とってもキュートな彼だが、いかんせんこじんまりとした体型であるため、 彼の姿を捉えるのはまさに「○ォーリーを探せ」状態であった。


バンコクから国境の町へ。半日がかりの移動です。

thailand-train.jpg バンコクのフォアランポーン中央駅に着いたのはちょうどお昼を回った頃だった。
この駅からアランヤプラテートまで行く列車は1日にたったの2本しかない。
早朝6時過ぎに乗るのは私にはとうてい無理なことだから、午後1番の列車に乗る。

ちなみにタイではバスの方が断然便利。アランヤ行きは30分おきにあります。

アランヤプラテートへ向かう列車は6両編成くらいの短い列車。全て3等車両でイスは木製。
本数が少ないだけに混雑を予想したが乗ってみたらがらんがらんで、そのせいか物売りも少ない。

その数少ない物売りも今まで乗った長距離列車と違って、果物、野菜などの日常食料品を売る人が多く、旅行者が購入するようなモノ(弁当とかジュースとか)は売られてなかった。

そもそも、アランヤプラテート自体は観光客が行く町ではない。
ガイドブックにも国境越えの手段としてちらっと載っているだけだから、バックパッカー以外はあまり訪れない。
私の乗った車両に外国人は私だけ。やっぱり飛行機でひとっ飛びする人の方が圧倒的なのだろう。
それにこの頃はあまりネットが盛んではなかったので、国境が開いたことも知れ渡ってはいなかった。
私は旅行人の口コミから拾ってしったのでした。

そんなこんなでがたごと列車に揺られること5時間半あまり。終点のアランヤプラテートの駅に到着した。
7時前なのにもう真っ暗。暖かい国だから日が暮れるのも遅いって思ってた。うーん。やばい。

「これはトゥクトゥクに乗らんと危険かなぁ・・・」

駅前にたむろっているドライバーに聞くとトゥクトゥクは40バーツ、モトサイは20バーツとのこと。
どうしようかなぁと悩みつつ後方に目をやると、人の良さそうな日本人らしき若い男性発見!
実は列車を降りてから彼以外にも日本人をちらっと見たんだけど、声をかける間もなく颯爽とトゥクトゥクで走り去ってしまったのだ。

ここで逃したらもうチャンスはない。すかさず「トゥクトゥクシェアしません?」と声をかけた。

「ああ、別にいいですけど・・・」と言いつつ彼が目を向けた先には、彼よりも少し年輩の男性がいた。どうやら、彼にはすでに連れがいたようだ。
連れの人はアジア旅行長そうな雰囲気を醸し出していた。やせ細ってヒゲを蓄えた年配のオジサンでバンコクの宿で友達になって旅を始めたようなそんな感じ。

「しまった。先をこされたか」とがっかりしかけたが、トゥクトゥクは3人でも十分乗れるということでご一緒させて戴いた。

よくよく話を聞いてみると二人は日本から一緒に来たそうで、二人の旅行を邪魔する形になってしまった。
でも見知らぬ町の夜を1人ぶらぶら歩くという迂闊なことはしたくないので、ご勘弁を・・・。

トゥクトゥクに連れてこられた宿は、ガイドブック「旅行人ノートメコンの国」にも掲載されているARAN GARDEN HOTEL(亜蘭花園大酒店)。
この町の定番の宿泊施設とみえ、同じ電車で来たと思われる西洋人のカップルもチェックインの手続きをしていた。彼らも当然カンボジアを目指すのだろう。

チェックインが済むと、ここまで一緒に来てくれたお二人が晩御飯に誘ってくれた。

その若い男性はAさんといい、同じ旅行人読者のリーマンパッカー。
そして、連れの男性はSさん。Aさんとは仕事関係の仲間ということだ。
そして、この日の夕食だけでなく、明日の国境越えもご一緒して戴けることになった。

無事に国境でビザを発給してもらえることを祈りつつ、一人旅のはずが3人になり、
屋台でグビリと久しぶりのシンハビールに酔いしれたのであった。