メキシコの死者の日:都市はお祭り騒ぎ。トルーカとメキシコシティ。
さてさて、大騒ぎしてメキシコシティのホテルの宿泊予約を延長しましたが、結局、11月1日のパツクアロ発ディア・デムエルトスツアーには乗らずじまい。モレーリアからメキシコシティまで戻ると1日移動で終わるので、考えたあげくに途中の町、トルーカに立ち寄ってみました。
2008年の11月1日はちょうど土曜日ということで、トルーカの町もにぎわっていました。
カテドラルの南側の歩道はドクロのチョコレートや砂糖菓子を扱う屋台がずらり。
アーケードのごとくワンブロックぐるーーっと屋台がぎっしりなんだけど、どの店もすべてお菓子屋。
店によって多少の品揃えの違いはありましたが、値段はほぼ同じ。
しかし、こんなに店が出ていたら明日までに売り切るのは不可能だと思うのだが・・・。
そういえば、モレーリアではモレーリアの伝統菓子を売る店はありましたが、死者の日のドクロ菓子を売っている店は全く見かけませんでした。
あっちは世界遺産のコロニアル都市なので、露店などで景観を崩すのが不可だったのかもしれません。
それか、メキシコシティにほど近い、トルーカが商業主義なのかどちらか。
その他、教会の前の空き地にずらーーっとコンテストの様に祭壇が並んでいる以外は普通の休日のにぎやかな町という感じ。
広場で芸人が芸をしてたりするのは休日のメキシコにはよくある風景だ。
ところで、夜食事に出た帰りに向こうからカボチャのバケツを持った小さな子供を引き連れた家族が歩いてきたのだが、明らかに目が合わないように小走りに避けて通ったのに、めざとく見つけて「はろーー」って声をかけるな~。
っていうか、今日はもうハロウィンじゃないのだ。油断した~。
実は、晩ご飯を食べたカフェにバケツ持った子供が来てたんですよ。
レジのお姉さん、売り物のチョコレートをあげてたんすよ。
子供に言われるならまだしも親にせびられるのもイヤなんですが、それより何より、死者の日とごっちゃになったおかげで、ハロウィンまで期間がひろがっとる・・・。なんか盆と正月が一緒に来たみたいだ。
もはや先住民の人たちの習慣というより、政府も企業もテコ入れした観光誘致と消費活動活性化の手段の一つっすね。
来月はクリスマスでしょ?大変だね、こっちの人も。
メキシコシティでお祭りフィナーレ。ハロウィンのほうが強いです。
いよいよ11月2日。死者の日、ディア・デ・ムエルトスのメインは首都メキシコシティで迎えます。
メキシコシティはレフォルマ通りにあるHOTEL IMPERIAL REFORMAを予約しました。
ちょうどソカロにもソナロッサにもいける中間地点で、地下鉄のイダルゴ駅までも歩ける距離。
外国人をねらった強盗が頻発しているメキシコシティなだけに、明るいうちに観光しておこうと早速ホテルをでてみた。
日曜のレフォルマ通りは静かでいよいよ強盗が危ないかなぁなんて思いつつ、
強盗がしょっちゅう出てくるというアラメダ公園の脇を通り過ぎようとしたら、
尋常じゃないくらいの人並み。
「うわっ。これが日曜のメキシコの姿か」とびっくりしたのをよく憶えています。
ガイドブックには「日曜の公園はダンスを楽しむ人でどうのこうの」と書いてあったけど、なんでこんなにたくさん人が集まってるんだ。
ステージでダンスの発表をする中高年の人から、ディア・デ・ムエルトスにちなんだ仮装でチップを貰う人、 音楽演奏をする人など、アラメダ公園、ソカロ、FILOMENO MATA通りに多くのストリートパフォーマーが集まっていました。
やたらに人気だった「あなたの名前をヘブライ文字で書きます」という看板を掲げたギリシャ風の服装をした兄さんなんて、 メキシカンじゃなくて外国人に見えるんですけど・・・。旅費稼いでません??
何なら誰か墨と筆で「漢字でお名前書きます!」ってやったら大行列かもしれませんぜ~。一時期お隣のアメリカで漢字がはやってたもんな~(日本人の感覚では、「星」ってかかれたキャップをかぶっている姿なんてダサ過ぎでイタかったけど)。
日曜のメキシコシティの姿を堪能し、そのまま「観光でもするか~」って気楽な感じで、 シティの中でもコロニアルな地域ソカロを目指した私は、びっくりした。
カテドラルやら国立宮殿を見学する雰囲気なごみじんもなく、それこそディア・デ・ムエルトス一色!!
それも今までのほのぼのした祭りの雰囲気などみじんも感じられない。
もう企業色が全面に出ていて、大企業が宣伝兼ねてやたらに立派なオブジェを飾っているのです。
メトロなんて本物の車両を持ち込んでお化け列車にしてるし。
テレビ局のスタジオ風やら、オリンピックを再現したものやら、マヤのボールゲームの特設ステージがあったり、 もうなんなんだあれは?ってくらいものすごかったです。
本来の意味を逸脱しまくってます。 ( ̄Д ̄;;
夜が近づくに連れ、どんどんと人が増えてゆき、身動きが出来なくなりそうだったのであきらめて食事に行きましたが、 ルチャリブレの特設リングなんかも設置されていたのでなんか見たかった気もする。
なんつーかこれは日本人がクリスマスをするのと同じことに思える(クリスチャン除く)。単なるお祭り騒ぎ。
さらにハロウィンまでが混ざっているから、小銭やお菓子を知らない人に要求しまくれる子供にとっては正月と一緒なわけで、骸骨の着ぐるみを着てカボチャを持った子供が3日もうろついているのは、ハロウィンを楽しむ習慣のない外国人の大人にとっては少々はた迷惑です(笑)
いや~、でも、お陰さまで、人波と警官がものすごかったので、外国人目当ての路上強盗が多いメキシコシティで、強盗にあうなんて雰囲気は全くもってございませんでした。