クバーナ航空。いつ事故っても不思議じゃないフライトだった。
【クバーナ航空に乗り込む。好奇心で思わず選んだフライト。カンクンから】
キューバへはメキシコのカンクンからクバーナで行きました。
「なんで、クバーナを勧めるんですか?」
「別に勧めてはおりません。サービスは悪い。ロストバゲージもよくあるし、遅延も多い。けしてお薦めはいたしませんが、一番安いので始めにご呈示したまでです」
そんなやりとりを思い出す。久しぶりに笑える航空会社でした(勿論無事だったからだが)。
そして、今まで乗った中でもっともサービスがテキトウで、もっとも危ないとも思った。
機底をはうように現れる煙
「セニョーラ。座席の下に入らない荷物は荷物入れに上げてください」と言い放ち颯爽と立ち去ります。
「ああ、荷物上げるんだな」と立ち上がって隣のおばちゃんを通してあげようとしたら、 「これ上にしまってもらえないかしら、セニョリータ」って、アテンダントが放棄した仕事を私が代わりにやる羽目に。
おばちゃんも荷物入れが空いてなかったから手に持っていたわけで、私、探しましたよ。空いてる荷物入れ。
そして離陸して間もなく機体の底から黙々と煙があがり、みるみるうちに機内中が真っ白い煙に覆われました。
ええ。暑いと思っていたら今度は凍り付くように寒くなりました(勿論、毛布はない)。
さらに1時間半ほどの短いフライトだと言うこともあり、機内食はなし。
小袋のスナックとジュースのみで、これもなかなかないと思われます。
もはや笑うしかない。十万
このあたりは競合のない社会主義国ならではですねぇ。
おまけに着陸の5分前まで免税品を売っていて(買う方も買う方だが)、スッチーが、突然、カートを下げてばたばたばたっと駆けていったと思ったら、そのまさに直後にどすんっと機体が着陸。
あぶね~ってば。カートの中身って割れ物ばっかだし。これはさすがに笑うどころではなかった(しかも買い物をしていたのは私の隣のセニョーラだったりする)。
高度がどんどん落ちてるのに「席に着け」とか「座席を元に戻して」とか全く言わないし、変だなぁと思ってたんですよね。たぶん、売るのに夢中で忘れていたんでしょう。
機内食?っていうのかね
帰路はというと、空港に着いたら当然の様に3時間の遅延のお知らせ。そして、2時間半ほどして搭乗ゲートにやってきた飛行機がなぜかまた整備に戻ってしまいました。
そのうちに「カンクン、カンクン」と呼びに来た係員について行くと、そこはカフェテリアで
「サンドイッチとジュース。どれがいい?」
キューバのツーリストカード
遅延のお詫びか何かだと思われます(機内食がスナックなので機内食よりだんぜん豪華)が、係員も妙に慣れていて、なんだかいつものことみたいです。こうやってサンドイッチにお金がかかるから機内食ださないんだろうかと勘ぐってしまうほど。
軽食を食べた後も1時間経っても何の説明もなし。メキシコ人、キューバ人、日本人など、特に気にせず待っていましたが、西洋人バックパッカーが切れ始めたところでようやく飛行機に案内されました。
しかし、時間も搭乗ゲートも変更になっている上に館内放送もディスプレイでの案内もしないので、お客が数名行方不明で、探すのに手間取りさらに遅延。
無料のセキュアパック
その後は滞りなくカンクンまで飛びましたが、午後2時に到着のはずだったのが18時を回ってしまい、カルメン行く気が失せてカンクン泊となってしまいましたよ。
というわけで、ロストバゲージこそありませんでしたが、恐ろしく期待通りのフライトでした。
私は帰路だったからいいけど、この日にハバナに行く予定だった人はかわいそうだよな~。
キューバで迎えの人が4時間も空港で待つとも思えないし、2泊3日とかのパックツアーの人なんて1日つぶれたも同然。私も往路は時間通りでしたし、運が良ければ何事もない思いますけど、時間が限られている人はなおさらお金を使って別の会社にしたほうが無難だと思います。
めんどくさくてやってなかったら「パックしてきなさい」と係のおばちゃんに言われるし、後ろのセニョーラにも「無料よ」と勧められる。
「あの、やっぱりやった方がいいですか?」
「そう思うわ。私は一度ダラスで誰かに荷物を開けられたことあるわよ」
って、やっぱりなくなるのはアメリカかいっ。
そういえば、カンクンでは荷物のX線検査すらありませんでした。クバーナでテロ起こす客はいないってこと?
クバーナという印字が入ってしまうのでアメリカまで持ち込めないのが残念ですが、心配な方はメキシコでお金を払ってやってみましょう。(メキシコでは有料)
ただでもクバーナの文字があるのでアメリカまで保たない。右は遅延のお詫びのサンドイッチ