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ラン航空。史上最悪のフライト。スタッフ教育の低質さにうんざり(2)

翌朝9時。迎えに来た航空会社のスタッフの車で再びラパスの空港まで向かった。
この車はラン航空のスタッフ送迎車の様で、昨晩は同じ運転手の運転で女性スタッフ5人と同乗した。
つまり昨日は、彼女たちの仕事が終わるまで空港で延々と待たされたということである。

待っている間、空港内のレストランや土産物屋が次々に閉まっていくのを見ているのは、
むなしい気持ちであった。なんで日本に帰れないんだろ~ってね・・・。

この日、プラザホテルからは我々の他に年老いた欧米人?女性が1人乗り込んだ。
昨日のフライトキャンセルでホテルに宿泊したのはこの女性と我々のみのようだ。
そして、昨晩空港で見かけた家族はたぶん自宅へ帰ったのだろう。

古い航空機が何機も放置されていて飛行機の墓場の様だったラパスの空港
古い機材が何機も放置されていて飛行機の墓場の様だったラパスの空港
ちなみにこの空港は世界で最も標高が高いところにある。標高4000m超。

ラパスの空港に到着するとラン航空のカウンターの前に搭乗客の列が出来ていた。

「そうよ、昨日はこれがなかったのよ~。」

フライトキャンセル組はその列に並ばずに一番はじっこのカウンターで優先手続き。
というか、よく見たら昨日私に新しい旅程を提案したスタッフのカウンターで、
事情を知っているスタッフが記録をとるためだったらしい。

「これに住所と電話番号、名前を書いてください」

渡されたノートには私を含めて3組の住所が記載されていた。
つまり、昨日の飛行機に予約を入れていたのはたったの3組だったことになる。
昨晩空港で会った家族、そして今日ホテルから車に同乗してきた女性と我々だ。

3組じゃ、赤字になるから飛ばないっていうのは理屈ではわかるけどね。
そもそもこの路線、元々毎日飛んでないんだし、いっそのこと他社に任せて運休しては?
その方が客としても旅程が立てやすいんですが・・・。

最近のコンピュータ化の進化でリコンファームの必要性が薄れてきたのもあったし、
ホームページがしっかりしていたのに信用し、安易にリコンファームをしなかった私も悪いが、
それ以前にラン航空にこちらと連絡を取ろうという意志もなかったみたいだ。

だって、ホテルでメールチェックしたけど連絡入ってなかったもん。
(当然ながら日本の家の留守電にも何も入ってない。当たり前か)

以前、香港から中華航空に乗ったとき、中華航空はキャンセルが決まると同時にメールくれたけど、
購入の際に個人情報入れてるんだからそのくらいしたっていいのでは?
と思うのはこちらの過剰な要求なのでしょうかね。

LA0965 ラパス-サンティアゴは、実はイキケ経由であった


ところで、私は空港までの道中、「ホントに乗れるよな?」という思いで、
昨晩手渡された航空券をじーーと見ていた。

その時ふと気が付いたのだが、予約記録の右端に「S」という項目があり、
ラパス-サンティアゴとサンティアゴ-ロサンゼルスのフライトに「1」と記載されている。
その上、よく見るとサンティアゴ-ロサンゼルスの便名がLA600便
LA600便というと私がリマからロスのチケットを探しているときに購入を検討した
ラン航空運行の便名である(リマ-ロスはラン航空とランペルー航空の2本のフライトがある)。

「あ、これ絶対経由便だ。1っていうのは一カ所経由するって意味だよ、絶対!」

予感は当たって、空港の案内板のLA965便にはイキケ/サンティアゴと表示されている。
ってことはサンティアゴ-ロスは、サンティアゴ-リマ-ロスなわけね。
飛行時間2時間のラパス-リマの航空券が、何故にこうなるのか・・・。もうびっくりだよ。あたしは。

問題の搭乗券3枚
問題の搭乗券3枚
 ラパス-サンティアゴ
 サンティアゴ-ロス
 ロス-成田
 バゲージタグも勿論成田まで
昨晩渡された航空券は、予約記録に近かったので
本当に成田に帰れるのか心配していたのですが、
このページの写真の様な3枚の搭乗券が発券された。

日本の国内線のごとく、経費削減の取り組みの一つの様で、
このお買い物レシートのような形状の搭乗券の上半分が乗客用。
便名、シートナンバーなどが記載されている。
そして、搭乗時に二次元バーコードが印刷された半券をもぎ取り
データを保管する仕組み。

ここで

≫LA965 ラパス-サンティアゴ(イキケ経由とは書いてない)
≫LA600 サンティアゴ-ロサンゼルス(リマ経由とは書いてない)
≫AA169 ロサンゼルス-成田

3つの搭乗券と成田まで通しのバゲージタグを受け取る。

ラパス発サンティアゴ行きに徒歩で搭乗
ラパスの空港では徒歩で搭乗
以前、成田で
「2つ以上の経由地がある場合は直接送れません。
 2カ所目で荷物をピックアップして下さい」
と言われたことや、
「航空券上ではジャルのコードシェア便なのに
 なぜアメリカンの搭乗券?」
といった疑問が一瞬頭をかすめたが、
成田までの搭乗券が無事発券されたことにホッとし、
そのままボリビアを出国したのでありました。

コレがさらなるトラブルの元になるとも知らずにね・・・。

チリ経由で用もないのにチリに入国、そしてすぐ出国。・・・腑に落ちない。

とりあえずLA965便は無事ラパスの空港を飛び立った。

地図を見ている限り、ラパスとイキケは直線距離で500km弱。
「機内食とかないんだろうなぁ」と思ったら案の定あめ玉一つ配布されて終わりで、
離陸から45分ほどで経由地のイキケの空港に到着した。

イキケの空港はアンデス山脈と太平洋に挟まれた細長い荒野の中にいきなり現れる。
海岸に沿って一本の舗装道路がつーーっと走っている他は何もなく、いきなりどかんと空港である。
しかも、建物はまだ真新しく、できたてのほやほやという感じだ。

地上係員に促され、トランジットラウンジに入ったと思ったら、・・・イミグレーションってなんだこりゃ?!

「チリ?イキケ?」

機内で入国書類を配っていたキャビンアテンダント。

「チリ?私トランジットなんですけど。」

その言葉に一瞬たじろいだ表情を見せたが、そのまま押しつけるように書類をおいていった。
おい、全員入国しなければならないのだったら、早く言え!

イキケの空港は砂漠の真ん中にある。
【砂漠の真ん中にいきなり現れるイキケの空港。まだ新しい空港らしい。】

経由地のイキケでチリに無駄に入国。そして、最初の目的地サンティアゴですぐ出国。


チリのイミグレーションカードホルダー(表)
【イミグレーションカードホルダー】

チリのイミグレーションカードホルダー(裏)
【イミグレーションカードホルダー】

イキケのトランジットラウンジ
【イキケのトランジットラウンジ】

イキケ-サンティアゴ間の機内食
【機内食はビスケット3つ・・・】
 お腹空いてたのにこれだけ?

冬のアンデス山脈
【窓の外には冬のアンデス山脈】

ビッグバーガーとチリワイン
【美味かったバーガーとワイン】
 高かったけど贅沢な味だった
「へぇ。携帯の広告にサンティアゴの地図まで付いてるよ。
 航空会社も経費浮かすために必死だねぇ・・・。」

なんて感心してそのまま機内において来ちゃったじゃないか。
(ちなみにアメリカ線ではトランジットと言ったら書類をくれなかった。
 「トランジットもイミグレ通るの!」と奪い取ったのは言うまでもない)

イミグレーションの係員に「書類なんてありませ~ん」とすっとぼけ、
新しい紙をもらってとりあえず入国。
イミグレーションを抜けるとそこはトランジットラウンジで、
イキケから乗る国内線の乗客と合流する仕組みだった。

ラパスを出てから45分でイキケに到着。
そして乗客全員の入国審査に1時間以上。
私は日本人だったから何の問題もなかった気がするが、
チリ入国にビザがいる国だったらどうなるんだろう?


イキケを離陸後数時間で最初の目的地サンティアゴに到着。
バゲージクレームを素通りしたら空港の出口を出てしまった。
とりあえずエスカレーターで、3階の出発ロビー階に上る。

出発ロビーは無駄に広い。天井が異様に高く広々としたスペースに
航空会社のカウンターがずら~と並んでいる。
イキケと同様この空港もまだ新しい様で、どこも彼処もぴっかぴか。

「あの、乗り継ぎ客なんですけど、ゲートはどっち?」
「ロス行き?国際線はあっちだよ」

出発ロビーの北のはずれに国内線、南のはずれに国際線の入り口。
国際線の入り口のすぐ先は・・・イミグレーションだった。
さっき入国したのにもう出国ですよ・・・。

「サンティアゴのイミグレが混むからイキケを作ったのかな?」

なんて一瞬思ったが、そもそもトランジット客は空港から出さずに
トランジットラウンジに押し込めれば済むはずだ。

出入国の審査も流れ作業ではんこを押しているだけ。
アメリカの様に指紋を採取したり、写真を撮るわけでもない。

「あなたはこれからどこへ行きますか?」
「ロサンゼルスです。」

と、一人一人に行き先を確認して終わりだった。

これでラパスの様に出国時に空港使用料を取られたら頭に来る
と思ったのだけど、もしかして、・・・空港使用料で外貨稼ぎ?
航空券に含まれていたら気づかないっすよね~。これ。
外国から来るすべての飛行機がイミグレ通るとしたら
莫大な資金がチリに流れますよね。

そうだとしたら私の税金はラン航空が払ったことになるが・・・。

しかし、ラパスから直接飛べば3時間くらいで済むモノを
イミグレのお陰で5時間はかかったじゃないか。

ちなみにサンティアゴの地上係員はなんのためらいもなく、
「ラパス便?だったら3階の出発ロビーね」
と全員を上階の出発ロビーに案内していた。

乗客はサンティアゴからそれぞれ別の目的地行きの便に散っていった。
なんかボリビア発で他国に行く乗客をこの便にぎゅっと集めていたくさい。
ラン航空の本拠地がサンティアゴなのはわかるけど・・・でもランペルーだもん。予約したの!


おまけに昼をまたがる便なのに機内食がビスケット3枚っていうのもちょっとどうかと思ったよ。
(これもアルゼンチンの菓子メーカーハバナの広告兼ねてた。サンティアゴ空港に売店アリ。←土産に買った)

おかげさまで、サンティアゴの空港で美味いチリワイン飲みながらおそ昼食べましたけど、
安くて美味しそうなワインがずらりと並んでいるのに買って帰れないのが超悔しかった。
(トランジットでもアメリカに入国しなければならないのが悔しい)