大恐慌情報の虚と実 三橋貴明×渡邉哲也
ネット界で指示を集める経済評論家の三橋氏と渡邉氏の対談本。
旅の本ではなく経済の本だがこういうのが頭に入っていると旅が別の意味で楽しめる。
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この本のレビュー
2011年の世界経済の状況について、経済評論家の三橋氏と渡邉氏が語った対談本。対談なので詳細はあまり書かれていないが、新聞やテレビなどでは語られない世界各国の状況がよりわかりやすく頭に入ります。
ヨーロッパ、アメリカ、中国・新興国などの現在の状況に加え、最後の章で日本の情報のゆがみという問題点や、日本はどうあるべきかという提言を含めた日本の現状に触れられています。
未だに「韓国はスゴイ。日本はだめ」と勘違いしている身内に読ませたい。
こういうのを読んだ後に、「え?マジ?」「なんで?」と思えば
より深く真相に迫った本に移行していくと思うのです。
大統領があそこまで日本をバカにしたのですから、韓国をアゲアゲだった人も遺憾の意を持っているはず。
これは韓国に関することはちょっとしか書いてないけども、日本の立ち位置を知るのはよいと思います。
そして、もっと具体的なことを書かれた本を読んでみると納得する。
次に読むのはお二人がそれぞれに書いた書籍がよいかもです。
個人的に合点がいったのはインドのことです。
今、日本中にお客が入っておらず、どう考えても儲かってないインド料理屋が大量に増えていますが、
それは既に日本に入り込んでいるインド人が就労ビザをインド人に売るからなのだそうです。
日本に行きたいインド人が100万円払って日本に来て、日本ではただ働きをする。
そして、そういうインド人を5人雇えば開業資金ができてインド料理屋が増える。
儲からなくてもランニングコストがかからないのですね。
恐らく日本で他に職業を持っている人が副業としてやっていて、
だから赤字だと本来の収入でかかる所属税も払わなくてすむんですよ。
(すごい財テク。これ日本としては困っちゃいますね。)
で、ただ働きをしていた人も100万円分働いたら
自分も同じことをしてインドから人を呼び寄せるという・・・。
就労ビザの売買も日本ではなくインドでやってるので法律違反ではないと。
うちのマンションにも怪しい商売をしているインド人が3家族も住んでるからな~。
見ている限り、日本で廃車になったトラックや乗用車を本国に輸出しているようです。
20年くらい前のクラウンとかなのですが、見た目にはとても綺麗なのですよ。
だからあれはインドで売れると思います。
インドはコンパクトカーが中心で、金持ちが住む町でもマルチスズキの車ばかりが並んでいるんです。
だから今トヨタとかホンダが高級部門でくいこんでるの。
(地方ではハイラックスサーフをシンプルにした様な四駆が人気。)
でかい日本車だったら見栄っ張りインド人にはすげー需要があると思います。
しかも、20年前の車じゃ日本ではただですしね。それをいくらで売っているんだろう?
事情を知らないインド人は20年オチなんて誰も気づかず「高級車」と勘違いします。
そういえば5年くらい前にインドに行った時は、日本車のコンパクトカーが走っていて、
その車のリアガラスをよーくみたら「トヨタレンタリース」ってシールが貼ってありました。
つまり、レンタカーはお客さんが長距離を乗り倒したら見た目は綺麗でも廃車ですから、
そういうのがインドで売れるんだなぁとしみじみとみていました。
今はエコカー減税で買い換える人が多いので、仕入れが多くて儲かってるのかも。
(でも運搬前にその家族が乗り倒すので、 その間にいつもどこかぶつけているんですが・・・。)
で、ですね。この本にあった100万円の就労ビザっていうのも納得なのです。
旅行でインドに行った時インド人が言っていたのですわ。
「日本に行くならブローカーに100万円払わないといけない。韓国なら半額の50万円だよ。」
今思えば韓国は所得水準が日本の半分くらいだし、合致します。
しかも、この本でその100万円とはなんぞや?という根拠が見えたので、
「あー、あいつが言ってたのはこれか~」と。
この本にはインドのことはほんのちょっとの雑談程度のことしか書いてないけど、
なまじ自分がいろいろ見ているだけにツボでした。
こういう経済系の本などを旅行前に読んでおくと、旅行先で違う目線でその国が見えてくるので、面白いなぁと思いました。
特にこの対談本の様に小難しいことは書いてない物がオススメです。
ただ、ヨーロッパ、アメリカ、中国、新興国、日本のことについてかいてありますが、
これを読んでヨーロッパに行きたいとは思わないかもしれません。
ギリシャの不安定さが煽られているので、・・・ギリシャはいかないかもね。みなさん。
ますますギリシャは負のスパイラルに陥ってくるのだなぁ。
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