久しぶりの厦門訪問。台湾の金門島行く前にちょっと寄り道。
【アモイの夕焼け。コロンス島方面(台湾方面でもある。)】
2018年末の台湾旅行は中国のアモイを経由しました。
厦門は成田からANAが直行便を飛ばしてるのですが、どちらかというとビジネスユースの方が多い街です。
対する台湾はビジネスも観光も両方人気なので、少し後れを取るとたちまち航空券の料金が値上がりしてしまいます。
それでふと思ったの。厦門経由で金門島から台湾入ればいいじゃーんって。
ちなみに厦門は中国であって中国ではない雰囲気の街です。町並みだけでなく人々の気質が中国っぽくない。
まず、日本を歩いているときのように、普通に道を歩けるんです。
他の町だと道の端っこをおとなしく歩いていても、クラクションを鳴らされたりするんだけど、ここはそれがない。
道路を渡ろうとすると、車の方が横断が終わるのを待っていてくれたりする。そういうのが普通なの。
アヘン戦争の後に開港された港なので、中国の人にとっては苦い歴史がある場所なのかも知れませんが、
外国人居留地とか、貿易が盛んだったというだけなら、上海とかも同じようになってもいいものなんだけど、
閩南の人たちの気質がもともと穏やかだったのですかねぇ。
ちなみに大航海時代に中国大陸から台湾に移り住んだのもこの辺りの人たちです。
だから台湾語はいわゆる閩南語です。
ともかく、台湾の金門島にも前々から行きたかったし、厦門も好きだし、トータルで見ると交通費も安くなるので、
厦門経由で台湾に行ったのでした。
ちなみに空港から港まで直行すればその日のうちに台湾に渡れますが、厦門一泊しましたよ。
地下鉄も建設中で中山路はこじゃれた感じに改装されていましたが、路地裏は変わらない雰囲気。
記憶を頼りに安くて美味しい海鮮屋さんでご飯を食べたり、1泊の滞在を充分堪能しました。
どんどん垢抜けていく中山路周辺など
【厦門の中山路。洋風建築だけど1階のテナントがアジアの商店の雰囲気】
厦門の目抜き通り中山路は古いお店が改装されてどんどん新しくなっていました。
コロンス島が世界遺産になり、そのコロンス島へ行き来する船着き場から近いので観光客がなだれ込みます。
前に来たときは地元の人のお買い物や食事を楽しむところという雰囲気だったのに、観光客向けの店が増えた。
中国のどこの町でも見かけるのがたこあげをするおじさん
しかもそれを持っている人が一人ではなく、彼らは時々談笑しながら空を見上げていて、その目線の先を追ったらたこがいた。 そう。たこあげしてたのよ。
アクリルワイヤー(おそらく釣り糸)を使っているので、糸が全く見えないんですね。
上空の何百メートル先かに彼らのたこが浮遊しておりました。海風を利用してたこあげを楽しんでおられる。
数年前、インドで中国製の釣り糸を使うと高く上がると子供達の間で大流行していました。
でもインドでは中国の大人達みたいに広場や海などの広い場所ではなく、住宅密集地でたくさんの子供が揚げるので、 たこ糸の存在に気づかずに突っ込んでしまった子供の首に引っかかって、亡くなる事故がありました。
風でピーンと張っている上に、丈夫で切れないアクリル糸は凶器と一緒なんですね。
インドの子供達の凧揚げって今も昔も変わらずある遊びで、よく見かけるのでニュースを見て震えたのを憶えている。
今回、このおじさんのどでかい手作りリールを見て、これか~。としみじみした。
【左:インドの雑貨屋で売っている手作り凧、右:長春の広場。代わり凧がいっぱい上がってた】
中山路はお土産物屋が増えました。特に多かったのは真珠屋さん!
中山路は観光みやげを売るお店や真珠を専門にした宝石店が特に増えていました。
この真珠屋さんの何がすごいかというと、養殖した貝をそのまま仕入れて、目の前で真珠を取り出して販売するの。 偽物じゃないですよ!本物ですよ!っていうパフォーマンス?!
店の奥にはアクセサリーとして加工してあるものも売っていますが、店頭で貝を広げて実演販売しているので宝石屋と言うより海鮮問屋に見えてしまう。
店頭で貝を開いて取り出した真珠を加工して売ってもらうというスタイルのようです。 ちょっとググってみましたが、1つ開けるとブレスレット、3つ開けるとネックレスが作れるという話とか、 偽物を販売する店が当局に摘発されたとか、いろいろ出てきます。
私が見ていたときは、貝柱に絡まった大きな真珠が一粒でてきましたが、ネットで見ると貝にぎっしり真珠が詰まった写真とかあって、 あれ?日本の養殖ってアコヤガイに核を1粒とか入れてなかったっけ?そんなにぎっしり真珠が詰まってるのってあり得るの?
まあともかく旅の記念にちょっとお遊びでやるならいいかもしれませんが、結構高いみたいなので、本物が欲しかったら日本で宇和島とか行きましょう。
厦門まで国共内戦をネタにし始めた。
日本が第二次世界大戦に負けた後、中国共産党と台湾の国民党が内戦を繰り広げました。
そのときの激戦地が厦門から10kmくらいしか離れていない台湾の金門島です。ホントに目と鼻の先です。
日本でも対馬が九州より韓国に近くって韓国人だらけだったりしますけど、金門島も今そんな感じになっています。
その激戦地だった金門島の名物は高粱酒です。そして、埋もれていた砲弾を包丁に加工して売ってたりします。
で厦門でも砲弾型の瓶をわざわざつくって、高粱酒を入れて土産物として売り始めたようです。
つーか、誰目当ての土産物だ?これ。中国の人が買って帰るのかな。そうだろうな。
中国各地から台湾に行くとき、例えば直接北京から台北に飛ぶと、航空券が高いんです。
だけど、厦門に国内線で飛んで、厦門から船で金門島に渡り、金門島から台北に行く。 そうすると金門-台北は国内線なので、航空券が安いんだって。 (中国は台湾は中国の領土だってゆっとりますが、航空券の運賃は国際航路扱いらしい。)
中国各地から厦門-金門島経由で台湾に飛ぶと下手すると交通費がかなり安くなるという話で、
厦門には台湾目的の中国人観光客も集まるらしいです。で、中国人向けに始めたのね。砲弾ネタ。