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廈門交通指南:空港から市内への移動など。

廈門快速公交(BRT)の専用道路
【廈門快速公交(BRT)の専用道路。高速道路の様です。】

中国華南にある港町、廈門にやってきました。
この町は明の時代から福建省の名産である茶葉の輸出港として栄えた港町です。
その後、列強により開港させられ、外国人が流入したことで建てられた古い洋館が今でも残り、
貿易港としてだけでなく、観光客を引きつける町でもあります。
近年は経済特区に指定されたこともあり、日本企業も進出しているとはききますが、
やはり上海などに比べると日本人観光客は多くはないようで、観光情報は少ないです。

最新のガイドブックを見ても、空港からのリムジンバスはないと書いてありましたが、実際にはありました。
(その割りに空港のイラストマップにはバス乗り場が記載されているので校正ミスかも。)
そもそも仕事で来る人はリムジンバスなど乗らずに迎えの車やタクシーに乗るでしょうし、
観光客も客家土楼などのツアーが多そうだから、やっぱり公共交通機関に乗る人は少ないのかも。
旅行者のパイも減ってるので間違いをいちいち指摘する読者もすくなくなってそうだし。

廈門は行ってみたら個人旅行客でも意外とスムーズに公共交通機関を利用出来る町だったので、
まずはレポートの手始めにその辺りを詳しく書こうと思います。
(次に改訂されるガイドブックには載るかもしれませんが、念のため。)

廈門空港-市内へのリムジンバス
空港からのリムジンバス。
ミニバスでした。10元。
リムジンバスは空港ビルをでて右手の突き当たりから乗れます。
20人乗りくらいのマイクロバスなので荷物置き場などありません。
大きな荷物を持ったビジネスマンはタクシーが良さそうです。
バスは廈門駅前を経由してコロンス島行きの埠頭まで行きます。
それ以外の場所はノンストップなので、目的地が駅や埠頭に近ければ、
それなりに便利です。
料金は10元で一般バス料金の10倍です。
設備を考えるとちょっと高いと感じますね。普通バスは1元ですから。

そして、次の交通手段が公共の路線バス。こちらは1元です。
空港ターミナルの外にバス停があり、そこで目的のバスを待ちます。
一般的な観光客が乗るのは廈門駅行きの37番バスか、コロンス島フェリー埠頭行きの27番バスです。
停留所の数が多いので、安いけど時間がかかるのがデメリットです。

また、ホテルなどが駅や港に近くなければ、ここからバスを乗り継ぎです。

廈門快速公交運営路線図 縦
廈門快速公交運営路線図
(クリックで拡大。)
↓公式ページリンク(中国語)。
厦門公交検索ページ
その他、リムジンバスと路線バスを補う役割としてBRTがありました。
BRTとは廈門快速公交のことで、専用線を走るバスシステムです。
廈門はお金をかけて地下鉄を作るほどには利用者が少なそうで、
こういう中規模の都市の交通システムにはぴったりだと思った。

インドネシアのジャカルタでも似たようなバスシステムがありますが、
あそこは一般道路に専用線として線を引いているだけなので、
結局交差点で信号に引っかかるので意味がないのです。

廈門の場合、完全にこのバスしか通らない専用線なので、信号がなく、
渋滞が起こらない上に、お金もかからなくて効率がよい仕組みです。
トークンを買って改札を通る仕組みなので車内でお金のやりとりもない。

おまけに走行距離で課金される仕組みのようで、近距離乗車は
統一料金の路線バスより安い。
繁華街近くなどでは安いBRTに乗客が流れるので、一般バスの乗り降りが減って 一般道路の渋滞も減ります。
なかなかよく考えられてるなぁと感心しました。


さて、空港からの公共の交通手段の話に戻りますが、リムジンバスにしろ、路線バスにしろ、
終点は廈門駅かフェリー埠頭になります。
廈門駅やフェリー埠頭の近くに宿を取ればそれでもよいのですが、廈門そのものを観光に来たり、
廈門から永定などにバスで移動する予定の人は、どちらも不便です。

また、廈門の繁華街はフェリー埠頭近郊の中山路付近ですが、この辺りはホテルが高い。
そこで、オススメなのがBRTを利用する方法です。

2012年3月現在、BRTは3つの路線が全てが廈門駅前を通り、フェリー埠頭近くまで行きます。
この廈門駅とフェリー埠頭の間のBRT駅付近に宿を取れば観光の拠点として便利です。

例えば、斗西路口駅の南は中山公園、北に2ブロック歩けば長距離バスターミナルです。
この辺りであれば宿もリーズナブルだし、移動にも便利で重宝します。

空港からは路線バスで廈門駅まで移動してBRTに乗り換えるのが最も安価ですが、
よりスムーズな移動を考えると、空港から最寄りのBRT駅までのシャトルバス(0.5元)で移動し、
そこからBRTを利用するのが効率がよいです。
また、27番、37番のバスもこの空港最寄り駅L19具(のような文字)后駅に行きます。

荷物が多くなければ、是非、こちらを使ってみてください。要は地下鉄みたいなものです。(バスだけど。)

廈門快速公交(BTS)の様子

廈門快速公交の駅:廈門駅前
BRTは鉄道とバスの間を取ったようなシステムなので、改札を通ってプラットホームでバスを乗り降りする仕組みです。 改札は自動改札ですが、窓口で行き先を告げてトークンを買う仕組み。 自販機にすればいいのにとも思うけど、見張らないと自動改札を飛び越える人が出てしまうのかも。
各駅にもプラットホームに係員が1人必ずいます。
同安などへの長距離の移動が楽でした。日本人は漢字も読めますし。
路線バスも地図を手に入れれば日本人は比較的乗りやすいです。
駅などで売り子さんが売っている地図はバスの路線も載ってますよ。

廈門快速公交の改札 廈門快速公交を行き交うバス 廈門快速公交の陸橋から眺めた町 廈門快速公交運営路線図 横

中国 福建省に行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。

旅行時期:2012年3月
1元=約13円
■交通:リムジンバス 空港-フェリー埠頭 10元、路線バス1元、BTS 斗西路口-具后 1.5元

■成田-大連航空券 直行便で50,000円前後~。

日本企業が進出しているためANAの直行便があります。ビジネス路線なので座席は取りやすい。
中国の他の都市や台湾、香港からの便も多いですが、経由するメリットはあまりないと思うので、直行便がベスト。 時間がある旅行者は台北から金門島に飛んで船で廈門入りもできる。

旅程を立てるために参考になる本やウェブサイト

客家円楼 1週間で円楼を見に行く (旅行人ウルトラガイド) [ 岡田健太郎 ]

内容は古いので円楼の入場料や宿泊代などは参考にならないが、周辺の様子や交通手段などの参考になる。 地球の歩き方D05と合わせて利用して、後は現地で確認を。世界遺産になったのでかなり政府の手が入ってます。廈門はガイドブックの情報では足りないのでネットや観光局を併用したほうがよいです。