福建省客家土楼:永定土楼民族文化村見学あれこれ。
【永定土楼民族文化村の振成楼の内部】
永定土楼民族文化村までは廈門からバスで3時間以上かかります。
客家の土楼群が世界遺産に登録されたこともありますし、高速道路をぶっ放して行くのかと思ったらずっと下。
そもそも幹線道路自体が広い上に車の台数が少ないので、高速道路を作る必要性はあまりなさそう。
しかし、出発してから1時間ほどの間は運転手の携帯がとぎれることなく鳴り続け、そのたびに乗客を乗せます。
せっかく広くて混まない道路を走っていても否応なしに速度が落ちる上、さらになぜか途中でバスを乗り換え。
永定土楼への直行バスのハズが、目的地のたった5キロ手前で次のバスを待たされました。
乗り換えたバスは20分後に廈門を出てきたバス。つまり朝一のバスに乗った意味がなくなった。
土楼民族文化村のバスだまり
以前は入口が現在は出口だった。
永定土楼民族文化村入口
たばこ、キノコ、お茶などを売る。
さて、永定土楼民族文化村です。
ここに来るまでの道中もいくつも土楼を通り過ぎ、「おお!」と感激していましたが、 さすがにお金を取る施設だけあって、規模が違います。
バスを降りると早速客引きに目を付けられますが、思ったよりも多くない。
近寄ってきた男は目の前の円楼を差し出してなんだかんだと喋っているが、
まー、たぶん土楼の宿泊を斡旋する客引きだろう。
これまでにここを訪れた人の旅行記などを読むと客引きの多さやしつこさに
触れられていることが多かったが、意外とあっさりしたものである。
「泊まることになったら声をかけてね」と名刺を渡されただけだった。
前にきた旅行者の経験談などで「客引きがしつこい」とあれば
いつもケンカする覚悟ですごく警戒するんだけども
東南アジアや中国では拍子抜けすることの方が多い。
なんつーか、北インドやエジプトの執拗な客引きとはレベルが違う。
この後も要所要所で客引きをうけましたが、それほど嫌な思いもせず、
持ちつ持たれつという感じで、それなりに気持ちよく過ごせました。
土楼民族村の外の住人も客家族かどうかはわかりませんが、
もし客家とすれば、やっぱり人との駆け引きはうまいのかも。
(これについては書籍:客家(ハッカ)の鉄則など参考になります。)
それと廈門も含め、?南の人は穏やかな人が多かった印象です。
車の運転マナーなど、「ここ中国?」と驚くくらいよいのです。
嫌だったのは横柄な態度の公安やべらぼうに高い土楼の入場料くらい。
その辺りのことは追々書くとして、まずは誰もが行くであろう文化村レポです。
ちなみにバスの停留所付近は以前は民族村の入口でした。現在は出口専用になっています。
川沿いを2百メートルくらい下った先に広い駐車場を備えた立派な施設があり、そこに入場門があります。
出入り口をキッチリわけることで入場料をぬかりなく徴収する仕組みなのであろう。
今になって思うのだが、そういえば西塘もこんな感じだった。
あのときは上海空港からのタクシー代で中国元を使い果たしてしまい、正門をスルー。
銀行を探して両替を終えたところで、声をかけてきたおばちゃんについて裏から入ったのでした。
そういえばあのときも何人かの人に声をかけられましたけども、なんだか誰もが態度が控えめでした。
遠くからじーっとこちらを見つめていたかと思えば、まわりの様子をうかがいながら静かに近寄ってくるのです。
そして、皆一様に頃合いを見計らって、手の中に隠しながら宿の名刺を差し出すのです。
今思えば、きっと西塘も政府があそこで観光客から域内に入る入場料を徴収していたんでしょう。
住民は裏から客を引き込んで、自分の家に確実に収益が入るように手引きをしてたからこそこそしていたのだ。
(ネットで検索してみたら、2011年現在、入場料100元だそうです。たっけー!土楼文化村より高い!)
もしかしたら今は西塘も町の裏側に公安が立ったりしてんのかも。知らぬが仏?
客家の土楼群が世界遺産に登録されたこともありますし、高速道路をぶっ放して行くのかと思ったらずっと下。
そもそも幹線道路自体が広い上に車の台数が少ないので、高速道路を作る必要性はあまりなさそう。
しかし、出発してから1時間ほどの間は運転手の携帯がとぎれることなく鳴り続け、そのたびに乗客を乗せます。
せっかく広くて混まない道路を走っていても否応なしに速度が落ちる上、さらになぜか途中でバスを乗り換え。
永定土楼への直行バスのハズが、目的地のたった5キロ手前で次のバスを待たされました。
乗り換えたバスは20分後に廈門を出てきたバス。つまり朝一のバスに乗った意味がなくなった。
土楼民族文化村のバスだまり
以前は入口が現在は出口だった。
永定土楼民族文化村入口
たばこ、キノコ、お茶などを売る。
ここに来るまでの道中もいくつも土楼を通り過ぎ、「おお!」と感激していましたが、 さすがにお金を取る施設だけあって、規模が違います。
バスを降りると早速客引きに目を付けられますが、思ったよりも多くない。
近寄ってきた男は目の前の円楼を差し出してなんだかんだと喋っているが、
まー、たぶん土楼の宿泊を斡旋する客引きだろう。
これまでにここを訪れた人の旅行記などを読むと客引きの多さやしつこさに
触れられていることが多かったが、意外とあっさりしたものである。
「泊まることになったら声をかけてね」と名刺を渡されただけだった。
前にきた旅行者の経験談などで「客引きがしつこい」とあれば
いつもケンカする覚悟ですごく警戒するんだけども
東南アジアや中国では拍子抜けすることの方が多い。
なんつーか、北インドやエジプトの執拗な客引きとはレベルが違う。
この後も要所要所で客引きをうけましたが、それほど嫌な思いもせず、
持ちつ持たれつという感じで、それなりに気持ちよく過ごせました。
土楼民族村の外の住人も客家族かどうかはわかりませんが、
もし客家とすれば、やっぱり人との駆け引きはうまいのかも。
(これについては書籍:客家(ハッカ)の鉄則など参考になります。)
それと廈門も含め、?南の人は穏やかな人が多かった印象です。
車の運転マナーなど、「ここ中国?」と驚くくらいよいのです。
嫌だったのは横柄な態度の公安やべらぼうに高い土楼の入場料くらい。
その辺りのことは追々書くとして、まずは誰もが行くであろう文化村レポです。
ちなみにバスの停留所付近は以前は民族村の入口でした。現在は出口専用になっています。
川沿いを2百メートルくらい下った先に広い駐車場を備えた立派な施設があり、そこに入場門があります。
出入り口をキッチリわけることで入場料をぬかりなく徴収する仕組みなのであろう。
今になって思うのだが、そういえば西塘もこんな感じだった。
あのときは上海空港からのタクシー代で中国元を使い果たしてしまい、正門をスルー。
銀行を探して両替を終えたところで、声をかけてきたおばちゃんについて裏から入ったのでした。
そういえばあのときも何人かの人に声をかけられましたけども、なんだか誰もが態度が控えめでした。
遠くからじーっとこちらを見つめていたかと思えば、まわりの様子をうかがいながら静かに近寄ってくるのです。
そして、皆一様に頃合いを見計らって、手の中に隠しながら宿の名刺を差し出すのです。
今思えば、きっと西塘も政府があそこで観光客から域内に入る入場料を徴収していたんでしょう。
住民は裏から客を引き込んで、自分の家に確実に収益が入るように手引きをしてたからこそこそしていたのだ。
(ネットで検索してみたら、2011年現在、入場料100元だそうです。たっけー!土楼文化村より高い!)
もしかしたら今は西塘も町の裏側に公安が立ったりしてんのかも。知らぬが仏?
永定土楼民族文化村 写真館
慶雲楼
入場門から川沿いに順路に従っててくてく歩いた時に一番最初に出てくる土楼がこれ。
おそるおそる入ってみるといかにも修復中といった雰囲気で、人が住んでいると見られる場所以外は
壁が崩れていたり、ドアのまわりに生活感がなかったりとはっきりわかる。
入口付近でお茶や山菜、アイスなどを観光客に売っている人が数人。 この後知ることになるが、観光客が立ち寄る主な土楼ではこのようなお店が必ずあります。
ちなみにおばちゃんはこちらが中国人じゃないとわかるとお茶を飲んでいけ飲んで行けと かなり熱心に薦め始めました。
そして、ここに限らず試飲させてくれるお茶は必ずその店で高額な部類に入るお茶で、 要するに買いそうな(買えそうな)客を見定めてねらい打たれた気がする。
旦那は土楼建築士だそうで、以前、欧米の研究者が取材に来た時のビデオを見せたりし始めました。 名刺も貰いましたけど、きっと何が仕事に繋がるかわからないからだろな。
入口付近でお茶や山菜、アイスなどを観光客に売っている人が数人。 この後知ることになるが、観光客が立ち寄る主な土楼ではこのようなお店が必ずあります。
ちなみにおばちゃんはこちらが中国人じゃないとわかるとお茶を飲んでいけ飲んで行けと かなり熱心に薦め始めました。
そして、ここに限らず試飲させてくれるお茶は必ずその店で高額な部類に入るお茶で、 要するに買いそうな(買えそうな)客を見定めてねらい打たれた気がする。
旦那は土楼建築士だそうで、以前、欧米の研究者が取材に来た時のビデオを見せたりし始めました。 名刺も貰いましたけど、きっと何が仕事に繋がるかわからないからだろな。
振成楼
土楼民族村を代表する大きな円楼で、4階建ての二重円楼。
観光客が必ず立ち寄るメインの土楼で、基本的に上階への入場は制限されていますが、おばちゃんに「5元で上に上げてやる。写真撮ってこい」といわれ、上に上がったところでおっさんにものすごい剣幕で怒られた。
反論しようにも中国語がわからないので、仕方なく降りると、同じようにおばちゃんに金を払った中国人の若者も追い返されていた。(つまり中国語ができようと意味がなかった。)
若者が「金返せよ」とでも言ったのだろうか。おばちゃんと一緒に再び上に上がると今度はおっさんがおとなしくなった。 恐らく分け目をやるから許してやれとでも言ったのだと思う。
円楼は人が階段を上り下りすると振動や騒音が響きます。何百人の観光客が出入りすることは住民にとっては迷惑以外のナンでもないわけで、怒られるのは仕方ないんだけど。
写真撮ってすぐ去れ!って雰囲気だったので落ち着いて見ることもできなかったし、ここではないですが、別の円楼に宿泊したので上らなくてもよかったなぁと今更ながら思います。
ちなみに田螺坑の円楼は最初からドネーションボックスを置いて「上に上がる人は5元」と明示してあります。 振成楼と田螺坑では観光客の数が比ではないので同じようにはできないと思います。
観光客が必ず立ち寄るメインの土楼で、基本的に上階への入場は制限されていますが、おばちゃんに「5元で上に上げてやる。写真撮ってこい」といわれ、上に上がったところでおっさんにものすごい剣幕で怒られた。
反論しようにも中国語がわからないので、仕方なく降りると、同じようにおばちゃんに金を払った中国人の若者も追い返されていた。(つまり中国語ができようと意味がなかった。)
若者が「金返せよ」とでも言ったのだろうか。おばちゃんと一緒に再び上に上がると今度はおっさんがおとなしくなった。 恐らく分け目をやるから許してやれとでも言ったのだと思う。
円楼は人が階段を上り下りすると振動や騒音が響きます。何百人の観光客が出入りすることは住民にとっては迷惑以外のナンでもないわけで、怒られるのは仕方ないんだけど。
写真撮ってすぐ去れ!って雰囲気だったので落ち着いて見ることもできなかったし、ここではないですが、別の円楼に宿泊したので上らなくてもよかったなぁと今更ながら思います。
ちなみに田螺坑の円楼は最初からドネーションボックスを置いて「上に上がる人は5元」と明示してあります。 振成楼と田螺坑では観光客の数が比ではないので同じようにはできないと思います。
その他の土楼
写真左上の手前が如升楼。永定県内で最も小さい土楼だそうです。
他があまりにでかいので3階建てでこぢんまりとしてかわいらしく感じます。
その他の方楼でも内部が平屋建ての一戸建て民家のような建物が建っていたり、 二重、三重の作りになっていたり、土楼によって携帯は様々です。 共通しているのは大きな扉があっていざとなったら要塞になるようにつくってあること。(壁も分厚い。) 中に井戸が掘ってあるので立てこもっても生活ができるのです。
ちなみに近代に近づくほど円楼が多くなっているようです。 方楼だと部屋の場所によって日当たりや面積に差が出るので、円楼の方が平等に配分しやすかったからだそう。
その他の方楼でも内部が平屋建ての一戸建て民家のような建物が建っていたり、 二重、三重の作りになっていたり、土楼によって携帯は様々です。 共通しているのは大きな扉があっていざとなったら要塞になるようにつくってあること。(壁も分厚い。) 中に井戸が掘ってあるので立てこもっても生活ができるのです。
ちなみに近代に近づくほど円楼が多くなっているようです。 方楼だと部屋の場所によって日当たりや面積に差が出るので、円楼の方が平等に配分しやすかったからだそう。
玉成楼(食堂、酒屋、宿)
だらだらと歩いているウチにご飯を食べそびれて、昼のピークを過ぎた2時過ぎに出口近くの玉成楼で食事。
観光客の数の割りに食堂の数は少ないのですが、団体客は外で食べてくる人も多そうです。
客家料理がいいかなと思って定番の梅菜扣肉を頂きました。何度も煮詰めた様でなんだかどす黒い。
また、春に入って市場でも筍を見かけたので、客家文笋。 どちらも合わせているのは漬け物です。筍まで漬け物と炒めるとは新鮮でした。
(でも実は食べながら木の芽和えで食べたいな~と思っていた。)
客家料理がいいかなと思って定番の梅菜扣肉を頂きました。何度も煮詰めた様でなんだかどす黒い。
また、春に入って市場でも筍を見かけたので、客家文笋。 どちらも合わせているのは漬け物です。筍まで漬け物と炒めるとは新鮮でした。
(でも実は食べながら木の芽和えで食べたいな~と思っていた。)
敷地の至る所で作られている客家の保存食
客家の人たちは中国北部から戦渦を逃れて南下してきた漢民族です。
そして南部に来てからもいつまた移動することになっても対応出来るように食材が日持ちするように味つけを濃くしたり、乾物に加工したり、漬け物にしたりしたため、客家料理は味つけが濃かったり、乾物を多用します。
今でもその食文化残っているようで、道ばたのほんの少しの隙間でも菜っぱを育て、できた菜っぱや大根は干して保存食にしていました。
ちょうど葉っぱの収穫の時期だったのかもしれません。
今でもその食文化残っているようで、道ばたのほんの少しの隙間でも菜っぱを育て、できた菜っぱや大根は干して保存食にしていました。
ちょうど葉っぱの収穫の時期だったのかもしれません。
柚子茶
最初の方楼で何となく買ってしまった柚子茶です。柚子をくりぬいてお茶をつめ、針金でぐるぐる巻いて固定してから燻していて、独特の発酵臭がします。プーアール茶ほど味に癖はなく、それなりに飲みやすいです。
胃腸の調子を整えたり、のどによいお茶だと言われました。
福建省と言えばお茶の産地です。ここまでの道中も茶畑など時々見かけました。 この柚子茶は廈門に降りたら扱っているお店が少なかったので、買うのも面白いかも。 鉄観音も勿論美味しいです。産地価格で買えますよ。(廈門でも勿論買えます。元々お茶の出荷してた港ですから。)
追記:柚子茶を飲もうと思って調べたら柚子茶の作り方から取材した動画発見!
「石怡潔的感動時刻」好客傳-客家柚子茶
日本で言う柚子とはちょっと違う柑橘のようですね。
胃腸の調子を整えたり、のどによいお茶だと言われました。
福建省と言えばお茶の産地です。ここまでの道中も茶畑など時々見かけました。 この柚子茶は廈門に降りたら扱っているお店が少なかったので、買うのも面白いかも。 鉄観音も勿論美味しいです。産地価格で買えますよ。(廈門でも勿論買えます。元々お茶の出荷してた港ですから。)
追記:柚子茶を飲もうと思って調べたら柚子茶の作り方から取材した動画発見!
「石怡潔的感動時刻」好客傳-客家柚子茶
日本で言う柚子とはちょっと違う柑橘のようですね。
中国 福建省に行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。
旅行時期:2012年3月
1元=約13円
■交通:バス 廈門-永定土楼 45元、バイクタクシー 土楼文化村-高頭 10元1元=約13円
■観光:洪坑土楼群景区(永定土楼民族文化村) 90元、土楼撮影料 5元、高頭土楼群 50元
■食事:梅菜扣肉 35元、客家文笋 35元、宿飯 25元/人
■土産:ゆず茶 80元(はかり売り)
■その他:水 (500ml) 2元、ティッシュペーパー(大) 4元
■宿泊:高頭 承啓楼の江さんち民泊 120元+食事代
■成田-大連航空券 直行便で50,000円前後~。
日本企業が進出しているためANAの直行便があります。ビジネス路線なので座席は取りやすい。
中国の他の都市や台湾、香港からの便も多いですが、経由するメリットはあまりないと思うので、直行便がベスト。 時間がある旅行者は台北から金門島に飛んで船で廈門入りもできる。
旅程を立てるために参考になる本やウェブサイト
客家円楼 1週間で円楼を見に行く (旅行人ウルトラガイド) [ 岡田健太郎 ]内容は古いので円楼の入場料や宿泊代などは参考にならないが、周辺の様子や交通手段などの参考になる。 地球の歩き方D05と合わせて利用して、後は現地で確認を。世界遺産になったのでかなり政府の手が入ってます。廈門はガイドブックの情報では足りないのでネットや観光局を併用したほうがよいです。