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バンコク近郊散歩:タリンチャン水上マーケットにゆくの巻(1)

私はタイには最低でも年1回は来ているのですが、そのうちの多くがトランジットです。
タイ旅行でもトランジットでもバンコクに長居をしたことはなく、いつも買い物と食事で終わる。
今回、珍しくバンコクに3泊することになり、バンコクから日帰りで行けてタイの雰囲気を感じられるところ・・・という目線で見つけたのがここ。タリンチャン水上マーケット

水の都バンコク。運河が張り巡らされ、バンコク中心街も船で移動していた時代もありましたが、
現在は、BTSや地下鉄など快適、便利な交通機関に押されて、運河ボートも減ってしまいました。
ダヌムンサドゥアク水上マーケットの様にかつての姿を観光客向けに再現している場所もありますが、
わざわざツアーに参加して、そういうアトラクションに乗っかるのには今ひとつ食指は動かない。
(というか、若かりし頃、行ったことある)。

ところが、このタリンチャンには、かつてよく見られたであろう運河を利用した生活が現存しています。
今となっては都会っ子のタイ人にも珍しいらしく、タイ人の週末リゾートになっていました。
恐らく、タリンチャンに住む人たちは、普段は働きに出たりしてフツーに生活しているだけなのですが、
土日には観光客を受け入れ、水上レストランを開き、ボートツアーを出して、
運河を利用した生活をタイ人観光客(勿論外国人にも)に見せているのですね。
 ※タリンチャンの水上マーケットは土日のみです。

大都会バンコクにもちょっと郊外に出てみると、まだこういう生活が残っていたんだなぁと感激しました。
「バンコクって見るところお寺だけなの?!」なんて思っているあなた。オススメです。是非どうぞ。


タリンチャンの入口にはずらりと露店が並びます。

タリンチャン水上マーケット前の露店
中心部からタリンチャンまでバスで小一時間。(詳細後述)
バス通りから川までの50m程、道の両脇にはずらりと露店が並びます。
植木やおみやげ物を売る店もありますが、多くが食べ物屋台。
それも買い食いしながら散歩できるような串刺しのガイヤンや飲み物、
お土産に持って帰れるお菓子が中心。
「これも美味しそう。あれも・・・」と目が欲するのを理性で押さえる。水上レストランでエビたべるのだ。

露店を冷やかすタイの観光客 お菓子売りのおばあちゃん マンゴーとココナッツのスチームケーキ

カメとドジョウを放して徳を積み、ナマズにえづけ。でも捕らえた人は徳がないってこと?!

徳用のコガメ
川までたどり着くとバケツにコガメやドジョウを入れたお店がありました。
ずずっと近づくと、「このガイジン買うのかな?」っていう目でお店の兄ちゃんがすり寄ってくる。
周りはシーフードを出す水上レストランです。
「カメを買って調理して食べるのかな?」と思って何が悪いのだ。
ドジョウもカメもタンブン(功徳を積む)のためのものだったのでした(笑)
仏教の教えにある「放生」で、籠にとらわれた鳥を逃がしたりもする。
タイで小動物を片手に近づく客引きはペット売りではないのである。
虫などしょっちゅう殺めているなんちゃって仏教徒の私は食べ物と勘違いしたと・・・。
ドジョウを逃がしているおばさんを見て初めて「あ、功徳!」と気づいたくらいだし。
ちなみに動物にえさをやることもタンブンの一つ。だからここのナマズは餌を与えられすぎでぶっくぶくのデブ

ナマズにえさをやる少年 ドジョウを放したおばさん ナマズの大群

タリンチャンのボート食堂をずらりと紹介します。

ナマズのバーベキュー
タリンチャン名物ナマズフレークボート
タリンチャンの水上マーケットは、川の上にぷかぷかと浮かぶ浮島に、
調理道具一式を乗せたボートが横付けするスタイルの水上食堂。
ボートが運河を移動しながら商売をする他の市場とは形態が異なる。

タイの人々にたくさんの功徳を与えたナマズはすぐ横で火あぶり?!
魚やシーフードの炭火焼き、和え物、麺にデザートまで。
タイの屋台で並ぶようなメニューは一通りそろっています。

中でも左下の魚のフレークを作っている屋台はいつも人が並んでいた。
隣に横付けされた材料を積んだボートから材料を調達し、
でかい中華鍋でざっざっとパフォーマンスしながらフレーク炒め。
仕上げにチリとナムプラーで味つけしたみたいな色だった。
これが作るそばからどんどん売れて行くんですね。

私思うんです。これナマズフレークじゃないの?功徳のナマズ!
タイの人ってナマズ好きだし、これを油で揚げてヤム・プラー・ドゥック作ることもできるし。
あながち間違ってない仮説だと思うんですが・・・。誰か確かめて欲しい。

ちなみにボートで焼いている魚もナマズだと思ってましたが雷魚という話です。
雷魚もナマズもぱっと見は似てるのもある。果たしてどっちなのだろう。

和え物ボート パッタイとホーイトートを同時に作るおばちゃん スイーツボート

タリンチャン水上食堂で食した物など。

クンパオ
例によって私が食べるのはやっぱりクンパオです。エビ焼き。
おおぶりの手長エビをじっくりと炭火で焼いたもの。うー、幸せ♪
東南アジアは日本に輸出される海老がたくさん養殖されていますが、
そもそも彼らだってエビ好き、カニ好きではないか。
ヤワラー(バンコクの中華街)のエビは一度茹でてから焼きますが、
こちらはまんま炭火焼きなので、外側の水分が飛んでしまった感じ。
でももっちろんぷりっぷり~。
しかし、周りのタイ人はほぼ100%が功徳のナマズ(雷魚?)を食べていました。
隣にいたカップルなど、折れそうな細腕の女性の方がほとんど一人で食べていた。でかいよ。アレ。
タリンチャンから帰った後、WTC前に夜出る屋台でも同じようにナマズを焼いていて、
このときバンコクではナマズ焼きがブームだったっぽい。前はあまり見なかったけど。

ヤムウンセン クイティオ フローティング食堂の様子

さ~て、運河巡りのボートツアーに出発です。

タリンチャン水上マーケットのボートツアー
さあて、ついて早々昼ご飯を食べたところで、ようやく観光です。
たくさんの都会っこタイ人と一緒にボートルアーで運河巡りです。
このツアーはタリンチャンの水上レストラン脇を出発し、
ボートで周辺の市場やラン園、お寺などを巡ります。
楽しいのは目的地となる停車場所ではなく、ボートそのものです。
運河の周りに住むひとの生活がかいま見れるのが興味深い。
というわけで、ボートツアーについては次ページで。

タリンチャン水上マーケットへの行き方と周辺地図

バンコク中心部からエアコンバス79番に乗るとタリンチャンまで直行。
もしくは、ノンエアコンバス40、42、57、68、エアコンバス80、509に乗り、
バンクンノンBang Khun Non交差点で降りてミニバスに乗り換える。
(Wat Pu Thain-Rodfai, Makro-Wat Thong, Mapraotia-Rodfai, Mapraotia-Makro,
 Rodfai-Wat Pradu, Rodfai-Wat Champa, Wat Changlek-Rodfai, Wat Thong-Rodfai)
 ↑ミニバスの行き先を探すより「タラートナーム タリンチャン?」と運転手に聞く方が早そう。

79番のエアコンバスは、BTSサイアム駅前のサイアムセンター前を通り、ラマ1世通りをエカマイ方向に進み、
ワールドトレードセンターの交差点で左折。伊勢丹前を抜け運河を越えてペッブリー通りを左折して、
ラチャダムヌーン・クラン通り(民主記念塔)をサーイターイ(南バスターミナル)方面へと抜けていきます。

つまり中心部にホテルを取っている場合は、サイアムセンターや伊勢丹の前のバス停から乗り、
カオサンに泊まっている場合は、ラチャダムヌーン・クラン通りをわたったところのバス停で待つとよいです。
ファーストホテルやアジアホテルに泊まっている場合はペッブリー通り沿いのバス停が楽。

エアコンバスは行き先によって料金が異なるため、車掌に行き先を聞かれます。
行き先はタイ語じゃないと通じない場合が多いので、「タラートナーム タリンチャン」といいましょう。
その時、「タリンチャンに着いたら教えてくださいね」と頼めば安心。

バスはカオサン前を抜けた後、チャオプラヤー川を越え、サーイターイ方面に抜けると見せかけて陸橋で左折。
そのまましばらくは広めの道路を走りますが、片側1車線の狭い住宅街に入ったら近づいた証拠。
真っ正面に王様の肖像画の看板がでーんと見えるT字路が降車場所。王様の看板の裏は線路です。


より大きな地図で タリンチャン水上マーケット を表示 79番バスのバス停の場所とおおよその経路を図示してみました。
帰りはチャオプラヤー川を渡って民主記念塔を抜けた後多少経路が変わりますが、ペッブリー通りに戻り、
パヤタイ通りで右折。MBCの交差点で左折してサイアムセンターと続きます。
※2014年4月はペッブリー通りから民主記念塔までの通りの途中が通行止めでした。
 デモの影響かも知れませんが、ルートが変更される場合もありますのでご留意ください。


▼ タイ旅行に行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。

旅行時期:2010.01月上旬
1バーツ=約2.8円

■タクシー:空港-ペッブリー通りのホテル 360B
■バス:バンコク中心部-タリンチャン 18バーツ
■観光:ボートツアー99B(3時間)
■食事:オースワンもやし炒め、ビール410B、エビ焼き150B、ヤムウンセン30B、鴨そば25B
■宿:ファーストホテルagoda) 3000円ちょい。

■成田-バンコク航空券 29,800~120,000円くらい。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)
日本から直行便が午前~深夜まで数多くある。去年まではSQが最もバンコクに早く着いた[現在運休]。
午前便でバンコクに着いてもバンコク到着は夕方、空港から町まで移動するうちに日が暮れる。
せいぜい夕食を食べる程度の時間しかないので、安い深夜便や経由便を選ぶのも手。
特にキャセイパシフィックやチャイナエアラインなど、各地に就航している航空会社を選ぶと、
成田や関空、セントレアにでなくてもバンコクに飛べて便利。
バンコクから出ないのであれば、終日自由行動のパッケージツアーがお得でオススメ。