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IN CHINA, This is a problem.(1999.08.11~12 成都-楽山)

成都に1週間ただいるものつらいので、近郊ツアーに参加してみた。
楽山大仏、峨眉山を巡る1泊2日のこのツアー。正直言ってかなりつらくもあり、楽しくもあった。

朝7時。ツアーの添乗員がホテルに迎えに来た。
ホテルの前に乗車定員20名ほどの大きさのミニバスがやってきてこれに乗車。まだ、他の乗客はいない。

その後、バスはいろいろなホテルを巡り乗客を乗せていき、あっという間に満員となった。
私の隣には30代くらいの中国人男性が座った。
しばらくはお互い黙りだったが、私が中国語会話本やガイドブックを取り出したことで「キミは中国人じゃないの?」ッテ感じに話しかけられ、あっという間に車内の中国人の注目の的になってしまった。

その後は、筆談、片言英語で盛り上がった。なんか、たまたま乗客の皆さんが気を遣って盛り上げてくれる人ばかりだったのだ。
日本語の歌を歌えるといったおじさんは「北国の春」を熱唱したが、「キミも中国語の歌を歌ってくれ」と言われ非常に困った。
きっと下手でも良いから中国語の歌を一曲憶えていくと大変盛り上がるだろう。

私の方のコミュニケーション手段として、香港で仕入れた香港スターの写真を取り出してみた。

「あれ、これ富城に黎明じゃないの。」

さすがに、香港スターは中国でも有名である。

その後、「××を知ってるか?かれは、有名なアクションスターだ。日本でも有名か?」などと聞かれたが、その××という中国語名がわからず、その場で答えられなかった。後で確かめると、それはジャッキーチェンだった。

中国の人は香港スターを英名ではなく中国名で呼んでいるので、行く前に中国名を憶えておくと良い。
香港も今や中国であり、その香港のスターはやはり、中国人には誇りであるらしい。 ジャッキーを語る彼らの誇らしげなことと言ったらなかった。 今やハリウッドでも活躍するスターだものねぇ。

さて、これは観光バスなので、途中でトイレ休憩がてらにお土産屋に立ち寄ったりする。 とある休憩場所では、バスの数の割に駐車場が狭くて大混雑。バスを降りるまで30分はかかってしまった。

そして、やっとの思いでトイレまでたどり着くと、それから更に大行列。
「うわぁ、大変だなぁ・・・」なんて思いながら眺めていると、同じツアーに参加しているジョンピンが私を制した。

「ちょっと待って。」

何で?

しばらくして、並んでいる列が短くなってきたので並ぼうとすると、「まだ待て」という。

そうこうしていると、ジョンピンのいとこのソンがトイレの中から出てきた。 使えないって訳じゃないよねぇ?

「何で?」と聞きつつ中を覗いてみると、ピーンときた。わかった。そういうことか。

このトイレは、いわゆる中国式のあれだった。二つの便器(?)の間に膝くらいの高さのしきりはあったが、それ以外はオープン。自分がしている目の前に、次の人が「はやくーー」って目の前で待っているんである。
ジョンピンは私が外人だからきっとだめだろうと思って、人がいなくなるまで待ってくれたんである。

彼女は言った。

「IN CHINA, This is a problem!!」

いやいやイヤ、気を遣ってくれてありがとう。私は大丈夫ですよ~。どうしてもこれがイヤだったら中国になんて来ないもん。

でもまあ、周りが知らない人だから平気なだけであって、目の前に友達がじーっと待っていたり、ましてや今回は小だったから良いものの、これが大でしかもお腹を壊し気味だったら、やっぱり恥ずかしいかも。
でも、背に腹は代えられないし、公衆浴場と同じで、きっと慣れればそれも平気になるんだろうな。一応、女と男は別だし(そこまで割り切れないか(笑))。

帰国後、「中国に行った」と言うと、まず真っ先に「トイレはやっぱりしきりがなかったの?」と聞かれた。日本人が思い浮かべる、中国と言えばまずトイレなんだろうか。

でこぼこの道をがくんがくん揺られながら、9時間。楽山に到着。
成都に近いところは舗装道路なんだけど、途中からが大変なのだ。 楽山への道路は観光客用に徐々に舗装工事を進めていたから、もう大丈夫かもしれないが。

それより、大変なのは世界遺産にも登録された四川省北部で発見されたもう一つの景勝地である。 九○(寒いの下のてんてんが米の漢字)溝風景名勝区がそれ。

四川省の北の果て、甘粛省にほど近いその地に行くには自由旅行で行くのは不可能に近い。
そして、体力のある中国人向けのパッケージツアーで二泊三日。その二泊三日の内容が強烈らしい。

大仏の足 朝の5時に成都を出発、12時間後にとりあえず一つ目の景勝地に到着。 否応なしに散策させられ、さらにバスに4時間。宿に着くのは夜の10時を過ぎるとのこと。

宿に着いたら、それこそ夜の12時位に晩御飯。 そして、翌日も朝が早いと言う、とにかくハードスケジュールなのだ。

加えて、発見されたばかりとあって道は荒れ荒れ。バスでおちおち寝てもいられない。

景勝地はまあ、綺麗は綺麗なんだが、とにかく観光の中国人で大混雑。 景色のきれーなところに入る入口が「ここは三が日の明治神宮か?」と錯覚したらしい。

まあ、とにかく私も旅行会社で薦められたんだけど、行かなくて良かった。 楽山も似たようなもんだが、けっこう都会なんだよね。 混んでぎゅうぎゅうにもなるけど、良いお友達ができていろいろ助けてくれたから楽しかったし。


【写真】世界遺産の大仏「楽山大仏」

なんてことないが、かわ

なんてことない川 楽山大仏は世界遺産に指定されている。 大仏としての価値というより、そのでかさが指定された理由らしい。
高さ71メートル、幅29メートル。この大仏の全部を写真に収める為には 楽山港から出ている船にのらんとダメらしい。そのくらいでかい。
パッケージツアーだと乗りません。あしからず。
そして、一応、これがその川。

Ⅱ 隣接の寺

隣接の寺 楽山大仏には隣接してお寺があり、当然ながらそのお寺の観光もツアーに含まれている。
 楽山につく直前でガイドさんがバスに乗り込んでおり、そのガイドさんがまた笑顔が素敵でとても美人なんだけど、 美人だろうとなんだろうと言ってることはわからない。
 だからぶらぶらしながら、とりあえず写真なんか撮っていた。
 でも、すごい興味があったわけでもないけどね。

Ⅲ お参りの仕方は三礼

中国のお金  その寺のなかの、ある建物の前でお参りしている中国の人々を観察。
 1.お線香の束を燃えさかる炎の入った壺に突っ込み火を付ける。
 2.火のついた線香の束を額の上に掲げる。
 3.その状態で3回お辞儀をする。
左の写真のおじさんは子供の補助をしているだけで、ホントはもちろん1人ずつやる。
 ツアーに参加している人たちは盛んに「あなたは佛を信じるか?」とやたらと聞いてくる。 宗教の話ってすごい難しいから「多分ね」と答えたら、「ふーん。私は信じてないわ。だってクリスチャンだもの」 なんて言われた。

Ⅳ 良いことあるらしい

大仏1 大仏2
「大仏の写真を撮りたい?」
「うん、一応ね」
と答えるとよく解らないが大行列に並ぶことに。
 なんと、ただ、大仏をみて写真を撮るわけではなく、自分のカメラで自分を撮ってもらうらしい。 誰が決めたか知らないが、この大仏の頭、鼻、顎などをさもさわっているかのように写真を撮ることで 幸せになるとか。そのさわる(さわってないけど)場所によって効果が変わる。
 ちなみに、鼻を触るとリッチになり頭を触ると少しずつ運気が上昇し幸せになるとか。 全部の写真を撮るヤツもいて時間がかかるのだ。
 それにしてもこんな商売考えた人もすごい。国?

Ⅴ 世界遺産の景勝区

峨眉山  翌日行った景勝区。 とても、綺麗は綺麗なんだが、なんといっても今日は5時起きだ。
 眠くてよれよれの私をよそに中国人は元気いっぱい。 山を登ったり、下ったり、もうわけわからん(それは中国人向けのツアーだからだよ)
 ここは例のバスでとなりだった青年、金氏とふたり、ぶらぶら歩いていたんだが、話をしているうちに実は今が自由行動であったことを知り、「自由行動ならもう歩きたくない!なんでせっかくこんなに綺麗なのに歩くんだ!私はここでただぼーっとしたいんだ!」と半分切れてしまった。
 言葉がわからないから大変だろうと、親切で一緒してくれていたのに・・・ごめんなさいね。 でも、あなた達の体力には敵わないんです、わたし。それにぼーっとするのが好きなんだもの。

Ⅵ なめきってる猿

さるるる
さるるる2
「明日の峨眉山には野生の猿がいるからここ(楽山)で猿の餌(ピーナツとひまわりの種)を買っておいてね」
 ガイドさんの言葉に、思わず私もピーナツとひまわりの種を一つずつ買う(ひまわりの種は自分が食う用)。 何でも、峨眉山にいるピーナツ売りは高いんだそうで、実際、ちーっちゃいビニールの袋に分けて売られていた。
 で、翌日行ってみたらビックリ。野生とは名ばかりで、これは観光客みんなで猿を飼っているんだな。 まあ、みんながみんなで餌をあげるんだから当たり前か。 中にはすっかり凶暴化している猿もいて、ちょいと怖い。

 実はこの日に限っては白いTシャツを来ていた私。 「派手な色は猿がビックリして襲ってくるから、やめとけってガイドさんが言ってたよ」 たった1枚だが、白を持っていて助かった。

 そして、手のひらに載っている猿は、最後に行った峨眉山の麓の前で。  よくしつけられていて、ちょこんと手のひらの上に乗ってポーズ。 1回1元である。ジョンピンに頼まれて、彼女との最後の思い出にぱちり。
 2日間お世話になりました。