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一週間三ツ星ホテル連泊。住んでるみたい。(1999.08.09 成都)

宿泊の三ツ星ホテル 中国で三ツ星以上のホテルに泊まるつもりの人は絶対にその町の旅行会社に行くべし。 その会社が顔の利くホテルにはめちゃ格安で泊まれる。
私の成都滞在は日によって多少変動したが、一泊280元の部屋に70~100元で泊まれた。安宿感覚で飛び込みで行くと正規料金になっちゃうからもったいないっす。
そのかわりバックパッカーはあまり(と言うより全然)来ないし、情報収集には向きません。

三日間もの間列車に乗り続け、ようやっと成都にたどり着いた。
一応、エアコンは効いてはいたが、二晩風呂なし。 三日目の朝などは車内の水道の水もでなくなった。
(それでも、お茶用のお湯はしっかり確保されていた。)
やはり、同じ電車に乗り続けるのってこれくらいが限界かなぁ。私にはシベリア鉄道は無理かもしれん。

改札をでると客引きに声を掛けられたが、外人を泊まらせてくれそうな宿の客引きはいなそうだった。
今の中国は、列車の外国人料金は廃止されたものの、宿泊施設、銀行、旅行会社などで制約を受ける。
宿に関しては安すぎる宿では安全性を保証できないと言うのが名目上の理由であり、 銀行や旅行会社とかは外貨の取り扱いをできるところを制限しているとかいった理由・・・かもしれない。中国人が外貨を手に入れるのは大変らしいし。

しつこくつきまとい続けるおばさんに一言「私、日本人だよ」と言うと、あからさまにちっと舌打ちして離れてゆく。なんだよ私がわるいんか。

今回の旅はチベットが目的だったので、チベット旅行に強いと評判の旅行会社に向かった。
旅行会社のオフィスは「西蔵飯店」:チベットホテルの中に入っている。
駅からは意外と遠かったが、3日も車内に閉じこめられていたので歩いていくことがむしろ爽快だった。

地図で確認しながら、「西蔵飯店」のあるはずの場所に着くと、そこにはまあ、ものすごい立派なビルディングが建っていた。入口には真っ赤なベレー帽を被った守衛が仁王立ち。これは、違うよなぁ?

再び建物から離れ、まじまじと眺めると壁の側面には「西蔵飯店」。 まさか、まさか、この立派なホテルの中に旅行会社があるの???

ふと我に返り、自分のこのぼろぼろの風体もしかり、三日もお風呂に入ってないことも気になり、この格好であの守衛に入口のドアを開けてもらう勇気はなく(しかも宿泊客じゃないし)、すごすごとホテルを後にした。

どうしたものかとぶらぶらしていたら、道ばたで中国旅行社の支店が目に入り飛び込んだ。 すぐさま、ラサ行きの事を問い合わせると、この旅行社ではパッケージツアーのみの取り扱いで航空券のみは受け付けていないようだ。加えて、すぐにラサに飛べる便はない。

が、まあ、今更別の旅行会社を探すのは面倒だし、そして、さっきの西蔵飯店に戻る勇気も気力もない。 たまにはツアーも良いだろとゆーことで、7日後のラサツアー、そして、成都滞在中のホテル等々を予約した。

支払いが終わると、そこの支店の支店長自らがホテルまで案内をしてくれ、チェックイン手続きを行った。 結局、部屋の中までやってきて、ひとしきり今後の予定を説明すると、帰っていった。 まあ、帰って行ったのは良いんだが、部屋を出ていく間際に

「びゅーてぃほー」

と言いながら、人のほっぺたを触っていった事が心に引っかかる。
思わず真顔で「ああそりゃどうも」という気持ちで「ありがとう」と言ってしまったが(笑)


ところで、この日の晩御飯は通りすがりに見つけた餃子屋に行ってみた。

広州でもそうだったが、食堂に入るといろんなおかずが食べたくなり、ついつい二品、三品頼んでしまう。 そうしないと栄養バランスが偏ったりもするし。(野菜を頼むとホントに野菜の炒め物だけ、肉は肉だけなんだもん)

でも、ご存じの通り、中華の類って一皿の量が多いのよ。 大勢で分けて食べる用に自動的になっている節がある。

お陰で、山盛りのおかずと格闘する事になり、でも、なるべく残すのはイヤだから無理矢理食べることになる。 広州では間違えて同じような豆腐料理を二品頼んでしまい、食うに食えず一つはテイクアウトさせてもらったが。

中国の旅って、絶対1人じゃない方がいいです。こと食事に関しては特に!

ホテルからの風景 滞在したホテルは、ちょこっとだけ大通りから中に入ったところにあった。
ホテルの周りには中国庶民の住む団地が建ち並んでいるが、ホテルの方がでかいので 部屋の中とか、見えてしまったりする。私の部屋は8Fだったし。
でもって、その写真の向こうには遠くの高層ビルが見渡せる。よくよく考えると、成都って立派な地方都市なんだよね。

ラサ行きのツアーが7日後になってしまったため、その間、一日おきに成都近郊の観光をする予定だ。
今回は何日かおきに電話をかけなければいけない事情ができてしまったため、私の旅、史上初の国際電話に挑戦である。

中国はあまり電話事情が良くない。 と言うか、公衆電話は至る所に在るんだけれども、国際電話をかけることのできる電話が極端に少ない(北京や広州は別でしょうが)。
中級クラス以上のホテルではビジネスセンターがあったりするのだが、あいにく宿泊しているホテルには無かった。

そこで、電話をかけるために郵便局へゆくことにした。
なんで、電話が郵便局なんだ?と思ったりするが、ともかく郵便局である。 高級ホテルのビジネスセンターと言う手も在るけど、西蔵飯店もはいれない私が高級ホテルに入れるわけがない。

ここで付け加えておくと、今中国ではものすごい勢いで電話が普及していて、特に携帯電話を持つ人が大変増えている。街には携帯電話屋があふれているし、この後行ったラサのツアーに参加していた中国各地の人たちは 自分の携帯をラサまで持って来ていた。つまり、チベットにも通じちゃうんである。

だから、電話事情が悪いんじゃなくて、ただ単にわたしが運が悪くて電話ボックスを見つけられなかっただけとも言える。

郵便局を探して歩いていると、途中で電話局を見つけた。
電話局の前には、ものすごい人が群がっていて、さらに、電話局の周りには携帯電話屋が何十件とある。 何でも、中国では電話の需要に対し供給が間に合わず、携帯電話が売れに売れているということらしいのだ。

電話局の前いるのは、電話の加入申し込みに来た人たちなどに加えて、携帯電話屋の客引きもいた。 当然、私も中国人に見えるので勧誘にあう。
電話局の建物の周囲にはずらーっと公衆電話が並んでいるが、ひとっつも国際電話用がない。

「国際電話かけたいんだけどかけられないの?」

と案内カウンターのお姉さんに聞くと、電話加入希望の外人と間違えられ、奥のオフィスに案内されてしまった(笑)

結局、郵便局以外に手はないと言うことでやっぱり郵便局に向かった。
なんと、この電話局のお姉さんは郵便局のまでの地図を書いてくれた上に、「迷ったら私に電話して」と携帯電話番号まで教えてくれた。中国旅行は大変だと思いこんでいただけにちょっとびっくりである。

無事郵便局にたどり着きカウンターの男に「国際電話かけたいんですが」と筆談で通し、ようやく国際電話の申し込みができた。
申し込み時に200元のデポジットを払い、電話後に差額を精算するというシステムだ。

あいにく家には誰もおらず、留守電にメッセージを入れボックスから出て待っていた。
カウンターにはたくさんの人たちが群がっているので呼ばれるのを待っていわけだが、いっこうに呼ばれる気配がなく数十分後に強引にカウンターに行くと、レシートを渡されて終わり。は?1分で200元とるつもりか?

「ちょっと、たった1分で200元取るつもりなの?」
「日本まで1分12元だ」
「だったら、つりくれよ」
「・・・もしかして、不在だったのか?」
「そうだよ、電話つかってねーよ」
←これは嘘

私は勝手に電話を切ったところで自動的に計算されるんだと思っていた。 インドの電話屋などと同じシステムを勝手に想像していたんである。

しかし、中国は成都のこの郵便局の電話は、電話ボックスを占有していた時間によって計算されるらしい。私は終わった後にすぐに「終わったよーー」といいに行かなかったため、その分加算されたんである。
そして、その間、確かに私が申し込んだボックスに客を入れなかった親父。

でも、待ってくれよ。1分も話してないんだよー。

さんざんさんざんごねまくり、最終的には親父は「まったく、この外人はよー」とあからさまにいやな顔をしながら(まあ、当たり前だが)、差額を投げてよこした。まあ、知らなかったんだから多めにみてくれ。

しかし、たった1日成都を歩いてみて、中国人のイメージがぐるぐると変わってしまった。

郵便局の職員とかその辺の安宿の従業員はうわさにきいたような中国人。
でも、デパートやイトーヨーカドーの店員の親切なことと言ったら、そのギャップにビックリしてしまう。

地下食品売場で果物を買おうかなーとうろうろしていると、近寄ってきて買い方を教えてくれ、レジの店員は「いらっしゃいませ」と一礼してから、レジうちを始める。日本企業もがんばっていますね。