ラノーン温泉満喫。ダイエット効果は如何に?
バンコクを20時過ぎに出たバスは朝5時前にラノーンのバスターミナルに止まった。
こんな時間にバス停に着いても困るのですが、とりあえずホテルに向かうことにする。
時間はたっぷりあるので、モトサイに乗る気になりません。
前回の小旅行では、ラノーンで一番大きなホテル、旧ロイヤルプリンセスラノーン(現在はホテル名変更でティニディーホテル@ラノーン)に宿泊した。
当時のロンリープラネットに言わせると、"設備は最高だが、自慢げなところが鼻につく"そう(笑)。 恐らく町で一番最高のホテルという意味でしょう。温泉有り、ジムあり、レストラン有りの大きなホテルで、ジムではいかにも金持ちっぽいおじさまたちが必死にランニングマシンに格闘していたものだ。
ただ、このホテルの温泉は汲み湯を沸かしてある上に、中庭のプールサイドの隅にある小さなプールにお湯をためてあるので、日本人のイメージする温泉とはちょっと違うところがある。(詳しいレポートはここから。)
【Jansom Thara Hotelの外観】
今回選んだのは、設備面では若干劣るが、温泉を源泉から直接引いてある上に、日帰り湯も楽しめると評判の、Jansom Thara Hotel。
日本の観光温泉地、熱海や水上あたりにある古い温泉ホテルと雰囲気が似ていました。
そして、肝心の温泉は男女別で屋根付きのミニクアハウスが中庭のプール横にある。
このクアハウスだけは、雰囲気が明るくて、昼間は結構気持ちがよいです。
早朝にも関わらず、ホテルでチェックインを済ませるとあっさりと開いている部屋に案内してもらえた。
海外旅行をするたびにいつも感じるのだが、日本のホテルはなんでチェックインの時間を限定するのだろうか?
労働者の休憩時間、シフトの交代、掃除などの部屋の準備のローテーションがあるのはわかるんだけども、
素泊まりで、すでに準備ができている(前日までに部屋の掃除が終わっている)場合は入れてくれても良さそうな物だ。
その点、海外の宿はきっちりしてないからこそ融通が利くところがあって好きだ。
日本でも島の民宿などは船の時間に合わせて早朝にチェックインができる場合もあるんだけども、
逆にそういう宿はチェックアウトが異様に朝早くてせわしなくて困るんだよなぁ。
数時間寝てすっきりしたところで、ボーナムローン(=温泉)に向かった。
勿論、日本から準備してきた温泉グッズを持ってね。
まず最初に日本からたいせつーに運んできたカテキン卵を温泉卵にする。
真っ先に源泉に向かったが、全て掃除中!全ての風呂からお湯が抜かれ、足湯も温泉卵用の小さいのもみーんなからっぽ。
前回のラノーン旅行で、外湯の割には綺麗だと思っていたが、毎日掃除してたのか~。ただ単にできたばかりの施設なのかと思ってたよ。
そろいの赤いTシャツを着た若者が数人、デッキブラシを片手にごしごしやっている。じゃまするワケにもいかず、仕方なしに卵は源泉にセットした。(右写真→)
卵用のフロ?には、ちゃんと卵を入れたネットを引っかけるための釘が埋め込まれているのだが、これはあくまでも単なる源泉。そんな気の利いたものは付いていない。
仕方がないので、ネットにくくりつけたひもをずーーーっと伸ばし、源泉の土台になっている石に引っかけた。
「ひもが解けてネットごと源泉に落ちたらやだな。」
「岩からするっとひもがはずれるかな?」
おそるおそるではあったが、なんとか卵の準備は整った。あとは、30分、このまま無事に過ぎることを願うばかり。源泉から5メートルほど離れた場所に設置されたベンチに座ろうとその場を離れた。
ベンチに腰掛けようとした時、背後にわやわやという人の話し声がして振り返った。
タイ人の男性2人とその子供らしい女の子が源泉に向かって歩いているのが目に入る。
先頭をきるとーちゃんはお湯に触り、「あちっ」とかなんとか言いながら通り過ぎた。
彼は私の卵ひもには全く気が付かず。ひもをぐにっと踏んだのだが、幸い卵が源泉の外に飛び出すことはなく、ひもから足が離れると同時に卵の重みでひもがぴーんと張り元の状態に戻った。ほーーっ。
続いて連れの男は、卵ひもに足を引っかけそうになったのだけども、気が付いて跨いだので事なきを得ず。 「なんだよ、じゃまだなー。」って顔をしてたけど、許してください。
問題は最後だ。
お父さん、おじさんの歩幅について行けるわけもなく、後から後から必死で追いかける子供がいた。
彼女はキョロキョロと温泉に気を取られており、その間に父はさっさと歩いて行ってしまった。
「お父さんまってよ~。」
彼女が父を追いかけようとしたその瞬間、彼女の太股に私の卵ひもが引っかかった。
そのあまりの勢いの良さに私の卵は宙を舞い、弧を描いて、地面に真っ逆さま。
「あ、あ、あ、あ~~~~~~~~」
瞬間、本当に「神様!!」って言葉があたまをよぎった。
ぐしゃっという鈍い音とともに卵は粉々に粉砕された。
どろーーっとその場に流れ出した黄身なんて、鮮やかなオレンジ色でいかにも栄養たっぷり。
日本からここまでまる二日。機内でも車内でも大事に大事に持って来たカテキン卵はわずか1分でご臨終の時を迎えた。
「お父さんどうしよう。卵割っちゃった!」
困惑した娘は父に訴えた。初めて卵の存在に気が付いた父。そして、その一連の出来事に呆然としている私に気が付くと一言こう言い放った。
「ノー、カーイ」
そして、私のすぐ横にある小さな温泉を指さす。
カイはタイ語で卵のことである。つまり彼は温泉卵を作るのなら、源泉ではなくそこの卵用の温泉を使えと言っている。
言いたいことはわかる。わかるんだけど、だって、この卵用の温泉お湯が入ってないんだもん!!掃除中なんだもんっ。
この卵は日本から持ってきたんだもんっ。あなたのお嬢さんが全部わっちゃったんだよ~。(TーT)
・・・切ない。
彼女を怒る筋合いもないし、しょうがないんだけども、胸の中からあついものがこみ上げたよ。私は。
その後、しばらくはボーゼンとしたまま立ちつくすしかなかったのでした(笑)
【恥ずかしいので小さくした】
「さようならカテキン卵。」
傷心の私は、すごすごとその場を立ち去った。 呆然自失で何もする気になれず、とりあえず泰式オンドルサウナへ向かい、ごろごろ転がって憂さを晴らす。
今回は、とことんタイ人のまねをしようと思い、サウナスーツ(もといダイソーのカッパ)を準備した。
ここで補足すると、オンドルサウナとは、20メートル四方のコンクリートの台(舞台の様)の下に温泉を通し、床を暖めてしまうという大胆な温泉のことで、人々はここにごろりと寝ころんで暖まる。
タイの皆さんは、辺りをウォーキングしてきたあとごろりと寝ころんだり、普通の格好で「近所だからちょっと寄ってみた」って感覚だったり、楽しみ方は様々。
本格的な人になると、上下カッパを着込み、更にアルミのレジャーシートを頭からかぶる。
日差しと温泉の熱に挟まれて・・・蒸し焼きって感じです。
私の場合は、Tシャツにスパッツを着込んだ後、上下カッパを着込んだ。
勿論、顔はこれでもか!というくらいに日焼け止めを厚塗り。更にサングラスをかけ、タオルを掛けてごろり。
落ち込んでいる割には、この冷静沈着っぷり。やっぱ、寄る年波には勝てない。
この前は日曜だったのもあってか、ものすごい多くの人が寝ころんでいたのだが、今回は私の他にはわずか一組で、しかも、その一組は隅っこの木陰で弁当を食っていた。うーむ。なんだか、こんな格好をしている私はとても恥ずかしいんですが。
いくら日焼け止めを塗ってるとはいえ、タイのこの日差しにおおっぴらに顔をさらす勇気はない。だから、隅っこの木陰に陣取ったのだが、結果から言うと、やはり、温泉供給口の配管のすぐそばに比べれば温度は幾分低く、カッパを着ているからなんとか汗をかいたモノの、本格的に汗をかきたければ、タイの皆さんの様に日向でレジャーシートにくるまる他ないと思われます。
ちなみに、サウナスーツなど着ずに普通に寝ころぶと、ぽかぽかしてとても気持ちが良く睡魔が襲ってくる。
最近、うちの近所に麦飯石サウナが売りの温泉施設ができたのだがそれに近い。
その麦飯石サウナとは、石を暖めて石が放出する遠赤外線で身体を芯から暖める方式のサウナ。
身体に不調がある方は、ここにごろんと寝ころんで患部を暖めると治るかも。
サウナで数時間寝ころび、いい加減卵への気持ちも静まった頃、1人、また1人とタイ人のお客が現れ始めた。
平日の昼間は仕事しているというのもあるし、それ以前に、わざわざ一番暑い時間に外出しないというこどだろうけど。
そして夕方のピークを迎えると、見覚えのあるバンが公園の真横に止まった。
CDデッキを片手にのそっと現れたのはあの「エアロビの先生!」エアロビは毎日あるのだなぁ。
お金のかからない野外のスポーツジムって感じ。運営は自治体なのでしょうかね。
翌日の午前中はちょっと優雅にホテルのスパに行ってみた。
Jansom Thara Hotelの中庭にある温泉ハウスは男女別の屋内施設。 男女をしっかり分ける割にはやっぱり水着着用が義務づけられており、自分の水着がない人は入り口で借りることもできる。
風呂の形は直径5メートルくらいのお椀形で、段を下りるたびに底が狭くなっていく。段の一段目に座るとちょうど半身浴になる。段を最後まで下りるとかろうじて立っていられるくらいで、背の低い人や子供は泳がないといけない。水深1.5メートルってところか。・・・おいおい。ゆっくり浸かれないってば。
しかし、ロイヤルプリンセスラノーンの温泉に比べたらこちらの方が良かったです。あっちは汲み湯という事実を知っているからかもしれないが(笑)
そして、この温泉プールの中をぐるぐる歩き回っているおばさんの姿は、温泉療法をしている競走馬みたいでした。
お湯の温度は結構熱いので、あまりやると健康に悪そう。
【温泉周辺の様子】
ホテルのお湯に浸かった後、再び町の温泉を訪れ足湯に挑戦。
ここの温泉は源泉で約60度。源泉の真となりだけあってちっとも温度が下がっておらず、とてもじゃないが足を浸けられない。
そこで登場するのが、ボディショップの足湯セット。
これ旅先で何か役立つモノがないかと友人が探してくれたものなのだが、まさかこんなところで使われるとは思っても見なかったろう。 ぷーーーーっと空気を送り込み、桶を作ると、川に向かって走った。
【プレゼントを有効活用】
川の水を桶にくみ入れ、足湯の足置き場にセット。
そして、ひたすらお湯を入れて入れて入れて適温の足湯のできあがり。仕上げにペパーミントのタブレットが入ればパーフェクト!一体何をやってるんだ私は。
足を桶の中につっこみぽかぽか感を満喫。そして、温くなったらまたお湯を足し、また温くなったらお湯を足し・・・を繰り返すうちにどんどん人が増えてきて、大注目を浴びてしまいましたが、それはそれ。裸のつきあいではないが、同じ風呂に浸かった(足だけだが)もの同士、いろいろ話かけられたりしてまあまあ楽しかった。
最後に卵のことですが、「火を通すし、タイの卵でも平気だろ」と町まで買いに出ていた。
雑貨屋のカウンターに並んだ小ぶりの茶色い生卵を二つ買い求めると、カテキン卵を入れていたタッパーに収納。
「よし、リベンジだ!」と意気込んだのもつかの間。町で段差を踏み外しすっころんでしまい、卵は再び粉々のぐちょぐちょに・・・。
さすがに同じ店で買い直すのも気恥ずかしく、今度は市場に立ち寄ると、「卵は10個で20バーツよ!」と言い張るおばちゃんに拝み倒して2つだけ売ってもらい、前後左右、足下も慎重に気を配りながら、無事温泉まで持ち帰った。
3度目の正直。
半熟でとろとろの卵に醤油をちらっと垂らし・・・。きっとカテキン卵には遠く及ばないが、タイの温泉卵もうまい!のでした。
炒め物タマリンドソース
カブトガニも食材
ホテルの前の国道ThanonPhetkasem通りを渡ったところにあるシーフードレストラン「SOMBOOM」。
何食ってもうまいです。日本人好みの味。ラノーン近辺ではしばしばカブトガニを売っているのを見かけますが、食べてはおりません。日本じゃ食えないから挑戦するのも有りかも。(天然記念物だし)
日本から運んだカテキン卵を子供に割られた1度目。雑貨屋でばあちゃんから買った卵を即座に割った2度目。
3度目は、モトサイに乗り、大事に大事に温泉まで運んで参りました。
子供が店番のライバルの温泉卵店を横目に、マイ足湯に浸かりながら温泉卵のできあがりを待つ。
そして、そのうちにこんなに人が増えてしまい、変な空気桶を使う私は大注目を浴びる。
西洋人の女性は、「熱い、熱い」とものの数分で逃げ去りました。ええ、熱いです。はい。
三度目の正直は、半熟ながらも、無事温泉卵の完成!
持参の醤油をちろっと垂らし、ずずずっと頂く卵は美味しかったですねぇ。半熟でもおなかは壊さず、美味しく頂けましたよ。
こんな時間にバス停に着いても困るのですが、とりあえずホテルに向かうことにする。
時間はたっぷりあるので、モトサイに乗る気になりません。
前回の小旅行では、ラノーンで一番大きなホテル、旧ロイヤルプリンセスラノーン(現在はホテル名変更でティニディーホテル@ラノーン)に宿泊した。
当時のロンリープラネットに言わせると、"設備は最高だが、自慢げなところが鼻につく"そう(笑)。 恐らく町で一番最高のホテルという意味でしょう。温泉有り、ジムあり、レストラン有りの大きなホテルで、ジムではいかにも金持ちっぽいおじさまたちが必死にランニングマシンに格闘していたものだ。
ただ、このホテルの温泉は汲み湯を沸かしてある上に、中庭のプールサイドの隅にある小さなプールにお湯をためてあるので、日本人のイメージする温泉とはちょっと違うところがある。(詳しいレポートはここから。)
【Jansom Thara Hotelの外観】
日本の観光温泉地、熱海や水上あたりにある古い温泉ホテルと雰囲気が似ていました。
そして、肝心の温泉は男女別で屋根付きのミニクアハウスが中庭のプール横にある。
このクアハウスだけは、雰囲気が明るくて、昼間は結構気持ちがよいです。
早朝にも関わらず、ホテルでチェックインを済ませるとあっさりと開いている部屋に案内してもらえた。
海外旅行をするたびにいつも感じるのだが、日本のホテルはなんでチェックインの時間を限定するのだろうか?
労働者の休憩時間、シフトの交代、掃除などの部屋の準備のローテーションがあるのはわかるんだけども、
素泊まりで、すでに準備ができている(前日までに部屋の掃除が終わっている)場合は入れてくれても良さそうな物だ。
その点、海外の宿はきっちりしてないからこそ融通が利くところがあって好きだ。
日本でも島の民宿などは船の時間に合わせて早朝にチェックインができる場合もあるんだけども、
逆にそういう宿はチェックアウトが異様に朝早くてせわしなくて困るんだよなぁ。
数時間寝てすっきりしたところで、ボーナムローン(=温泉)に向かった。
勿論、日本から準備してきた温泉グッズを持ってね。
まず最初に日本からたいせつーに運んできたカテキン卵を温泉卵にする。
真っ先に源泉に向かったが、全て掃除中!全ての風呂からお湯が抜かれ、足湯も温泉卵用の小さいのもみーんなからっぽ。
前回のラノーン旅行で、外湯の割には綺麗だと思っていたが、毎日掃除してたのか~。ただ単にできたばかりの施設なのかと思ってたよ。
そろいの赤いTシャツを着た若者が数人、デッキブラシを片手にごしごしやっている。じゃまするワケにもいかず、仕方なしに卵は源泉にセットした。(右写真→)
卵用のフロ?には、ちゃんと卵を入れたネットを引っかけるための釘が埋め込まれているのだが、これはあくまでも単なる源泉。そんな気の利いたものは付いていない。
仕方がないので、ネットにくくりつけたひもをずーーーっと伸ばし、源泉の土台になっている石に引っかけた。
「ひもが解けてネットごと源泉に落ちたらやだな。」
「岩からするっとひもがはずれるかな?」
おそるおそるではあったが、なんとか卵の準備は整った。あとは、30分、このまま無事に過ぎることを願うばかり。源泉から5メートルほど離れた場所に設置されたベンチに座ろうとその場を離れた。
ベンチに腰掛けようとした時、背後にわやわやという人の話し声がして振り返った。
タイ人の男性2人とその子供らしい女の子が源泉に向かって歩いているのが目に入る。
先頭をきるとーちゃんはお湯に触り、「あちっ」とかなんとか言いながら通り過ぎた。
彼は私の卵ひもには全く気が付かず。ひもをぐにっと踏んだのだが、幸い卵が源泉の外に飛び出すことはなく、ひもから足が離れると同時に卵の重みでひもがぴーんと張り元の状態に戻った。ほーーっ。
続いて連れの男は、卵ひもに足を引っかけそうになったのだけども、気が付いて跨いだので事なきを得ず。 「なんだよ、じゃまだなー。」って顔をしてたけど、許してください。
問題は最後だ。
お父さん、おじさんの歩幅について行けるわけもなく、後から後から必死で追いかける子供がいた。
彼女はキョロキョロと温泉に気を取られており、その間に父はさっさと歩いて行ってしまった。
「お父さんまってよ~。」
彼女が父を追いかけようとしたその瞬間、彼女の太股に私の卵ひもが引っかかった。
そのあまりの勢いの良さに私の卵は宙を舞い、弧を描いて、地面に真っ逆さま。
「あ、あ、あ、あ~~~~~~~~」
瞬間、本当に「神様!!」って言葉があたまをよぎった。
ぐしゃっという鈍い音とともに卵は粉々に粉砕された。
どろーーっとその場に流れ出した黄身なんて、鮮やかなオレンジ色でいかにも栄養たっぷり。
日本からここまでまる二日。機内でも車内でも大事に大事に持って来たカテキン卵はわずか1分でご臨終の時を迎えた。
「お父さんどうしよう。卵割っちゃった!」
困惑した娘は父に訴えた。初めて卵の存在に気が付いた父。そして、その一連の出来事に呆然としている私に気が付くと一言こう言い放った。
「ノー、カーイ」
そして、私のすぐ横にある小さな温泉を指さす。
カイはタイ語で卵のことである。つまり彼は温泉卵を作るのなら、源泉ではなくそこの卵用の温泉を使えと言っている。
言いたいことはわかる。わかるんだけど、だって、この卵用の温泉お湯が入ってないんだもん!!掃除中なんだもんっ。
この卵は日本から持ってきたんだもんっ。あなたのお嬢さんが全部わっちゃったんだよ~。(TーT)
・・・切ない。
彼女を怒る筋合いもないし、しょうがないんだけども、胸の中からあついものがこみ上げたよ。私は。
その後、しばらくはボーゼンとしたまま立ちつくすしかなかったのでした(笑)
懲りずに鯛の卵で温泉卵作りに挑戦。
【恥ずかしいので小さくした】
傷心の私は、すごすごとその場を立ち去った。 呆然自失で何もする気になれず、とりあえず泰式オンドルサウナへ向かい、ごろごろ転がって憂さを晴らす。
今回は、とことんタイ人のまねをしようと思い、サウナスーツ(もといダイソーのカッパ)を準備した。
ここで補足すると、オンドルサウナとは、20メートル四方のコンクリートの台(舞台の様)の下に温泉を通し、床を暖めてしまうという大胆な温泉のことで、人々はここにごろりと寝ころんで暖まる。
タイの皆さんは、辺りをウォーキングしてきたあとごろりと寝ころんだり、普通の格好で「近所だからちょっと寄ってみた」って感覚だったり、楽しみ方は様々。
本格的な人になると、上下カッパを着込み、更にアルミのレジャーシートを頭からかぶる。
日差しと温泉の熱に挟まれて・・・蒸し焼きって感じです。
私の場合は、Tシャツにスパッツを着込んだ後、上下カッパを着込んだ。
勿論、顔はこれでもか!というくらいに日焼け止めを厚塗り。更にサングラスをかけ、タオルを掛けてごろり。
落ち込んでいる割には、この冷静沈着っぷり。やっぱ、寄る年波には勝てない。
この前は日曜だったのもあってか、ものすごい多くの人が寝ころんでいたのだが、今回は私の他にはわずか一組で、しかも、その一組は隅っこの木陰で弁当を食っていた。うーむ。なんだか、こんな格好をしている私はとても恥ずかしいんですが。
いくら日焼け止めを塗ってるとはいえ、タイのこの日差しにおおっぴらに顔をさらす勇気はない。だから、隅っこの木陰に陣取ったのだが、結果から言うと、やはり、温泉供給口の配管のすぐそばに比べれば温度は幾分低く、カッパを着ているからなんとか汗をかいたモノの、本格的に汗をかきたければ、タイの皆さんの様に日向でレジャーシートにくるまる他ないと思われます。
ちなみに、サウナスーツなど着ずに普通に寝ころぶと、ぽかぽかしてとても気持ちが良く睡魔が襲ってくる。
最近、うちの近所に麦飯石サウナが売りの温泉施設ができたのだがそれに近い。
その麦飯石サウナとは、石を暖めて石が放出する遠赤外線で身体を芯から暖める方式のサウナ。
身体に不調がある方は、ここにごろんと寝ころんで患部を暖めると治るかも。
サウナで数時間寝ころび、いい加減卵への気持ちも静まった頃、1人、また1人とタイ人のお客が現れ始めた。
平日の昼間は仕事しているというのもあるし、それ以前に、わざわざ一番暑い時間に外出しないというこどだろうけど。
そして夕方のピークを迎えると、見覚えのあるバンが公園の真横に止まった。
CDデッキを片手にのそっと現れたのはあの「エアロビの先生!」エアロビは毎日あるのだなぁ。
お金のかからない野外のスポーツジムって感じ。運営は自治体なのでしょうかね。
翌日の午前中はちょっと優雅にホテルのスパに行ってみた。
Jansom Thara Hotelの中庭にある温泉ハウスは男女別の屋内施設。 男女をしっかり分ける割にはやっぱり水着着用が義務づけられており、自分の水着がない人は入り口で借りることもできる。
風呂の形は直径5メートルくらいのお椀形で、段を下りるたびに底が狭くなっていく。段の一段目に座るとちょうど半身浴になる。段を最後まで下りるとかろうじて立っていられるくらいで、背の低い人や子供は泳がないといけない。水深1.5メートルってところか。・・・おいおい。ゆっくり浸かれないってば。
しかし、ロイヤルプリンセスラノーンの温泉に比べたらこちらの方が良かったです。あっちは汲み湯という事実を知っているからかもしれないが(笑)
そして、この温泉プールの中をぐるぐる歩き回っているおばさんの姿は、温泉療法をしている競走馬みたいでした。
お湯の温度は結構熱いので、あまりやると健康に悪そう。
【温泉周辺の様子】
ここの温泉は源泉で約60度。源泉の真となりだけあってちっとも温度が下がっておらず、とてもじゃないが足を浸けられない。
そこで登場するのが、ボディショップの足湯セット。
これ旅先で何か役立つモノがないかと友人が探してくれたものなのだが、まさかこんなところで使われるとは思っても見なかったろう。 ぷーーーーっと空気を送り込み、桶を作ると、川に向かって走った。
【プレゼントを有効活用】
そして、ひたすらお湯を入れて入れて入れて適温の足湯のできあがり。仕上げにペパーミントのタブレットが入ればパーフェクト!一体何をやってるんだ私は。
足を桶の中につっこみぽかぽか感を満喫。そして、温くなったらまたお湯を足し、また温くなったらお湯を足し・・・を繰り返すうちにどんどん人が増えてきて、大注目を浴びてしまいましたが、それはそれ。裸のつきあいではないが、同じ風呂に浸かった(足だけだが)もの同士、いろいろ話かけられたりしてまあまあ楽しかった。
最後に卵のことですが、「火を通すし、タイの卵でも平気だろ」と町まで買いに出ていた。
雑貨屋のカウンターに並んだ小ぶりの茶色い生卵を二つ買い求めると、カテキン卵を入れていたタッパーに収納。
「よし、リベンジだ!」と意気込んだのもつかの間。町で段差を踏み外しすっころんでしまい、卵は再び粉々のぐちょぐちょに・・・。
さすがに同じ店で買い直すのも気恥ずかしく、今度は市場に立ち寄ると、「卵は10個で20バーツよ!」と言い張るおばちゃんに拝み倒して2つだけ売ってもらい、前後左右、足下も慎重に気を配りながら、無事温泉まで持ち帰った。
3度目の正直。
半熟でとろとろの卵に醤油をちらっと垂らし・・・。きっとカテキン卵には遠く及ばないが、タイの温泉卵もうまい!のでした。
ラノーンの温泉写真館
I 海が近いだけにシーフードはなかなか美味い!
炒め物タマリンドソース
カブトガニも食材
何食ってもうまいです。日本人好みの味。ラノーン近辺ではしばしばカブトガニを売っているのを見かけますが、食べてはおりません。日本じゃ食えないから挑戦するのも有りかも。(天然記念物だし)
II エビ釣りやさんは、1時間100バーツ
レストランの並びにあるエビ釣り堀。若者が棒をもってうろちょろしているのでプールバーだと思ったら、持ってるの釣り竿だった。1時間100バーツだそうです。
おじさんがテーブルについてビールを飲みながらやいのやいのやってたので、釣ったエビは食べられるのではないかと思います。今度、ラノーンに行ったらエビ釣りやるんだ~っ。
III 最高に美味いパッタイを出す店♪
ラノーンの郵便局へ続く道の交差点にあるダック屋さん。この店はダックかパッタイ(タイ風焼きそば)しかありませんが、そのパッタイが美味かった。(詳しくは姉妹サイト「世界の食べ物」参照)。
ちなみにここのママはちょっとケバイかったので、若い頃遊んでたのかなぁなんて想像しちゃった。
ちなみにここのママはちょっとケバイかったので、若い頃遊んでたのかなぁなんて想像しちゃった。
IV もう、ノー・カーイとは言わせない!
3度目は、モトサイに乗り、大事に大事に温泉まで運んで参りました。
子供が店番のライバルの温泉卵店を横目に、マイ足湯に浸かりながら温泉卵のできあがりを待つ。
そして、そのうちにこんなに人が増えてしまい、変な空気桶を使う私は大注目を浴びる。
西洋人の女性は、「熱い、熱い」とものの数分で逃げ去りました。ええ、熱いです。はい。
三度目の正直は、半熟ながらも、無事温泉卵の完成!
持参の醤油をちろっと垂らし、ずずずっと頂く卵は美味しかったですねぇ。半熟でもおなかは壊さず、美味しく頂けましたよ。