小沢一郎はなぜ裁かれたか 佐藤優、石川知裕

小沢一郎の元秘書の石川知裕氏と元外務官僚、現在作家の佐藤優氏の対談本。
小沢一郎というより、佐藤氏のロシアの政治などの話にへぇ～というかんじだった。

この本のレビュー

小沢一郎の元秘書で衆議院議員の石川知裕氏と元外務官僚、現在作家の佐藤優氏の対談本。
陸山会事件でどのようなことがあったかや検察の対応の話、
さらには佐藤氏の得意なロシアの政治などの話を雑談的に語っていて、それなりに楽しめた。
私は別に小沢一郎を好きとか嫌いとか支持とか不支持とかはありませんが、
こうやって日本中に注目される人物であることは間違いないとは思う。
なので、陸山会事件の当事者側の言い分を読むつもりで読んでいたのですが、
それよりも、佐藤氏のロシアの政治の話の方がおもしろく読めたので、
旅の本の番外編として、こちらに感想を書いてみました。

この本をよんでつくづく思ったのは、佐藤氏の様な人材は貴重だなぁということです。
それを鵜呑みにするとかそういうことではなくて、
日本の常識は海外では全然通用しないということを身にしみて理解できるからです。　

たとえば、ロシアの政治のあり方は帝政時代と変わっていない。
国民は政治家というものは悪事をするものだと思っていると。
だからプーチンは消極的に支持されているだけだとか、
（なんせ選挙で殺人が起きるのが当たり前だったそうですから。）
そういうのを「まさか！」とでもいいから知っておくと、世界のニュースをみる見方が変わるかもしれません。

悪いことをしたらいけません！悪いことをした場合はきちんと罰を受けるべきとか、
日本人はとことんまっすぐに考えるけど、結局、世界の大半の国は一部のエリートと呼ばれる人が
国を握っているというのはこういうことなのだなぁと。

それと、旅行者としての目で見ると、外交官の話もなるほどという感じでした。
外務省では日本で暴力事件を起こしたり、問題があるような外交官は
日本人がほとんどいない僻地に追いやるのだそうです。

よく、バックパッカーの間で日本大使館の人たちを悪く言う人がいますが、
それって、たぶん普通のサラリーマンが仕事で赴任するような場所ではなく、
世界をふらふらと自力で放浪できるような人しかいかないような国での出来事かも。
と、いろんな話を自分の経験とリンクさせて想像しながら楽しみました。

タイトルに小沢一郎のことがありますが、小沢一郎に関してはよくわからないですね。