トランジットで久々の台湾。ナゾの日台カップルと出会う。

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台湾士林の美食街昨年の12月、チャイナエアラインのマイルの消化で香港、マカオ、中国をぐるっと旅行してきた。出発前、チャイナエアが飛んでいる様々なアジアの都市を調べあげ、さんざん悩んでここいらへ。勿論、候補地に台湾があがらなかったワケではないが、何となく台湾を避けてしまった。(理由は特にない。)
チャイナエアラインなのだから当然香港からのフライトは台北を経由する。
ちょっと前にテレビを見ていたとき、タレントのベッキーが士林の夜市で美味しそうに屋台飯にかぶりついていたのが頭に離れず、「せめて屋台グルメを・・・」と帰路に台北泊。チャイナエアラインは24時間以内の乗り継ぎはSTOと見なされず、追加料金なしで滞在可能なのだ(※ただし桃園国際空港の空港使用料はかかる)

超久しぶりの台北。しかも実は一人で来たことはない。加えてガイドブックは持っていなくて、初めての国に来たかのように緊張していた。
そんな緊張を隠しつつ澄まし顔でリムジンバスのチケットを購入するとバス乗り場へ。

「あなたどこまで行くの?」
「台北駅」

台北駅から徒歩か地下鉄で予約の優美飯店に向かうつもりだった。

バスの出発までの間、手持ちぶさただった私はバスに貼られたバスルート案内を眺めていた。
それによるとこのリムジンバスは台北駅まで中山路を南下して行くらしい。つまりホテルの近くを通るのである。

「あの~、民生東路一段の近くでおろしてほしいんですけど」

外でたばこを吹かす運転手を捕まえお願いすると、OKという風に目配せを返す。

いや~、良かった。台北まで出なくてすむわ~。観光の時間が増えるかも。(*´∇`*)

優美飯店の部屋

ほくほく顔で座席に戻ろうとしたそのとき、前方座席に座っていた初老の男性から声がかかった。

「どこまで行かれるんですか?大丈夫、彼女が教えるから。ね、教えてやって?」

「えっ、どうもこのバスがホテルの近くを通るみたいだから近くのバス停で教えてくれるように運転手に頼んで来たところなんですけど」

しどろもどろで答える私にさらに男性は続ける。

「この住所ならたぶん私たちが泊まるホテルの一つ前のバス停だよ。彼女が地元だからわかるから。ね。」

60代とおぼしきこの日本人男性は、そういうと隣に座っているサングラスをかけた若い女性に話しかける。それも私と同レベルくらいの英語で・・・。って、ええ??

「ええ~っ、なんで私が?」と言いたげな彼女をよそに、にこにこと話かけてくださるおじさま(彼女の表情読みとれないのか?と若干引いたけど)。

たぶん大丈夫だと思うんだけど、それはそれ、「お願いします。」と彼の親切を素直に受けることにした。

その後、バスは順調に走行を続けた。

日本人の私は漢字が読めることもあり、高速から幹線道路に入った時点で、バスがどこを走っているのか手に取るようにわかった。

「そろそろ降りるところだな」と身支度を始めると、あのおじさんがくるりと振り返って「もうすぐだよ」と合図する。民生東路一段の交差点の手前でステップに立つと

「○×△※☆×■◎△△」

とマイクを通して運転手が意味不明の言葉(台湾語だ)で合図をくれた。


「ありがとうございました。」

最前列の二人に挨拶をすると相変わらず無表情の彼女をよそにおじさまは満面の笑みでこういった。

「よい旅行を!」

「まあ、トランジットで一泊なんだけどね」なんて考えつつも愛想良く「はい」と返事して降りた私でしたが、それにしても考えれば考えるほど、あの二人の関係がナゾである。

大雞排

【超うまかったダージーパイ 一人でぺろり!です。】

おじさんは明らかに定年退職をしたリタイヤ組。いわゆるアクティブシニアっていうのはこういう人だろうっていう元気でハツラツな雰囲気の方なのだが、隣の彼女はサングラスをかけ、シンプルなモノトーンの服を着こなした明らかに20代くらいの若い女性。肩まで伸びた黒いストレートヘアが「大人の女よ!」っていう主張にも映る。
おじさんの娘と言われればそのくらいの年齢なのだが、でも、台湾人。

「おじさんは実は大学教授で、彼女は留学生。彼女の案内で台北を回る・・・とか」

「それとも飛行機でナンパしたのか?でも、ホテル同じみたいだし・・・愛人?」

バスで会ったナゾのカップルの関係に一人悶々と妄想が止まらない。トランジットの台湾の夜であった。
(未だに不思議でしょうがない)

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