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日本の食欲、世界で第何位? 岡崎大五


日本で食べている食べ物はいったいどこから来ているのか?
データとそれにまつわるエピソードで日本の食べ物を考えるきっかけになる。

この本のレビュー

添乗員騒動記などでおなじみの元海外旅行専門添乗員にして、ライターの岡崎大五氏の著書。

FAOSTATの情報などを元に日本の食に関わる様々な食材や料理について経験を踏まえた解釈をしており、さっと読み流せて楽しめる本です。
海外旅行の経験が豊富な著者ならではの面白いエピソードがそこかしこに出てきて、
単なる数字を「なるほど」と奥深く読み込めます。

例えば、私はインドに行くと「ベジタリアンの旅行者は天国のようなところだろうなぁ」と思っていました。
煮込み系の料理が多いとはいえ、様々な宗教を持つ人が暮らすため、
本当に肉やさかなを全く使わないのに美味しいものがいっぱいあるから。

以前、知人がインド人のベジタリアンを日本に案内した時、苦労したという話を聞いたことがあります。
日本は「だし」として魚をよく使うので、一見肉や魚を使ってなくても実は入ってる料理は多いから。

だから日本はベジタリアンに暮らしにくいところだと思ったのですが、
彼が出会ったアメリカ人のベジタリアンは日本は天国のようなところだという。

ひじき、豆腐、油揚げ、切り干し大根、納豆など、ベジタリアンのための食材が
これほど多い国はないと言うのだ。そんなこと考えもしなかった。
ああそうか。昆布だしとミソと醤油で食べたらベジタリアンもOKかぁ。

なんつーかアメリカ人って濃い味つけ好きだし、和食は物足りなくてまずいと考えるとも思っていたんで、
ベジタリアンが大喜びっていうのは意外。インドのこってりベジタリアンの方が美味しく感じると思ってました。

もう一つ衝撃だったのは、日本はバヌアツから牛を輸入していること。
ば、バヌアツって南太平洋に浮かぶ小さな島国です。
そこのお得意さんが日本だってことみたいですが、バヌアツ産の牛肉なんてスーパーに売ってないもん。

日本の牛輸入国の6位に付けるらしいところが衝撃です。

この本ではしばしば自給率にも触れています。
ちょっとまえ「自給率を上げるんだ!」とギャルが農業をはじめたりしたことが取り上げられていましたが、
自給率を上げるには普通に米や野菜をつくってもあがりません。

日本の自給率が40%前後なのは、60%の食料を輸入しているという意味ではなくて、
カロリーベースの複雑な計算方法があって、日本で育てている畜産物の餌などもその計算に含まれます。

そして、野菜を一生懸命育てても野菜はカロリーが低いので自給率の数字はほとんどあがりません。
それよりも日本の牛や豚が食べる家畜の飼料を日本でまかなえれば自給率はかなりアップするはずです。

それと肉を食べるのをやめればあがるでしょうねぇ。
そう考えると40%という数字に踊らされているというか、そういう計算方法まで含めて
ちゃんと子供に教育すべきだと思います。
確かに食べ物の60%を外国に頼っていますが、食糧自給率=純粋に食べ物と思うのが普通なので
マスコミもそこまで丁寧に取り上げて欲しいと思ったりしました。
(あ、あたしが不勉強だっただけだったりして。学校で習った?!)

と、自分の食卓にまつわるいろんなことを振り返る良いきっかけになりそれなりに楽しんで読みました。

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