今、世界で本当に起こっていること トーマス・M・コスティジェン
地球の惨状を経済ジャーナリストが現地に赴いて綴ったレポート。
写真が少なく、翻訳本で読みにくさはあるが、地球環境を考えるきっかけにもなる。
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この本のレビュー
地球の惨状を地球の9つの都市をピックアップして綴ったレポート。自然破壊、環境汚染、ゴミ処理など、異なる背景の9つの事柄を著者の体験や
現地で見聞きしたことが書かれている。
特に最初のムンバイのことは実際に私も体験したことがあるので、実感を含めて読むことができた。
インドでは夕方の涼しくなる時間帯に人々が公園や海岸に出向いて夕涼みしている
姿をよく見かけるのですが、同じように私も海岸を散歩に出てみたわけです。
海岸沿いを走る堤防にできた歩道では、健康のためにランニングをしたり、
ウォーキングしたりしている人たちが数多くいて、どこにでもあるありふれた都市の姿に見えましたが、
一方でその海岸からものすごい異臭がするのです。
その昔、日本でどぶ川の近くを歩いていた時と同じ匂い。海からどぶ川の匂いがするのですからびっくりしました。
要するに、下水がそのまま海に流れ込んでいたのです。
日本ではエコとかリサイクルが流行語のように叫ばれていますが、
我々はゴミを分別して、捨てた後、その後どうなっているのかまでははっきりわかりません。
この著者は、我々が捨てた資源ゴミが100%リサイクルされているわけではないといいます。
また、新しいパソコンを買った後、リサイクル料金を払って古いパソコンを捨てているわけですが、
こういった多くのゴミが発展途上国に送られているのだと警笛を鳴らします。
今使っているパソコンが古く、時々処理能力を超えておかしな動きをするので、
新しいパソコンをかうか買うまいかをずっと悩んでいたのですが、
うかつに買い換えしにくくなってしまいました。
このジャーナリストはアメリカ人の様なので、実際の事柄がそのまま日本に当てはまる
ワケではないとは思いますが、現状を充分意識するのは大切なことです。
そして、せめて普段の生活で、過剰包装を断るとか、できる範囲のことを
心がけるのがたいせつだよなぁと、当たり前の結論に達しました。
中国の大気汚染なども見聞きしている範囲を超えていて、
(たまたま日本のニュースで取り上げた時に見てないと映像はみないし。)
息を吸っただけで煙草1本すっただけの害があるそうで、
こういう状況を国内のニュースで見ていたら、そりゃ日本の原発事故の後に、
花粉症でマスクをしている人の映像をみて「放射性物質を吸わないため」と報道する
わけだなぁと思ったりもした。
日本人は風邪引いたり、花粉症ごときでマスクをしますが、外国では異様みたいなんで。
大げさにうつるのだろうなぁと。
ちょっとまえにアメリカのゴア副大統領の著書で不都合な真実というのがありましたが、
あれは写真が豊富で、一目瞭然だったけど、こちらは文章で事細かに語られています。
自分たちの未来を考える上でも参考になるとは思う。きっとこれは一部だろうと思うけど。
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