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イスラムの儀式にお邪魔。カラオケアザーンに割礼のお祝い。

割礼のお祝いで出された豪華な食事セット
【割礼のお祝いで出された豪華な食事。この日のために牛1頭つぶしたんだろうなぁ。】
テテバトゥの朝は早い。
日中の日差しがかなり暑い東南アジアでは、農家など日の出と共に起き、日の入りと共に眠る場合もある。
インドネシアでも学校が午前登校と午後登校で分かれており、朝の7時から始まる午前授業のため、
日が短い季節は朝の6時はまだ暗かったりもするんだけども、薄暗い中を子供たちが登校する姿を見かける。

でもテテバトゥの朝の早さと言えば、そんな生やさしいものではない。
その正体はアザーンである。

イスラム国家を旅したことがある人なら経験があると思うが、イスラム教の戒律のひとつにお祈りがある。
1日5回義務づけられているお祈りの初っぱな、日の出前までに行われる早朝のお祈りファジュルは、
日の出1時間半前から日の出10分前までに行うとされている。
だから、ムスリムが居住する地域に滞在すると、夜明け前、5時過ぎとかにアザーンに驚いて目が覚める。

ところがこのテテバトゥではファジュルの時間がとてつもなく早い。
モスクの数がハンパではなく多い上にスピーカーのボリュームも最大音量にしてあるようで、
夜中の3時、4時になると、四方八方からアザーンが響き渡るからびっくりする。

「テテバトゥの名物朝のカラオケだ。君たちも4時に起きてマイク持って歌うかい?」

カラオケ・・・。確かにあれだけ自分の声が村中に流されればさぞかし気持ちよかろう。
そう言えばみんな思い思いに節を付けていたし、時々声の主が交代していたなぁなどと思い出す。
毎朝そこかしこのモスクでマイクの争奪戦が繰り広げられている姿が目に浮かぶ。

宿ではチェックインから夕食、さらに朝食のサーヴまで接客の全てを一人の男がまかなっていた。
彼の名はアブルといい、宿からバイクで5分ほどの村から通ってきているという。
「家はここから近いの?」「いや近くない。バイクで1分、バイクを止めてから5分歩くんだ。」
って、どんだけ近いんだよ・・・。日本に来たらびっくりするよ~。通勤2時間なんてざらよ、ざら。

グリーン・オリー・インのテラスからの眺め
宿のテラスからの眺め。
朝食をここでとると気持ちいい。
ところでこの日はアザーンに留まらず、村には早朝から太鼓の音や
音楽が鳴り響いていた。
「今日は近所の家で割礼のお祝いをやってるんだよ。お祭り。」
とアブルがいう。
「そうなの?外国人の私が覗かせて貰ったりできるかなぁ?」
「大丈夫だよ。メインの儀式は終わっちゃったけど、1日宴会してるよ。
 その後、バイクで滝を見に連れていってあげるよ。」


アブルは昨日から滝、滝ってさりげなくアピールしてくる。
確かに滝以外に見るところはないが、そーれほど興味もないんだけどなぁ。

グリーン・オリー・インの朝食の一例
グリーン・オリー・インの朝食例。
パンケーキや卵料理など選べる。
「割礼はすぐ近くなんでしょ?歩いて行って戻ったら滝に行くよ。」

「いや僕と一緒の方が言葉が通じるし、スムーズに入れるから・・・。」

言いにくそうに言葉に詰まるアブルを見ていると、ようやく話が見えてきた。
要は観光案内が彼のメイン収入なんだろう。
値段を聞いてみると、まあ妥当なところかなという金額だったため、
身支度をすませると、アブルの案内で割礼の儀式にお邪魔することにした。

バイクに乗ること30秒。とある民家の前に降り立つと、敷地の内外をうろうろしている子供たちが
珍しそうな顔をしてこちらをちらりとみやった。
「スラマッパギー」とゆったかどうか知らないが、アブルが民家の中に入ってなにやらいうと、
すぐに今日のホスト役らしき男性が出てきて「ようこそ。どうぞどうぞ、みてってよ。」と案内をしてくれた。

敷地内では女たちが総出でご飯作りの真っ最中。
ウラプウラプひとつ作るにもココナッツを削る人、キャベツを茹でる人、茹でたキャベツを刻む人、唐辛子を刻む人、
大きなボウルで混ぜる人と、数人がかりの大作業。
「食べてみる?」と一口貰った出来たてウラプウラプは、まだほんのり温かい。
「ちょっとスパイシーだね。」
「いや、僕らにとってこんなの辛いウチにはいらないよ。」
「だから、ちょっとだけだってば。ピリっとするでしょ。」

軒下で作業するウラプウラプ班の先ではベテラン主婦たちによる煮込み料理の饗宴。
牛肉、牛の肝、ジャックフルーツなど、単体の食材を大鍋で煮込んだ料理が数種類ならぶ。
中でもプダックと呼ばれる椰子の穂先のやらかいところをココナッツミルクで煮込んだカリ・プダックが絶品で、
新タケノコみたいなさっくりとした食感と、ココナッツミルクのマイルドな味つけが絶妙~。いや、うまい!

「次はこっちおいで。」

食事作りをする女性たちの作業場を抜けてさらに奥に入っていくと、きらびやかな衣装を着た男の子が
お父さんに抱かれ、テラスにちょこんと座っていた。本日の主役である。
お父さんとバチンと目が合うと、男の子の下半身に巻かれていたサロンをちらりとめくりあげた。
その途端、「うえ~ん。」と鳴き始める男の子。う。きっと忘れていた痛さを思い出しちゃったのね。

右手に握りしめたビニールの中にはお菓子やオモチャがいくつも入っている。
この痛みに耐え、癒されるために子供にとっては大事な大事なものなのだろう。

主役への挨拶も終わったし、一通り見せてもらったからそろそろおいとましようかな・・・と思ったら、
そのまま庭に準備された来客用のテーブルに案内されてしまった。
お茶がでて、お茶菓子が出て、「これはポテン。ライスワインだよ。」「え?アルコール入ってるのに問題ないの?」と 話をしているウチにどかっと食事セットまで出てきてしまった。

テテバトゥの棚田
本日の主役。3歳です。
「どうぞ召し上がれ。ここはロンボクなんだから手で食べなさい。」

い、いただきます。朝食食べてきた直後だけど、がんばります・・・。

口に入れるとどれもバカウマ。絶対残すまいとがんばって食べていたら、
「これは持って帰りなさい。」と先ほどのお菓子セットを袋詰め。
いや、すいません。見学だけでおいとまするつもりだったのに。

帰国後、インドネシア文化の本を読んでいたら割礼の儀式などの際には金一封を持っていくものらしい。
きっと外国人の私が何か持っていっても断られるだけの様な気もするけど、ちょっとだけすいませんの気持ち。
そして、送ると約束した写真もまだ送ってなくて、いえ、数日中には送りますから~。
(英語でメール書くのってホントになんかかったるいですよねぇ・・・。ごめんなさい。すぐやります。)

割礼の儀式にまつわるいろんな写真。

割礼のお祝いに来た客人に出すためのご馳走を山盛りに作る。

煮込み料理を盛りつける役回りの女性たち
割礼の儀式や結婚など、インドネシアではイベントごとがあると何週間も前から隣近所で準備を手伝うといいます。 例えば右下の餅菓子の盛り合わせなど、せんべい類は米を炊いて突いて形を作って乾燥させて・・・と手間暇かけて作った物を当日にこうやって揚げたりして提供しているのである。
台所だけでは足りないのでガレージからバイクを出して、ビニールシートをひき、そこで大量の料理を作っている女性陣がいっぱいいます。

どれこもれも美味しいですが、やっぱり一番感動したのはプダックです。市場に行くと売ってるみたいだけど、 今まで観光客向けのレストランで食べたことなかったもの。ほんの少しターメリック入りだけど唐辛子などは入っていません。
辛い料理が多いロンボク島ですが辛い料理は一品もなかったです。
詳しくは「インドネシア:割礼のお祝い料理作りを拝見。」をどうぞ。

牛肉の煮込み料理牛モツカレーカリ・プダック餅菓子盛り合わせ

テテバトゥはどちらかというと保守的というかシャイな村のようです。

指差し会話帳を見ながら日本語学習
k.m.p.の著書でテテバトゥの人は外国人を見るとじーっと見つめるだけで笑ってくれないというようなことが書いてありましたが、 子供たちもカメラをむけるとさっと隠れてしまいます。でも大人の女性に「写真を撮ってもいいですか?」と聞くと 「いいですよ。」と快諾されるので、イスラム教がどうのというより、単に外国人慣れしてないだけだと思う。
なかなか相手してくれなかった子供たちとの交流に指差し会話帳が大変役に立ちました。
そのうち「おまえたち。本のインドネシア語を読むんじゃなくて、日本語で何ていうか教えて貰いなさい。」とおじさんがアドバイスし、「バビ」とかいいながらこちらをじーーと見つめるようになる。「ば、バビは豚!」「ブ・タ~」とインドネシア語で発音した言葉を日本語で答えるという作業が始まってしまい、食材名くらいしかインドネシア語を理解してないこちらも本を見ながら四苦八苦する羽目になった。

写真に写りたがらない子供昼過ぎにいた人たちで記念撮影楽器の周りには子供たちがいっぱい

村中に鳴り響いていた音楽も最新テクノロジーを導入していた。

シンセサイザーとスピーカー
帰る間際、ちょうど音楽が止まっていたので「プロのミュージシャンを雇ってるんですか?」と聞いてみた。
よく見たらスピーカーとシンセサイザーが一体になった台車が入口にあり、メロディはシンセサイザーにインプットしてあるのを流していた。
打楽器はその場で生演奏で、打楽器類にマイクを付け、小気味の良いリズムが風に乗って村中に響き渡っていった。つまり、ミュージシャンの人数がすごく少なくてすむってワケ。伝統行事も時代によってやり方が変わっていくんですねぇ。

打楽器にマイクを付けて演奏する若者。 シンセサイザー インドネシアの打楽器

インドネシア ロンボク島に行きたくなったら。物価の目安にどうぞ。

旅行時期:2011年4月~5月
100インドネシアルピア=約1円
■観光:オジェ 100,000ルピア (1日雇った値段。)
■宿泊:グリーン・オリー・イン 250,000ルピア

■成田-ジャカルタ航空券 直行便で60,000円前後~。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)
■ジャカルタ-ロンボク 9000円くらい~。
 バリ経由なら便数も多いので、日本-デンパサール-ロンボクの方が便利かも。

私はエイビーロードで金額をざっくり把握、アタリをを付け、個別の代理店に問い合わせます。