ロンボク島のはずれスコトン半島の交通事情を語る。
【ロンボク島の公共バスの車内。マイクロバスとワゴン車の間くらいの大きさ】
西のバリ航路と東のスンバワ航路を結ぶ島の交通の拠点であるため、交通量がとても多い。
従ってどんな田舎村にいてもこの通りまで出てくれば、あとはさくっとマタラムまで戻れる。
ちなみにロンボク島の西隣はバリ島、さらに西にはジャワ島がある。
インドネシアの首都ジャカルタは、幅800Km以上の横長~い形をしたジャワ島の北西の端っこ。
そのジャワの端っこジャカルタから東へ。バリ島を経てロンボクまでバスで来れちゃうから驚きである。
単純に各島間にカーフェリーが運行されているだけの話なのだが、バリからロンボクまでの
100kmにも満たない航路も船で5時間くらいかかるんですよ。なのにジャワの隅からこの島までバスとは・・・。
さすがに日本の5倍の国土を持つ島国だけあって、いちいちスケールがでかいのであった。
さて、メインロードに立ち、ものの数分でマタラム行きのバスを捕まえられた。
バスはワゴン車とマイクロバスの中間くらいの大きさで、買い物帰りの地元の人などが頻繁に乗り降りする。
乗降客に合わせて時々停車しながら走ること1時間。マタラム東はずれのバスターミナルにたどり着いた。
今晩はロンボク島の南西部スコトン半島の沖に浮かぶ小さな島、
ロンボクのササック族の言葉でいういわゆる「ギリ」に泊まる予定だ。
ロンボク島にあるギリと言えば、北東部に浮かぶ3つの島、
ギリ・トラワガン、ギリ・メノ、ギリ・アイルがメジャーだが、
その中の一つギリ・アイルには既に行ったことがある。(※レポート未完。)
船でメノ周辺もまわったし、どうせなら別エリアに行きたいところ。
ロンプラなどのガイドブックを熟読し、ネットで情報を探しまくったところ、
見つかったのがスコトン半島沖に浮かぶギリである。
島の北東部にも国立公園に指定されるほど美しいと評判の小島があるが、
こちらは島の中にもロンボク島側にも宿泊施設がない。
街からチャーター車やツアーでとんぼ返りは忙しすぎて絶対イヤ。
「別のエリアで、海が綺麗で、マイナーで~。」
という基準で選んだのが今回見つけたギリ・アサハンなのであった。
ロンボク島の北西部スコトン半島の入口には「レンバル港」がある。
この港はバリからのフェリーがやってくるいわゆるロンボク島の玄関口の一つであるため、
マタラムからレンバルまでは割と楽に公共の交通手段を見つけることができる。
ところが、この先になるとなかなか簡単にはいかない。
最新のガイドブックを見ても「少ないけどありますよ。」という書き方をしているのだが、
日本の田舎のバスのように少なくても必ず来るという保証があるわけではない。
ベモは乗り合いタクシーのような乗り物。時刻表などない上にスコトンエリアは交通量も人口密度もぐぐっと減る。
だから地元の人は自家用バイクや車で移動するようで、自分で足を準備しないと大変な思いをする。
宿を予約する時のオーナーとのメールのやりとりはこんな感じだった。
「迎えの車はどうしますか?既に手配済みならサンダンサーホテルを通過する時に電話をください。
そこから島に渡る船着き場まで1時間ほどなので、電話を目安に迎えの船を出します。」
「移動手段はまだ未定です。なるべく公共の交通機関を使いたいとは思ってます。
それにインドネシアで使える電話を持ってないので電話できません。
じゃあ、どうにかして3時までに港に行くのでその時間に迎えに来てください。
余裕を持って行動するので、もし早く着きすぎたら港で3時まで待ちますから大丈夫です。」
「公共の交通機関はせいぜいタウンまでが限界です。それ以上は何時間待っても来ないかも。
電話を持ってなくてもドライバーに頼めばかけてもらえるから大丈夫です。
料金を抑えたいならブルーバードタクシーがいい。たぶんメーターで240000ルピアくらいです。
うちの船着き場はラブハンポーの村ではなく、周りには目印もなくわかりにくい場所です。
ドライバーがなんとかわかる最後の目印はデザートポイントロッジで、そこからそう遠くありません。
じゃあ、とにかく3時に迎えに行きます。もっと早く着いたら電話をくれれば対応します。
とにかく、ドライバーに頼めば絶対に電話してくれるから、電話して!!」
最後にはこんな感じのアツーイ長文メールが届く始末。(勿論、英語。オーナードイツ人。)
旅行から帰った今だからわかることだが、私はバリやジャワなどのインドネシアの他島の旅や
日本の生活感から来る発想でものを言っていた。
これまでに行ったところはどんな田舎でも多少の移動手段はあり、何となく旅をして来れたし、
日本でタクシードライバーに「電話かけて道聞いてよ!」と頼むなんて厚かましいこと考えたことがない。
日本のタクシーには無線が搭載されていて、ドライバーが無線を通して本部とのやりとりをしているが、
ロンボク島ではどうも本部とのやりとりは携帯電話を通して行われていたようだ。
誰もが仕事用に携帯電話を常備しているのである。
渡された名刺には個人の携帯番号がしっかり明記されており、「帰りの車が必要な時は電話して。」とくる。
狭い島である。金額を気にせず平気で長距離移動をする外国人は滅多にない上客。
会社や旅行代理店を通されては自分に仕事が回ってくるとは限らない。携帯電話で営業もするのであった。
とまあ、宿のオーナーからあまりにも迫力があるメールに、ただごとではない空気を感じ取った私。
そういえばガイドブックにも同じスコトン半島沖の小島ギリ・ナングへは「レンバルから船を雇え」とあった。
これはやっぱり陸路で行くのがきびしーってことですかな。
「・・・送迎頼んだ方が良さそうだ。」と、マタラムから島への片道280000ルピアの送迎車を依頼した。
テテバトゥからにしなかったのがせめてもの抵抗だったのだが、
このことでこの後、ほんの少しの混乱を招いたのであった。 (長くなったのでつづく。)
インドネシア ロンボク島に行きたくなったら。物価の目安にどうぞ。
旅行時期:2011年4月~5月
100インドネシアルピア=約1円
100インドネシアルピア=約1円
■交通:オジェ(テテバトゥ-メインロード) 20,000ルピア 、バス(テララ-マタラム) 20,000ルピア
■成田-ジャカルタ航空券 直行便で60,000円前後~。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)
■ジャカルタ-ロンボク 9000円くらい~。
バリ経由なら便数も多いので、日本-デンパサール-ロンボクの方が便利かも。
私はエイビーロードで金額をざっくり把握、アタリをを付け、個別の代理店に問い合わせます。