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マンガ嫌韓流 山野車輪


マンガという青少年が入りやすい手法を使って韓国を批判した本。
攻撃的な表現で誇張してあるが、日韓問題に興味を持つきっかけになるかも。

この本のレビュー

はじめこの本を知ったのはたぶんアマゾンかなにかのブックレビューだと思う。
タイトルを見ただけで、昨今日本でブームになっている「韓流」の流れが嫌いで、
それを批判している本だと思い、さほど気にもとめていませんでした。
ただ、たまたまちょっとした調べ物をしているときに内容のことを知り読んでみました。
といっても2巻と、これに反論している『マンガ嫌韓流』のここがデタラメしかまだ読んでませんけども。

どうも大手新聞社の広告も断られたようでネットで爆発的に売れた本のようですが、
そのためいろんな人のブックレビューが大量にあり、それを先に読んだ上だったので、
いろんな意味で、「なるほどなぁ」って思いました。
この本の評価を低くしている人は攻撃的で子供じみた内容を恥じているのもよくわかった。

なんていうか、仮にすべてのことが真実だとしても、こういう伝え方をすると、
受け取った側が韓国に恨みこそもつものの、著者のいう「真の友好」には近づかないなと。
だって、勧善懲悪で韓国人すべてが悪という極端な描き方をしているからです。
でも、この著者はあくまでも今まで過剰に韓国を賛美してきたことに異論を唱えるために、
わざとそのような書き方をしているのはよくわかります。大人は冷静に読める。

2巻は日韓関係とあまり関係のない、韓国移民がアメリカなどの諸外国で嫌われているとか、
そういうどうでもいい陰口を書いて、「そうだ、そうだ!だから日本人も嫌って当然だ!」と
同調することを正当化しているところもあります。
これは単なる悪口になると思うので、書かなくてもいいと思いますけど、マンガだからね。

ところで、韓国メディアは日本をどちらかというと攻撃的に罵倒することが多く、
そういうことが起こると日本のメディアも「韓国にこういわれた」とそのままを伝えます。
「日本沈没」とか「独島は我々の領土だ!」とか、教科書問題などにまで言及します。
竹島問題も教科書も日本も韓国も主義主張が全然違って堂々巡りです。
どちらかというと人と意見を言い合うのが苦手で、あまり自己主張をしない我々にとっては、
韓国メディアの攻撃をものすごくうんざりととらえてしまいます。
日本人って我慢して我慢してため込んでから爆発します。
でも爆発的に文句を言いたくなるくらい、我慢していた人も多いのかも。

竹島が韓国の領土だというのであれば、両国で正式に冷静に話し合えばいいと思います。
国際裁判で決着をつけようといったら「そんなことしない」と断ったのは韓国です。
そうなれば「やっぱり日本の領土だから韓国政府は逃げるのでは?」と思ってしまいます。
それ以前にわざわざあんなところに海上基地作っちゃって、その国家予算は無駄だと
韓国人の誰もが文句をいわないのだろうか?とか個人的には思うけど。

日本は戦う気などないのだから、自国の領土だという確たる証拠があるのなら裁判を経て手に入れればいいのに。

日韓共同開催のサッカーのワールドカップの時は、日韓関係がだいぶよくなったなぁと思っていたけど、
でも、それももしかしたらマスコミ(主にテレビ)の情報に流されていただけなのかも。
そもそも私は韓国を民主国家の先進国だと思っていたんだけど、
言論の自由がまだ制限されてたの?とちょっとびっくりもしました。

特に韓国が子供たちに教育していることと反対のことを書いた本がでてくると、
その本の著者が社会的に抹殺されてしまうことが驚きです。共産国家みたい。
そういう意味では保守的と思っていた日本も割と自由なんだな。
この本が出版される時点で結構スゴイと思います。

日韓問題だけでなく過去に起こったこと、歴史問題に関しては、はっきりと正しい!ということは なかなか難しい。
だから資料の読み下し方、学者の知識や文才で全く解釈が異なってくることが多々ある。
日本の役所の文章とか法律なんて、解釈によってはどっちにでもとれることばかりだ。
だからどーしても人間は自分の都合のいい方に解釈したくなる。

外交問題なんてその最たる物で、自分の国に都合のいい事実を持ち出してくるのは当たり前。
時にはねつ造もあって、日本でもないわけではありませんが、発覚すれば追求される。
歴史問題をねつ造するのは中国だけだと思っていましたが、そうでもなさそうです。

でも、なんつーかこれらの関連本をいろいろ読むにつけ、
誰かが「アメリカは中東より東アジアの方が危険だと感じてる」ってゆってたけど、
なんかホントに日本って今の国情がものすごく危険だってことを改めて感じました。
人ごとだと思って軽く考えて生活はできないなぁと。

知識や経験のないまっさらな子供が読むのはちょっと毒がありすぎます。
エンターテイメントの一つとしてのマンガとして読むにはあまりにも攻撃対象が限定的で、
感情がゆがんでしまいそうで心配。
でも大人は「ホントなの?」と興味を持ち、自分なりに情報を集めるきっかけにはなるだろう。

でもこの本にまじめに反論するという『マンガ嫌韓流』のここがデタラメのほうがいまいちです。

嫌韓流の著者は批判承知で自分の書きたいことを自分の表現方法で書いたのに対し、
この本は言葉のアヤとか誤りをすくい上げて揚げ足取りをする内容ばかりです。
根拠に基づいたきちんとした正しい反論もないわけではないのですが、単なる水掛け論。
なんか微妙に反論がずれていて、苛つく箇所も多く、
マンガの悪口を書いてるだけって感じで読んでいてうんざりしました。

ここまでこのマンガの悪口を書くのなら、韓国で出版されている誤った日本の表現をした
作品もそうやって、「違うんですよ」って韓国の青少年にも伝えてください。
「あの作品は後日作者がフィクションだって発表している」と書いたところで、
それを知らない人だっていれば、日本を侮辱する内容に喜んだ人もいただろうし。
近代ドラマはともかく、歴史ドラマに出てくる日本人って人相悪いよな~って思うもん。

日本のアニメを韓国のアニメだと勘違いしている子供だっているし、
日本の工業製品のコピーだっていくらでもあるじゃないですか。
ある意味、ブランドコピー大国の中国だって、ポッキーは上海グリコのしかないんだけど・・・。
韓国行くたびにぱくりだなぁって思ってたけど、やっぱりもめてたんですね。
そういうことに反論しないところは、日本が正しいということなのかな。


どちらもどう解釈するかは読んだ人次第っていう本です。
でも、多くの人がこの本を支持しているのも事実です。

この本を全て鵜呑みにして「韓国嫌い!」と思うのは危険だとおもいますし、
民間で本当に日韓友好のために努力している人たちに水を差してしまうことにもなりかねない。
だから、冷静に読んでみたいところです。

自虐的で日本が一方的に悪いと思いこんでいた人は「違う考えもありそうだ」と気づく
きっかけになるかもしれません。
この後、日韓関係を冷静に分析した知識人、学者の書いた本を賛成反対を含めて、
いろいろ読んでみるとよいと思います。

それとこの前うちの父と親戚が韓国のことについて真っ向対決して堂々巡りだったんですが、
最後までお互いの主義主張がかみ合わずものすごいイヤーな雰囲気になったんですよ。
うちの父の愛読している新聞は読売新聞。対する親戚は朝日新聞です。
結局、何十年も読んできた新聞の記者からの意見の受け売りが真っ向対立していたの かもなぁなんて思いました。

元上司が産経新聞は割と公平な目で書いているとゆっていたのを思い出し、
日本の新聞などどれも同じと思っていたけど、実は違うのだなということも今更思った。

確かジャーナリストの櫻井よし子さんが朝日のことをこき下ろしているのを読んだことあるけど、
記者の立場が違えば、意見が違うのも当たり前かもね。

そういえばこの間の地震の後、いろいろネットで見ていたらとある人のブログで、
新聞は朝日も読売も毎日も産経も本当のことを書かないので読むのをやめた。
ネットで情報をあつめるので充分という人がいたんで、「そんな極端な」って思ってみてたんだけど、
ある意味彼のいうことは理にかなっているのかもと思う今日のこのごろ。
うちは新聞は朝日なんで、せめてニュースはテレ朝以外を見るようにしよう。

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