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ラダックの旅:チベットの占星術師オンポに運命を占ってもらった。

夏だけ開業する謎の和風レストランのお惣菜
夏だけレーで開業する謎の和風料理レストランのお惣菜。なますとかある。(後述)

天空の湖パンゴンツォを訪れる1泊ツアーは、雇った車のもらい事故というなんとも歯切れの悪い形で終わった。
我々としては楽しかったんだけども、運転手の気持ちを思えば手放しで喜べない。そんな雰囲気だ。

ちなみに10年ほど前にラダックを席巻していた車はトヨタのクアリスというトラックだったが、
現在はイノーバという車種が主流となっているようだ。
こちらは新興国向けモデルのミニバンで、トラックがベースのFR車。
頑丈なのが売りの車で、ネットでざっくり検索した限りでは、インドでの販売価格は日本円で230万円くらい。
チョクラの車も外観から察するに恐らくイノーバだ。いやぁ、彼の個人所有車だったら泣けてくるわ。マジで。

ところで、ラダックの旅の主たる目的の一つがパンゴンツォへの旅だったのだが、
実はもう一つ楽しみにしていたイベントがあった。オンポによる占星術である。

オンポとは、ラダックの伝統的な占星術師。チベット歴を使って占うという。
出発前にこの存在を知った我々は、ダメ元で代理店に手配を依頼したところ、あっさりと快諾してもらい、
ラダック到着の2日目。下ラダック観光から戻った後に予定を入れていた。


オンポによる占い中
オンポが結果を説明中。
メモ片手にスタンバイする私。
当の2日目。思いのほかのんびりと観光をした我々の車がレーに戻ったのは、
約束の18時ギリギリだった。
事前に「アルチまでなら14時くらいには戻れる」と聞いていたので、お土産物屋を物色したり、 シャワーを浴びたりできると思っていただけにまさかの展開。
(要するに我々が非常にのんびりと回るタイプだったということである。)
約束の時間に遅れることに不慣れな日本人たる我々は、それなりに焦りつつ、代理店のドアをたたいた。

ところが、フタを空けてみるとそこにオンポの姿はなかった。
彼から約束を反故にされ、同じくあたふたと焦る旅行代理店オーナーがいるだけである。(彼女も日本人だ。)

聞けばオンポはこの日どこかで急病人が出たため、病状を占うために呼ばれてしまったらしい。
15時頃までは連絡が取れていたが、夕方頃から携帯の電源が切られて音信不通となり、今に到っているという。

これにはちょっと驚いた。
オンポによる占星術はラダックの生活に根付いたモノだと聞いてはいたが、
病気になったとき、占い師を呼ぶという発想が我々にはないからである。
病気の快癒を狙った祈祷師とかではなく、占い師を呼ぶというのもなかなか不思議だ。

もちろんラダックにも薬局も病院もあるからなんでも占いに頼る訳じゃないと思うけど、
占いの結果が一つの指針として大事にされているのかなと想像できる。

結局、この日は30分待ってもオンポとは連絡が付かず、翌々日、パンゴンツォから戻った日の夜に変更をお願いし、
買い物したり、食事をしたり、2日後にやろうと思っていたことを前倒しして過ごした。

そしてさらに2日後。パンゴンツォから戻る道すがら、ドライバー経由で占いの手はずが整ったと聞いた矢先に、
事故ってレー帰着が遅くなったりして、なんとも予定通りにいかないもんである。
(でもこういうとき、時間とか予定を気にするのは日本人くらいだけど。)

みんなで書物の文字をのぞき込む
みんなで書物をのぞき込む。
ちなみに、占いは西暦の生年月日をチベット歴に換算して行われる。
運命が書かれている書物の言語はチベット語で、チベット語をラダック語、ラダック語を日本語に翻訳して伝えてくれます。
占い方法は実に単純。 チベット歴の生年月日ごとに、その人の前世や来世、運命などが書物に書かれているのだ。
人相や手相など、年月を経ることで変化するものは使わず、あくまでもその人の運命は生まれた時から決まっているというのが、 この占いのポイント。

そして、書物にはいいことも悪いことも書いてありますが、あまり良くないことが書かれていた場合、
その対応方法、毎日の過ごし方、お祈りの仕方を指南してもらえる。

例えば私の場合は、
"「文殊菩薩にオンアルパサナディディディディディディ・・・・」とお祈りするとより賢くなれる。"
という感じ。
つまり占いといっても中身は仏教の教えなのである。

こう言われると不思議なモノで、特に普段から仏教を信仰している意識も特にないのに、
文殊菩薩が自分の守護神の様に感じらて、お寺に行くと文殊菩薩を探してしまう。
ああなるほどな。占いも一つの布教なんだなとしみじみ感じる今日この頃です。

日本とは生活習慣が違う場所の仏教なので、多少現代日本とはギャップのある結果が出たりもしますが、
そこは通訳の腕の見せ所で、日本人でありラダックを知り尽くしているヒッドゥン・ヒマラヤの上甲さんによって、
とてもわかりやすく、解説を交えて通訳をして戴けました。
多少お値段が張りますが、興味があれば手配を頼んで見て下さい。

ちなみに私の占いの結果はこんな感じ。
前々世:ゾウ、前世:神様、現世:人、来世:犬、来々世:人
お金持ちの相。浮き沈みがなくお金が貯まっていくタイプ。
年を取るにつれてどんどん幸せになる。物忘れが出る(アルツハイマーの気がある)がお祈りすれば大丈夫。
体調が悪くなると激やせするので痩せたら病気を疑うこと。友人が多い。子供は2人か3人。
汚れた水は避けること。水の精霊を大事にしないと体調が悪くなる。 片付けをしないと精霊を怒らせる。
文殊菩薩に祈りを捧げるととても賢くなる。祈りの言葉は"オンアルパサナディディディディディ・・・"
香港、台湾でやった四柱推命の占いと、結果が似ていました。
大金持ちにはならないが、一生お金には困らない。子供は2人か3人生まれる。(いないというとこれからと言われる。) 頭を使うことに向いている。等々。

ともかく精霊を怒らせないように、マメにお片付けでもいたします。
オンアルパサナディディディディ・・・。

あれから文殊菩薩の仏像探してますが、日本では高くて踏ん切り付かず。
山から下りたらヒンドゥの神様ばっかりで仏教の神様売ってなかったの。
ラダックで買う時間がなかったことだけが心残りです。
そう簡単に行けないとこだからな~。

ラダック最後の晩餐は謎の和風料理屋で。

ごま和えとかなますとか、豆腐のフライとか。謎の和食を出すお店。

レストランの料理を取り分ける
ズッキーニのプディング
ヒッドゥンヒマラヤの上甲さんのブログを見ていた友人が「なんかとてもおいしいレストランがあると書いてあったけど、紹介してくれませんか?」とお願いし、夏の間だけレーで開業するという予約限定のレストランでレー最後の晩餐となった。
出てくる料理が和食テイストの謎の料理なので、どこで和食を勉強したのかとシェフに問えば、グルガオンで中華料理屋をやっていたとき、お客の日本人から教えてもらったのが始まりとかいう。
今でもグルガオンに店があり、夏の間だけレーで店をしているとか。(ショップカードはもらいました。)
グルガオンというのはデリー郊外の工業地帯兼新興住宅地といったところでしょうか。 インディラガンディー国際空港から車で15分ほどのエリアで、旅行者ではない日本人は大抵この辺りにいる。

料理ですが、「椎茸のガーリッククリームスープ、ズッキーニフライのトマトソース、豆腐フライのレンコンのせ、なます、 ほうれん草のごま和え、インゲンのごま和え、マトンのグリル、サーモンの葉っぱ巻き、豚の頭の串焼き照り焼きソース、 グリルチキンソーセージ、ズッキーニのココナッツプリン。」とこんな感じです。
昼に食べたマンチュリアン
昼に食べたマンチュリアン

和と洋がミックスされた不思議な料理の数々。材料にもこだわっているし、味はよい。
残念だったのは、事故の影響で到着が遅れ、昼ご飯がずれ込んだこと。
だから、みんなあんまり食べれなかったのよ。昼抜けばいいのに、抜かないんだもん。
予約限定のレストランで他にお客さんがいませんから、残したのは申し訳なかったです。

椎茸のスープ ズッキーニのフライ マトンのグリル 豚の首の串焼き
前菜いろいろ サーモンの葉っぱ巻き チキンソーセージ 豆腐のフライ


インド:ラダック旅行に行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。

旅行時期:2018年9月
1ルピー=約1.7円
■宿泊:ジグギャスゲストハウス 1500ルピー/室
■その他:占い 7500ルピー/4人
■食事:謎の和風料理レストラン 800ルピー/人+飲み物代

■成田-デリー航空券 直行便で燃油サーチャージ込み90,000円前後~。
 デリー-レー航空券 片道8,000円くらい
旅程を立てるために参考にした本やウェブサイト
ラダック ザンスカール スピティ 北インドのリトル・チベット
ラダックについて最も詳しく書いてあり、なおかつ新しい書籍がこれ。 地球の歩き方の別冊シリーズの一つで、これがあればインドの中のチベット世界へ行くのにかなり役立ちます。 重いのでコピーしたけど。
ただし、旅先はラダックだけではなかったので、地球の歩き方インドとロンプラの該当ページを持参した。
ロンプラは公式サイトからジャンムー&カシミール州のみ購入しました。

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