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エピローグ:マドラスからムンバイ経由で帰国の徒に。

マハーバリプラムからマドラスに戻った我々は、荷物を背負ったままマドラスの町をぶらぶら歩いていた。

翌日の夕方、空港に向かう予定だったので24時間制というホテルシステムをきっちり利用しようと思い、
夕方までチェックインしないでいるという手段に出たのだ。
この頃の私は二泊分のお金を払って滞在するという頭が全くなく、これが一番効率よくお得に過ごす方法だと信じていた。
今ならさっさと荷物を降ろしてから観光するに決まっている。 こんな旅につきあわされた弟も災難である。

がんばってがんばって荷物を背負って観光しまくり、夕方になってようやくエグモア駅前のホテルにチェックイン。
きれいではないけれど清潔。使い込まれていてばっちり信用できる感じ。


マドラス最後に一日はお土産買いにひた走って一日を終えた。

夕食に豪華カレーでも食べたかったが、「ターリー(定食)は午後6時から」と言われあっさり諦め、
あちこちで「また来なければ」と思わせる理由を作り続けた旅になった気がする。

マドラスからムンバイへと飛び、ムンバイで一泊。そして、いよいよ帰国便のエアインディア国際線に乗る。

ムンバイでは空港で一番近いホテルを予約してみたものの、迎えのワゴン車がパンクで立ち往生。
それなりに高級なホテルに泊まろうとしても一筋縄では行かなかった。

同乗のインド人紳士と共に暗闇に残され、

「まさか、メカニックを連れてきてこれから直すとか言わないよなぁ。」

と心配をよそに一台のアンバサダーが到着。ここで迎えのワゴン車は捨て置くらしい。明日とりに来るんですかねぇ。

1泊1万円もする本当の中級ホテルを存分に堪能し、チェックアウト時間ぎりぎりまで滞在。
そして、空港まで送ってもらう筈が、連れて行かれたのはエアインディアのドメスティックカウンターの前で、

「インターナショナルはあのバスで行きなさい!」とバスに乗らされたりなんかして、最後の最後まで思い通りではなかった。
ムンバイの国際線ターミナルと国内線ターミナルはやたらと距離が離れている上に交通渋滞するし、
なんだかもう、これで乗り遅れたら笑うしかないんですけど。

暑さにばてばてだったり、思うように贅沢ができなかったり、どたばたとした旅でしたが、
今回は姉弟での二人旅という事で、私自身はかなりリラックスできた。

何しろ誰もがカップルと思ってくれるんである。
近づいて来るのは単に外国人が珍しくて好奇心が強い人たちか、客引きぐらい。
北インドで疲れた若い男の下心に満ちた好奇の目は全くなかった。

お互い気を使わないし、身内だからわがままも許せるし、しかも、話も尽きないし言うこと無い旅でした。
後で、かき回して悪かったかなぁなんて少し思ったんだけど、旅先から身内に書いた絵はがきにには 満足げな感想が書かれていたときき、一応は楽しんでもらえたようだ。

よしまた弟をたぶらかして旅に出よう。いろんな意味で楽しかったです。