マルクの州都アンボンは「アジア!」って雰囲気の町だった。
【アンボンの町の海岸。島の多くの海岸がきれいだが町周辺は汚水が流れ込んで今ひとつ】
空港から町までの1時間の道中では大学のキャンパスがあったりするし(マルク唯一とヤネスがいう)、
貨物用、客船用と用途別に港もたくさんあって、この町がこの地域の要だということが見て取れる。
数年前はクリスチャンとムスリムの間で暴動があったりもしましたが、今はすっかり平和がもどった。
しかしその暴動云々がなくてもなぜか元から日本のガイドブックからはマルク州がそっくり抜け落ちている。
ページ数の関係や取材費、アクセスのしにくさを考えて省いてしまったのでしょうけども、
確かにアンボンやアンボン周辺(セラム島など)はアクセスはしやすいけど見所というべきものは少ないし、
バンダ島やケイ島などは交通の便が少々悪いので日本人の短い休みでは行きにくいところがある。
でも見所が少ないってゆったらジャカルタだって少ないじゃん?むしろアンボンのが面白いのになぁ。
ビーチ、温泉、食文化、町並み散歩。どれをとっても面白かったし、交通の便もよくてとっても楽しめた。
おまけに観光客ズレしてないのでイヤな思いをすることも全くない。私的にはかなりオススメなのに。
マルクを載せないでヌサ・トゥンガラを載せる理由はなんなんでしょね~って感じです。
伝統工芸品の土産物ショッピングがないこと?昆虫の標本じゃあなぁ。(←ジャカルタで売ってるけど。)
アンボンの滞在は町中ではなく東レイヒツのナセパビーチにとることにしました。
3泊あったので寝るだけの狭い宿よりものんびりと時間を過ごせる場所=ビーチという判断からです。
アンボンには大きく分けて3つのビーチがありますが、一番きれいなリアンビーチには宿泊施設がありません。
どーしてもリアン地区に泊まりたい場合は空港の観光案内でホームステイを紹介してもらえるらしいですが、
結局、地元民に最も支持されているナセパビーチを拠点に動き回りました。これが大正解!
ナセパビーチについては、別途詳しく紹介します。
市場のとある路地の中
市場の南端。橋のたもと。
市場の真ん中で渋滞し始めたベモを降り、町並みを見渡して感じたのは、
「インドみたい。」ってこと。インドのバザールの雰囲気にそっくりなんです。
5mくらいの幅の道路の両脇に上から下までびっしりと商品を並べた
用品店や雑貨店がずらりとならぶ。
特に洋品店ではジルバブをかぶったマネキンが店頭に並んでいるため、
民族衣装が異国情緒をかきたてるところもあります。
少しずつ歩みを進めると、時々、食料品を扱う生鮮店が現れ始め、
だんだんと肉、野菜、魚、乾物と食べ物やさんが増えていきます。
根っこごと引き抜いた空芯菜はしおれるのを防ぐためだろなぁ。
マグロ、鰹などの大きな魚は海沿いにずらりと並んだ魚やさんで。
魚屋の周りには魚を食べさせる屋台もいっぱい。
店がいっぱいなら当然人もいっぱい。
島中から集まってきたベモの発着所もバザールのどまんなかにあるので、
車と人をかき分けながら突き進みます。
インドに似てると書いたけど、違うことは牛がいないことくらいかも。
まあ、インドも都会は牛の浸入禁止エリアが広がっているみたいですけども。
バザールで必死で探した。
若者がスポーツにいそしむ大きなスポーツ公園や、ホテル、銀行、官公庁。
教会、モスク、ショッピングセンターに電気街と、人々の生活に関わる施設と
公的な施設がぎゅっと集中して集まっていました。
坂が多くて平地がすくないからこうなったんではないかと思う。
手続き的なことはアンボンの町に出てくれば済んじゃうんだろう。
ところで上記でアンボンは宗教抗争があったと書いた。
ベモでアンボン中をぐるぐる回っていて気が付いたのだが、
どうもこの島はクリスチャンが住んでいる区域とムスリムの住んでいる区域がキッチリ分かれているようだ。
お祈りの時間にアザーンが鳴り響く地区で教会を見ることはなかったし、人々の服装などでもなんとなくわかった。
ちなみにある時、ガイドのヤネスの胸元にちらりとロザリオがぶら下がっているのを目にした。
「クリスチャンなの?」「そう。クリスチャン。」
やっぱりなぁ。ヤネスの紹介で泊まったバンダ島のガマラマゲストハウスではビールを置いてたもの。
酒を置くからにはウチュはクリスチャンだろうと思ってたんだけど、やっぱ自然と仲間もこうなるよね。
国民の8割以上がムスリムのインドネシアで、マルクやスラウェシはクリスチャンが多いと聞いていた。
中でもアンボンは住民の6割がクリスチャンなんだそうで、インドネシアでは珍しい地域です。
しかし、こうやってアンボンの町を歩いてみると、10年ほど前に宗教抗争があったことなんてウソの様です。
抗争中は「おまえはクリスチャンか!それともムスリムか!」なんて子供に鋭く問いつめられたりしたそうですが、
今はせいぜい外国人の姿を珍しがってからかったり、クスクス笑って遠巻きに見ていたりするくらい。
そして、その宗教紛争があった時期に子供であったであろう若い女性に
「私は日本が好きです!日本の文化が大好きなんです。」と突然言われてびっくりしたりした。
(割と若い世代の兄さんや姉さんに話しかけられることがおおかった。アニメのおかげ?)
かつて香辛料の覇権を巡ってイギリスとオランダが争ったなんて信じられないほど、料理に香辛料はほとんど使いません。塩やレモンを使ったシンプルな料理は日本人の口にはドンピシャでびっくりするくらいうまい。
おまけに犬や鳩、蛙などを食べる習慣もあるそうで、日本人がイメージするインドネシアの姿とは全然違って、
「こんなところもあったんだ」って感激すること請け合いです。
アンボン。機会があったら是非行ってみてください。私は好きだなぁ。あの島。
再び宗教抗争など起こらないことを願います。(完結したみたいな書き方だけど、アンボン編はつづきます。)
アンボン ジャランジャラン写真館 その1 町の様子と美味しい物編
アンボンの市場の様子
日用品を売るお店は品揃えはどこも同じで、小さいサイズの石鹸を探していたのだけども シャンプーの1回サイズは扱いがあるのに石鹸はなかった。やっぱり観光客が少ないからですかね。
フィジーで無くした投げ込みヒーターは電気街では取り扱いはなく、 意外にも何でも売ってる雑貨屋さんに置いてあった。恐らく中国製。
中華料理屋でカエルと干し魚の炒め物
カエルの甘酢炒め、もやしの干し魚炒めを注文。出てきたのはカエルを太股のところからぶった切ったカエルの足を唐揚げにして、酢豚のように甘酢あんで和えた物。もやし炒めはシンプルで、干し魚の塩分を調味料代わりに炒めた物です。どちらもうまい。(もやしはへぇ~って感じでした。)
右下の天ぷらは買い食いなので中華とは関係なしです。
アンボンの郷土料理。意外なうまさに大感激した店だった。
屋台を少し大きくしたような簡素なお店でしたが、もう大正解の大正解! インドネシア西部のこってりとした味つけに慣れていた私には「インドネシアは広い!」と感激の味でありました。 バンダもだったけど、アンボンもシンプル。パパイヤの花の和え物も魚のスープ煮もうまくて泣ける。 (詳細は、世界の食べ物にアップしてます。下記リンク参照。)
インドネシア バンダ島に行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。
100インドネシアルピア=約1円
■食事:イカン・クア・クニン、カンクン・ブンガ・ペパヤ、コフコフ、芋類 52,000ルピア、
コドック・アサム・マニス 40,000ルピア、トゥゲ・カー・イカン・アシン 15,000ルピア、
ナシゴレンシーフード 22,500ルピア、ビンタンビール 27500ルピア
■おやつ:玉葱のかき揚げ1,000ルピア、ビスケット 2,500ルピア、スナック 2,300ルピア、水5,000ルピア
■宿泊:Taman Lunterse Boer 300,000ルピア(エアコン付 1室)
■成田-ジャカルタ航空券 直行便で58,000円~。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)
ジャカルタ-アンボン航空券 片道9,000円~30,000円(予約クラスによる。)
アンボン-バンダ航空券 片道 250,000ルピア+諸税70,000ルピア=282,000ルピア
アンボンは国際空港なのに外国からの直行便がないと現地人が嘆いていました。
2011年1月現在、駐機場を一生懸命増やしているので将来的にシンガポールあたりから来るかも?
ジャカルタ、マカッサルなどを経由してアンボンまで来ることになります。
ガルーダインドネシア航空の他、ライオンエアなどの格安航空会社の便もあるが時間が悪いです。
私はエイビーロードで金額をざっくり把握、アタリをを付け、個別の代理店に問い合わせます。