第4話 感謝「金鳥の夏」!軽率な行動は控えるべし。
多くの日本人がそうであるように、私は"No Religion"だ。
どちらかといえば仏教徒だとは言い切れるが、特に敬虔に信仰心があるわけではない。
今回のインドを旅するに当たって、自分がまがりなりにも女であること。
この国が宗教的、文化的に"性"に対して抑圧されているということは、正直あまり気にもとめていなかった。
パプーは一応ガイドだし、まあガイドとしてきちんと働いていた。少なくとも昼間は。
1日目。
「夜ご飯は何を食べる?」などという問いに普段と同じ感覚で答えていた。
「酒は好きか?」と聞かれれば、当然のように「好きだ」と、一緒に呑もうと言われたら「いいよ」と答える。
だって、食事の場所をいろいろ選んでくれていると思ったから。てっきりどっかのお酒が飲めるレストランで食事をすると思った。
ところが、街に着くとパプーは途中で酒を買いに行った。
「これはインドのラム酒だ。これをコーラで割って飲むと旨いんだ」というのを何も考えずに聞き流した。
この時点では、別に何とも思わなかったから。
その後、希望より高いホテルに連れて行かれた為にパプーともめる。
「ご飯はどうする?」
「いらない。ホテルが言っていたところより高いから食べない!」
単なる当てつけ。そこまで切迫していたわけではないが、もっとずっと安い宿に連れて行くと言われていたので納得できなかっただけ。
「俺がおごるから食べようよ」
なんとなくこの言葉で多少軟化してしまい、ルームサービスをとり一緒にご飯を食べることに・・・。
今思えばホテルの部屋で一緒にお酒を飲みながらご飯を食べるという状況を作った自分にびっくりである。
しばらくは普通に会話をしながらごはんを食べていた。
「ラム酒はうまいか」とか「インドじゃコークで割って飲むんだ」とか、ありきたりの会話だ。
そして、ちょっぴりお酒も入り、上機嫌になってきたころ彼は言った。
「一緒に記念写真を撮ってよ」
「別にいいよ」
ぱぷーの横に並んだところで、がっつり肩に腕を回される。・・・気のせいか・・・胸を掴んでいませんか??
後で確認したところ、同行のSちゃんもそう思っていたようで。ただ、私と同じで気のせいかと思って何も言わなかった。
今思えば、まず、それがいけなかった。
そして、Sちゃんが席を外した時、パプーはなぜか私にこう言った。
「一緒にダンスをしよう」
インドではそういうことをするものなの?と訳がわからないながらも応じる。
ソシアルダンスというかフォークダンスの様に両手を繋ぎ踊り出したと思ったら、なんだかやたらと股間を押しつけてくるんすけど・・・(気がつけ!アホな私)。
しばらくして、ご飯もお酒も終わり、寝ようということになった。
「もう寝るから」「いいよ。で、俺はどこに寝るんだ?」
そんなのこっちの知ったこっちゃない。あんたの宿泊代は旅行代理店からでてるでしょ?
「どうせなら部屋をシェアしないか?言っていたより高い宿に連れて来ちゃったし、
シェアすれば1人あたり払う額が1/3になるじゃないか。お互いにメリットがあるだろ?」
この一言。普通で言えば、下心がある男の危ない台詞。
ただ、これはお詫びだよ・・・と繰り返されると、さっきまで鬼のように怒っていた我々が悪者の様に思えてきた。
「ちょっと、大人げなかったかなぁ・・・。彼なりに気を使ってくれているのかも。」
とまあ、どこまでお人好しなんだかバカなんだかという解釈が頭の中に巡り、
「うーん、じゃあ、寝るだけなら別にいいけど・・・」とんでもなく軽率な台詞をはいてしまった。
そして、ソファーにでも寝るのだと思ったパプーは、「ベッドに入れろ!」という。いろいろ揉めているうちに根負けし端っこにいれた。
あったりまえだが隣に寝ていたSちゃんは執拗に誘われたらしいが、不幸中の幸いで無理強いすることもなかったし、
がんがんに焚いていた蚊取り線香の煙に耐えきれず「やっぱ別のところで寝る」と出ていってしまった。
ああ、金鳥の夏に感謝 m(_ _)m 。
ほんとに若かりし頃のあたしたちってバカだった。
そして、翌朝、Sちゃんのシャワー中に、パプーが迎えにやってきた。
「まだ準備ができていない。」
そういえば立ち去るかと思いきや、パプーは部屋に入ってきて、また「ダンスをしよう。」が始まった。
ちょっと待て!となんとか止めると、ふと意味ありげな目線で私を見つめ、ぼそっと耳元で何かささやいた。
海外旅行がほぼ初めてで外国人と二人で会話すること自体に緊張が走り、言葉もまともに聞き取れない。
とにかくこのままだと友人がセミヌード姿でシャワーからでてくる。ええと、ええと、
「外で待っていてください。」
やっと出てきた単語を言葉にすると、「オーケー」とパプーが出て行った。
・・・出て行くときの「約束だよ」と言う台詞が妙に気になる・・・。
何が?
どちらかといえば仏教徒だとは言い切れるが、特に敬虔に信仰心があるわけではない。
今回のインドを旅するに当たって、自分がまがりなりにも女であること。
この国が宗教的、文化的に"性"に対して抑圧されているということは、正直あまり気にもとめていなかった。
パプーは一応ガイドだし、まあガイドとしてきちんと働いていた。少なくとも昼間は。
1日目。
「夜ご飯は何を食べる?」などという問いに普段と同じ感覚で答えていた。
「酒は好きか?」と聞かれれば、当然のように「好きだ」と、一緒に呑もうと言われたら「いいよ」と答える。
だって、食事の場所をいろいろ選んでくれていると思ったから。てっきりどっかのお酒が飲めるレストランで食事をすると思った。
ところが、街に着くとパプーは途中で酒を買いに行った。
「これはインドのラム酒だ。これをコーラで割って飲むと旨いんだ」というのを何も考えずに聞き流した。
この時点では、別に何とも思わなかったから。
その後、希望より高いホテルに連れて行かれた為にパプーともめる。
「ご飯はどうする?」
「いらない。ホテルが言っていたところより高いから食べない!」
単なる当てつけ。そこまで切迫していたわけではないが、もっとずっと安い宿に連れて行くと言われていたので納得できなかっただけ。
「俺がおごるから食べようよ」
なんとなくこの言葉で多少軟化してしまい、ルームサービスをとり一緒にご飯を食べることに・・・。
今思えばホテルの部屋で一緒にお酒を飲みながらご飯を食べるという状況を作った自分にびっくりである。
しばらくは普通に会話をしながらごはんを食べていた。
「ラム酒はうまいか」とか「インドじゃコークで割って飲むんだ」とか、ありきたりの会話だ。
そして、ちょっぴりお酒も入り、上機嫌になってきたころ彼は言った。
「一緒に記念写真を撮ってよ」
「別にいいよ」
ぱぷーの横に並んだところで、がっつり肩に腕を回される。・・・気のせいか・・・胸を掴んでいませんか??
後で確認したところ、同行のSちゃんもそう思っていたようで。ただ、私と同じで気のせいかと思って何も言わなかった。
今思えば、まず、それがいけなかった。
そして、Sちゃんが席を外した時、パプーはなぜか私にこう言った。
「一緒にダンスをしよう」
インドではそういうことをするものなの?と訳がわからないながらも応じる。
ソシアルダンスというかフォークダンスの様に両手を繋ぎ踊り出したと思ったら、なんだかやたらと股間を押しつけてくるんすけど・・・(気がつけ!アホな私)。
しばらくして、ご飯もお酒も終わり、寝ようということになった。
「もう寝るから」「いいよ。で、俺はどこに寝るんだ?」
そんなのこっちの知ったこっちゃない。あんたの宿泊代は旅行代理店からでてるでしょ?
「どうせなら部屋をシェアしないか?言っていたより高い宿に連れて来ちゃったし、
シェアすれば1人あたり払う額が1/3になるじゃないか。お互いにメリットがあるだろ?」
この一言。普通で言えば、下心がある男の危ない台詞。
ただ、これはお詫びだよ・・・と繰り返されると、さっきまで鬼のように怒っていた我々が悪者の様に思えてきた。
「ちょっと、大人げなかったかなぁ・・・。彼なりに気を使ってくれているのかも。」
とまあ、どこまでお人好しなんだかバカなんだかという解釈が頭の中に巡り、
「うーん、じゃあ、寝るだけなら別にいいけど・・・」とんでもなく軽率な台詞をはいてしまった。
そして、ソファーにでも寝るのだと思ったパプーは、「ベッドに入れろ!」という。いろいろ揉めているうちに根負けし端っこにいれた。
あったりまえだが隣に寝ていたSちゃんは執拗に誘われたらしいが、不幸中の幸いで無理強いすることもなかったし、
がんがんに焚いていた蚊取り線香の煙に耐えきれず「やっぱ別のところで寝る」と出ていってしまった。
ああ、金鳥の夏に感謝 m(_ _)m 。
ほんとに若かりし頃のあたしたちってバカだった。
そして、翌朝、Sちゃんのシャワー中に、パプーが迎えにやってきた。
「まだ準備ができていない。」
そういえば立ち去るかと思いきや、パプーは部屋に入ってきて、また「ダンスをしよう。」が始まった。
ちょっと待て!となんとか止めると、ふと意味ありげな目線で私を見つめ、ぼそっと耳元で何かささやいた。
海外旅行がほぼ初めてで外国人と二人で会話すること自体に緊張が走り、言葉もまともに聞き取れない。
とにかくこのままだと友人がセミヌード姿でシャワーからでてくる。ええと、ええと、
「外で待っていてください。」
やっと出てきた単語を言葉にすると、「オーケー」とパプーが出て行った。
・・・出て行くときの「約束だよ」と言う台詞が妙に気になる・・・。
何が?
サリーに$100も払った大馬鹿もの!は私
ピンクシティと呼ばれるジャイプール観光。ジャイプールはインドの北西部にあるラジャスターン地方の中の一都市だ。ラジャスタンには町のイメージカラーがある都市が多く、町の建物という建物にそのイメージカラーが施されているので、
ちょっと小高い丘に登って町の全貌を見渡すと結構感動するかも。
ただ、我々はろくに計画ってものを立てずにインドに来ていたこともあり、それ以外よく知らない。100%パプー任せである。
まず、ガイドブックで目にしていて名前くらいは知っていた「風の宮殿」で停車。写真を撮るように促される。
ツアーでは観光名所と言われるところは押さえてくれているのだが、風の宮殿は写真撮影だけですっ飛ばされることが多いらしい。
風の宮殿は横から見ると薄っぺらい建物で、おそらく内部もほかの見所に比べればしょぼいのだと思われる。
車を止めるスペースが確保されてないからっていうのもありそうですが。
風の宮殿は、その昔宮廷の女性が町を見下ろしたと言われるところ。
「ピンクシティ」ジャイプールの代表的な建物だけに、これもやはりピンク色だ。
次に「ジャンタルマンタル」へ行ったが、やはり不勉強な二人はここがなんなのか知らない。
一つ一つのオブジェに緻密に目盛りが刻まれているので測定器具の一種だろうと解釈して見て回る。
変な形の沢山のオブジェに登ったり降りたり、リスや変わった鳥を見つけては足を止めたり。
ここが何かを知らないわりには長い時間を費やした。(ジャンタルマンタルは天文台でした。)
そして、マハラジャ宮殿「シティパレス」へ。インド王家の衣装が飾られている展示室があったくらいしか憶えていない。
余談だけど、インド人が全員ターバンではないが、でも、スィクじゃなくてもターバンの人はいる。
砂漠など、暑いところに住んでる人や、こういう王宮の使用人。
世界中に散らばってるスィク教徒のインパクト強いので、勝手にインド人=ターバンと勘違いしちゃってる節がある。
高級印度料理屋やホテルでドアマンとかやってますしね。
そして、二つの名所の観光が終わると有無を言わさず絨毯工場、染め物工場SATGURU EXPORTSへ。
格安観光ツアーの定番コースですが、でも、製作工程を見せてもらえたりするので、それなりにおもしろい。
機械織りの織物が観光名所になるわけもない。当然、こういう土産物はハンディクラフト。
だいたい偉そうにしている工場長のおっさんが説明かたがた案内してくれる。ベッドカバーやクッションカバーも手染め。
模様も手作業。日本ではなかなか少なくなりつつありますが、人件費安いんだろうなぁ。
布にゾウ、植物等の模様をつけるのに各模様、各色ごとに幾種類ものスタンプをぺたぺたと押してゆく。
ベジタブル染めだという絨毯は、毛糸を1本1本丁寧に織り込んでゆく。
最後はお決まり、工場直売のショップ。ああ、面倒だなぁと思いつつ、ふと店の奥に目を向けると壁にパンジャビドレスが...。
「パンジャビだー!!」
「しめた!こいつらやっと食いついた!」とでも思ったのであろうか。脈があると感じるやいなや手当たり次第に服を出してくる。
作り置きしてあるものは気に入らない。買うならオーダーメイドだ!。いきなりものすごい財布の紐がゆるむわたし。
パンジャビができあがるのを待つ間、パンジャビ用のサンダルに、サリーに、絵にと有りとあらゆる商品を薦められ、
こっちも暇なものだからついつい見て回ってしまう。
「買わなくてもいいからサリーを試着してみなよ。写真を撮ってあげるから」
普段着であるパンジャビドレスよりも、シルクのよそ行きサリーの方がいいに決まってる。
「サリーなんて日本で着る場所ないよ」
と言っていたのは誰だったか、人が買うのをみていたら自分も欲しくなってしまった。
サリー$100、ブラウス$35、サンダル$15、パンジャビドレス$35、その他もろもろ。それらを合計し、「君にはすぺしゃるぷらいすだ!」と電卓をパチパチ叩く。下がった価格は2/3くらいだったかなぁ。
割引って言葉にお得感があり、旅慣れない私はそれ以上値切ることもなく、あっさりご購入~。
ツアー代より高い210ドルも払ったあたしは何者だよ・・・。
染め物工場の隣は昨晩ちらっと寄った宝石店だった。
昨日はかたくなに「要らない!」と断っていたクセに、「サリーに合うアクセサリーがいるよなぁ」と、20ドルほどカジュアルな宝石を購入してしまう。
しまいにゃ、パプーに「アグラにいくんだから、もう買い物は止めろ!」なんて言われる始末。
でも~、たくさん買い物したからパプーもほくほく顔だったよ。あいつにいくらバックがあるんだろう?
買い物に時間がかかりすぎたので、アグラの名所をいくつかすっ飛ばされてしまい、そのまま宿にチェックイン(勝手に判断するパプー)。
アグラの宿は他の観光タクシーもたくさん来ており、パプーのドライバー仲間でいっぱいだった。
中には、クラーク・ゲーブルを思わせるようなダンディなおじさまがいて、笑うと顔がくちゃくちゃになってかわいい。
今日は何故かこのダンディなおじさんを含んだ沢山のタクシードライバーと一緒に食事。
5、6人のインド人男と2人の日本人女という奇妙な取り合わせ。誰の部屋だかしらないが、パーティーなんだって。
「もし、この人数におそわれたらどうする?」
「やっぱ、た○蹴り飛ばして逃げるしかないでしょ。
一応、ドアは開いてるし、ホテルの従業員もしょっちゅう出入りしてるし。外まで逃げれば何とかなるかな(笑)」
日本語がわからないと思って言いたい放題。ま、向こうもヒンディで言いたい放題だったろう。
今日もこの後、すったもんだしたけど、なんとか就寝。パプー、恐るべし。