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第1話 街を歩けば、果てしなくだまされ続ける [コロンボ]

行きのストップオーバーは2日間。コロンボ-デリー間のフライトは毎日ないからである。
その間、ただホテルにいるのもつまらないので、コロンボ観光をすることにした。
ホテルのお姉さん「飛行機がでるのは明日なのになんでチェックアウトするんだ」となかなか解放してくれなかったが。

ホテル近くの合理的な橋 ホテルをチェックアウトし、ホテルスタッフに教わった通りバス停までの道をたどっていった。
まず、川を渡るのだが、その橋が普段は中央部は折り畳まれていて人が通るときだけ反対岸から引っぱり出す。
人が通らないときは水上交通の通路ってわけ。簡単だけど実に合理的だね。

バスに揺られること1時間ほど。コロンボの町に到着した。バスや車、オートリキシャーがめまぐるしく行き交い騒々しい。
また、街の至る所に武装した警官が立っており、北部の抗争が続いていることを思わせる。
とりあえず今晩の宿である「Lake Lodge」へ向かった。空港で予約することのできる一番安い宿だ。
我々の持っている地図はガイドブックに載っている小さなものだけ。
とても見にくい上にレイクロッジは奥まった場所にある故、歩いているうちに混乱してきてしまった。

マーケットの片隅で広げてあーだこーだ言ってると、その辺の店のおばちゃんがさりげなく寄ってきた。
「この地図をRs.200で買わない?」

突然現地人に話しかけられ狼狽えてしまった我々。
買うとか買わないという意志を考える前に、ガイドブックで見たとおりに値段交渉をしてしまった。
「・・・とりあえず、半額くらいを言ってみればいいのかな?えーっと、Rs.100!」
「GOOD PRICE!! でも、もうちょっともらわないと。Rs.150でどう?」
「ええー。Rs.100しか払わないよ。」
「じゃあ、Rs.125でどう?」

何となく値切ることができたような気がした。こ汚く、どう見ても新品ですらない地図にRs.125を払った。
しかしここはお約束。後でガイドブックをみたらこうである。
「町の地図は本屋に行けば手に入る。値段はだいたいRs.35程度」
さ、さんじゅうごるぴ~?それも当たり前だが新品の地図である。

街角に普通にいてびびった山羊 しばらく歩いていると、二人組の男が声をかけてきた。
はじめは「日本から来た」とか「コロンボは暑い」とか、当たり障りのないことを話していた。
話しかけられたついでに「Lake Lodge」の場所など聞いてみたりした。

ひととおり話が終わると、急にこうだ。

「我々はスリランカの盲学校の教師をしているんだ。多くの子供たちが非常に不自由な思いをしている。」

そういいながら、その学校の掲載された新聞記事や写真を次々に見せる。

「このノートにサインをしてくれないか?」

サインというからてっきり政府か何かに訴えるための署名だと思った。
「そんなのおやすいご用」とペンを受け取り、開かれたノートに目を落とすと、そこにはたくさんの外国人の名前、国籍とともに金額が書かれていた。
つまり盲学校に寄付をしてくれということか。

ノートに書かれているそれぞれの人の筆跡は異なり、同一人物が書いた物ではないようだ。中には日本人の署名もある。
そして、名前や国籍、住所の横に添えられた金額は街角で簡単に寄付したとはとうてい思えないくらい高額。
Rs.1000、Rs.2000とか、って正気?道ばたであったばかりの人に、ファイルブックを見せられただけで?

地図にはあっさり100ルピー出したが、さすがにこの申し出は断った。
この二人を本当の教師と信じる確証もなかったし、その金が本当に盲学校にわたるのかがわからないからだ。

もしも、スリランカで自称盲学校の先生に出会ったら、カトゥナーガヤ国際空港で募金すればよい。
空港には盲学校のための募金箱が置いてあるし、帰国するときに募金する方が、自分の旅の資金にも余裕が出る。
「今すぐここで募金をしてくんなきゃ困るんだよ!」なんて言い出したら、間違いなくそいつはニセものだもん。
今回は断っても罵声を浴びせられたりしなかったし、しつこくもなかったし本物だったのかなぁ?と思っちゃったんだけどね。

再び歩き始めると、前を歩いていた若者が我々に気がつき、声をかけてきた。
「どこに行くの?」「レイクロッジ」何となく、馬鹿正直に答えてしまった。しまった!と気がついたときにはもう遅い。
男は、親切に道を教えている風に見せかけながら、さりげなくついてくる。明らかに何か企んでいる顔だ。
町のあちこちに立っている警官が外国人女性二人につきまとう怪しい男を見て追い払ってくれるのだが、
彼は目的地を知ってるだけに警官を撒いて再び我々の前に現れる。振り切りたいけど、振り切れない。
最終的にゲストハウスまでついてこられ、チップを要求された。
「ここまで案内してやっただろ~」「ジュース買う金くれよ」「貧乏なんだよ~」である。
もちろん拒否した。しかし、男も引き下がらない。
最後にRs.1だけだすと、もうこれ以上出さないとわかったのかギロリとこちらをにらみ、ぶつぶつ言いながら帰っていった。
ゲストハウスのおっちゃんにしっかり怒られましたよ。もう。

ちなみに大阪で働いていたことのある自称宝石商にも出会ったが、彼は身なりもよく大会社に友人と入っていったので「本物かな」とか思った。 「日本人にはホント世話になったから。何かあったら連絡してください」っていきなり名刺をもらったけど、やっぱ、信じちゃだめですよね?
小一時間ほどでいったい何度引っかかるんだあたしは(笑)


gaido_1.jpg インドへのフライトの日、フライト時間の21時までコロンボの町歩き。朝食のあと訪れたヴィハーラ・マハー・デーヴィ公園では「俺はこの公園の職員だ。」とバッジを見せてついてくる勝手にガイド君の術中にまんまとはまった。 話しかけられても無視すればいいのに、まだ学習していない。
かつて親切心で案内してくれた公園の職員にチップをあげた人がいたから、「チップくれ」攻撃が始まったんだろう。 迷惑な話である。

公園の象 夕方まで博物館など観光し、空港行きのバスの乗り場を探すことにした。
「とりあえず、街の方向のバスに乗ればバスターミナルに着くだろ。」という安易な考えでその辺のバスに乗ると、 ちゃんとバスターミナルに着いたのだが、いくら探しても肝心の空港行きのバスが停まっていない。
それこそその辺の人に聞きまくったが、なかなか知っている人が現れなかった。

実は空港行きのバスはバスターミナルからは出ていなかった。バス停もない。バスルート上の路上でバスを待つ。
「Air Port!、 Air Port!」と車掌が叫ぶバスが現れたら乗る意思表示をして近づき飛び乗る!

"飛び乗る!"というのがポイント。
乗降客が年寄りじゃない限りバスは止まってくんないの。微妙に徐行運転はしてくれるけど。
降りるときもみんな動いてるバスから飛び降りていた。
ちなみに車掌が「アリアリ!!」というとバスは発車する。(ま、止まらないんだけど。)