インドの田舎のハイウェイ恐ろしや。サールナート経由でラージギルへ。
【バラナシと言えば、ガンジス川の向こうに登る朝日。】
今更列車の指定席が取れるはずもなく、5時間立ちっぱなしの2等列車を覚悟した瞬間だ。
ちなみに宿のフロントで確認したところ、バラナシからブッダガヤまで車を雇うと5000ルピーだそう。
デリーの代理店の言い値は6000ルピー。(詳細は前のページを参照ください。)
要するに1000ルピーがデリーの代理店の取り分。彼らがバラナシの手配会社に依頼する手数料だろうと思われる。
(実はネットで事前に調べたときも、バラナシの代理店の提示額は5000とか5500ルピーだったのです。)
デリーで頼めば日本語で依頼できるというメリットはあれど、間に入る人が増えて無駄な手数料がかさむだけ。
インドで車を手配するときは、出発地で交渉する方がベターだと個人的には思います。
ところでもともと1/3をバラナシからガヤの移動日として、1日かけてのバス移動を覚悟していた。
バスや列車で行けばかかっても100ルピーくらいであろう。それが車にすればいきなり5000ルピーである。
バラナシ駅でリタイヤしたてっぽい初老のご夫婦など見かけたが、話しをするまでには至らず今に至る。
彼らのような人を捕まえれば車のシェアも可能だったろうけど、残念ながら心当たりがない。
車で行くか、列車で行くか。列車だとガヤからさらにバスの乗り換えが加わって1日仕事である。
車で行くなら目的地に行くまでにどこかに立ち寄らねばもったいない話で、地図をにらめっこしていると、
目に付いたのがラージギル。ここまで行くなら車代は惜しくない。
「あのさ。バラナシからサールナートを経由してラージギルまで行って、ブッダガヤで降りたいんだけど。」
ラージギルはバラナシから向かうとブッダガヤのさらに先になるため、時間も燃料代もかかる。
ブッダガヤに行くだけなら5000ルピーだが、ラージギルまでは2000ルピー追加という話。
ちなみにヒンドゥ教徒の彼らには仏教の聖地のことなどまるで興味がないらしい。
「ラージギルってなんかあるの?ラージギルに行く人は初めてなんだけど。」と不思議そうにのたまう。
「ラージギルは仏教の聖地の一つ。まあ、普通はバラナシからじゃなくってブッダガヤから行くけど。」
この説明に「なるほどね~。」みたいな感じで納得顔。
ラージギルに行く人は、普通はブッダガヤを拠点にナーランダなどを含めて回るはず。でもそこまで時間がない。
後でわかったことだけど、ブッダガヤからラージギルへ行くのもバスで行くのはとんでもなく大変そうで(これは後述)、この強行軍の車の旅は結果的に正解だった。
次にあの宿に泊まった客は、「ラージギルまで連れて行くこともできるよ。」と営業されるかも知れません。
バラナシで雇った車。
たぶんTATA INDIGO。
サールナートは苦行を終えて悟りをひらいた仏陀が初めて説法をした場所。
バラナシから1時間もかからず行ける距離なので、日帰りで行く人が多い。
日の出と共に入場可能だが、朝っぱらからいたのは修行僧が一人だけ。
敷地奥のストゥーパを1周回ったところでインド人青年の集団が突然現れ、
「うわ。彼らも朝からお参りか?」と思ったら、遺跡修復の職人さん。
ストゥーパの周りに組まれた足場を猿のようにするすると登っていく。
バラナシにいる団体ツアーの観光客が日の出の時間に目指すのはガンジス川を遊覧するボートだから、
サールナートは朝から来る人はほとんどいないのだ。遺跡独占。この時間に来るメリットは大いにあった。
サールナートで1時間ほど時間を使い、本格的にビハール州に向かって車を走らせた。
バラナシの町中をスムーズに抜けハイウェイに出る。ここからは一気に加速!と行かないのがインドである。
インドに高速道路ができはじめた頃、道路を通行するのにお金を払うという概念がなかったため、
支払いを拒否する者や通行料の値下げ交渉で料金所が渋滞するなんていう話があったけど、
数年前にムンバイ近郊で乗った高速バスはスムーズそのもの。渋滞もなく、快適で拍子抜けしたものである。
しかし、ウッタルプラデーシュとビハールを結ぶこのハイウェイは一筋縄ではいかず、気が気ではなかった。
ハイウェイが自動車専用道路ではなく、人も車も自転車もトラクターも割り込む無法地帯なのである。
こういうのをみると、通行料金を取られることに反発するドライバーの気持ちもわからないではない。
まず、ハイウェイを普通のローカルバスが一般道路と同じ感覚で走っている。
日本の感覚だと、高速道路を走るバスは決められたバス停以外では停まらないものだが、
町中で走っている屋根まで人が乗っているようなすし詰めのバスがそこここで乗り降りを繰り返す。
特に大きな町の入り口付近では、分岐路付近にバス待ちの人だかりが道路にはみ出している。
バス停などないから、乗客がいれば突然バスは止まるし、人は飛び出してくるし、生きた心地がしない。
そして、ハイウェイを地元民が生活道路として普通に活用している。
インドは広い。狭い日本では道路や線路沿いには民家が途切ることなく続いていたりするが、
広いインドでは、町を出たらすぐに広々とした農地や平原が広がる。
そんな田舎では、きれいに舗装され、町まで一直線で出れるハイウェイは通行するのに非常に便利とみえ、
自転車や歩行者がわざわざハイウェイまで出てきて通行している上に、逆走、斜め横断も当たり前である。
時速100km越えで飛ばしている車の真横を自転車がぴゅーっと横断するものだから、見てるこっちが怖い。
おまけに道路を横断するのが自転車ならまだスピードが乗っているからよいのだけども、
時にはトラクターが高速道路を横切ったり、逆走してまっすぐこちらに向かって突っ込んでくるのである。
恐らくこのハイウェイができたとき、彼らの農地も道路用地として召し上げられたのだろう。
道路のために農地の一部を取られた上に、さらに自分の農地が分断されたのでは仕事に支障を来す。
「自分の土地に向かうのになんで大回りしないといけないんだ!」と反発するのは当たり前であり、
彼らの意向をくんだ結果、中央分離帯が時々切れていて、横断したり、Uターンしたりできるように
なったのではないかと想像する。
以前、インドで工場や道路を整備するときは土地の問題で非常にもめると聞いたことがある。
土地には所有者がいる。特に農民は土地を取られたら彼らの収入源が絶たれるので交渉は容易ではないらしい。
社会主義国のように土地は国家の物!と強引に推し進めることはできない。
道路を囲ったり、高架化するにはお金もかかるし、周辺住民の意向も配慮した結果がこれなんだろな~。
バラナシからガヤまではハイウェイに出たら一直線。
ハイウェイを降りてもほとんど一本道だし、5時間もかからずもっと早く着くんじゃない?
お気楽に考えていたが、実際にはバラナシーガヤ間のハイウェイは無法地帯。
バスや自転車、トラクター、おまけに歩行者に翻弄されながら、飛ばしたり減速したりの繰り返し。
さらにサービスエリアのようなものもなく、ドライバーが休憩しないことにもハラハラし通しだった。
(彼は我々に雇われているので、我々が指示をしない限り停まらないのである。)
「あのさ。お昼食べようよ。お腹すいた。(あなたも休憩しないと危ないから。)」
超危険なハイウェイを降り人心地着いたところで切り出すと、「じゃあこの先に食堂あるから。」といいつつ
さらに十数キロ走り、結局ブッダガヤのハズレのレストランで食事休憩になった。
前から思ってたけど、インドで職業運転手するのは大変だわ。
何かの折に日本にやってきたインド人少年がテレビのインタビューで日本の印象を問われ、
「車が車線を守って走っているのにびっくりした。」なーんてゆってたのを思い出した。
インドと日本ではここまで交通事情に温度差があるのでありました。
「こういうのを見ちゃうと中国のが上だな~。」だってさ。
仏教の聖地:サールナートの写真
サールナート:悟りをひらいた仏陀が説法をした場所。
サールナートには日本寺を始め各国がひらいたお寺があるが迷わず遺跡に一直線。チケットを買い、中に入るとほとんど人の気配がない。
とある場所でお坊さんが一人お参りをしていたので近づいてみると、「こら、土足で上がるな!」と怒られてしまった。 実はそこが仏陀が説法をした場所そのものだったのである。(地味すぎて気づかない。)
巡礼に来た仏教徒が金箔をぺたぺた貼るので、「金箔を貼らないでください。」なんて注意書きがあったりします。 タイ人とかミャンマー人が貼ってるんだろうなぁ。
とある場所でお坊さんが一人お参りをしていたので近づいてみると、「こら、土足で上がるな!」と怒られてしまった。 実はそこが仏陀が説法をした場所そのものだったのである。(地味すぎて気づかない。)
巡礼に来た仏教徒が金箔をぺたぺた貼るので、「金箔を貼らないでください。」なんて注意書きがあったりします。 タイ人とかミャンマー人が貼ってるんだろうなぁ。
ダメークストゥーパ
6世紀に作られたと言われるダメークストゥーパ。乾期なのもあり、修復作業中でストゥーパの周りに足場が組まれていたのは残念。
先ほど我々が怒られたお坊さんは仏陀の説法の場所からここに移動し、ここで再びお祈りをしていたが、お供えのお米を置くそばから鳥に食われて鳥を追い払っていた。(いろんな物がお坊さんの祈りを邪魔をする。)
下右から二番目の写真でストゥーパの上に数人の人間の姿が確認できると思うが、実際には彼らはストゥーパ全体の自分の持ち場に散っているため、人数は20~30人くらいいた。心許ない足場だったけど、するすると猿の様によじ登っていた。
女性は芝生のお手入れなどをしており、我々の支払う入場料が彼らの雇用に繋がるのかななどと思ったりして。
先ほど我々が怒られたお坊さんは仏陀の説法の場所からここに移動し、ここで再びお祈りをしていたが、お供えのお米を置くそばから鳥に食われて鳥を追い払っていた。(いろんな物がお坊さんの祈りを邪魔をする。)
下右から二番目の写真でストゥーパの上に数人の人間の姿が確認できると思うが、実際には彼らはストゥーパ全体の自分の持ち場に散っているため、人数は20~30人くらいいた。心許ない足場だったけど、するすると猿の様によじ登っていた。
女性は芝生のお手入れなどをしており、我々の支払う入場料が彼らの雇用に繋がるのかななどと思ったりして。
昼ご飯に食べた久々のインド中華。チョーメンとフライドライス。
お昼を回って13時くらいにようやく食べた昼ご飯は久々のインド中華です。
チョーメンとフライドライスを頼んだら、チョーメンにご飯粒が混ざってたりして、フライパン洗わないのかよ・・・。(まあいいけど。)
ホントはこういうレストランではなくその辺の場末のダーバで良かったんだけど、 インドの観光地のレストランだなぁという感じの店でした。
ちなみに旅の最後にコルカタで中国人経営の中華料理屋に行ったら、炒飯パラパラでめちゃうまだった。 フライドライスは炒飯じゃないよな~とつくづく思った。
チョーメンとフライドライスを頼んだら、チョーメンにご飯粒が混ざってたりして、フライパン洗わないのかよ・・・。(まあいいけど。)
ホントはこういうレストランではなくその辺の場末のダーバで良かったんだけど、 インドの観光地のレストランだなぁという感じの店でした。
ちなみに旅の最後にコルカタで中国人経営の中華料理屋に行ったら、炒飯パラパラでめちゃうまだった。 フライドライスは炒飯じゃないよな~とつくづく思った。
バラナシの宿
シタ ゲスト ハウス Sita Guest House
Chausatthi Ghatの目の前にあるゲストハウス。アゴダagodaで予約した。
ガイドブックの地図が間違っていて、宿探しに苦労した。(その上変な客引きが着いてくるのがイライラし通し。)川沿いに出て外から探したら一発で見つかった。乾期だったらガート沿いを歩いた方が早い。
バラナシの宿は供給過剰だが、ガンジス川が見える宿を希望する場合は事前に予約した方がよい。
すべての部屋からガンジス川が見えるのが売りだが、最も眺望のいい部屋は2014年1月現在、全面改装中。
水を供給するタンクが空になり水が止まると、動き出した直後は泥水がでる。最初はどん引きした。
お湯は出るしスタッフは親切だしまあまあです。値段は気持ち高いけど、ガンジス川沿いだから。
屋上レストランからガンジス川が見渡せて良いですよ。
インド・黄金街道に行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。
旅行時期:2013年12月~2014年1月
1Rs=約1.7円
1Rs=約1.7円
■観光:サールナート Rs.100
■交通:車チャーター バラナシ→ラージギル→ブッダガヤ Rs.7000
■食事:ハッカヌードル Rs.100、ベジタブルフライドライス Rs.60、ドライバーのご飯 Rs.90
■宿泊:シタ ゲスト ハウス Sita Guest House 2500円くらい(agoda)
■成田-ニューデリー航空券 直行便で60,000円前後~。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)
ニューデリーへはJAL、ANA、エアインディアなどの直行便が飛んでいます。
私は今回、タイ航空を使い、デリーinコルカタoutの旅程をとりました。(特典航空券を含む。)
タイ航空、シンガポール航空など、羽田を深夜に出る便から乗り継ぐと町中に日中に着くメリットもある。
安いものでは、中国の北京、昆明など2カ所くらいを経由する便などもありますが、
燃油サーチャージの分、経由便は燃油代がかさむので苦労する割に安くはならないです。
私はエイビーロードで金額をざっくり把握、アタリをを付け、個別の代理店に問い合わせます。