ゴルカへのバス案内で小銭を稼ぐ男たちを考える。
【共同井戸への水くみのお使いから帰る少女たち。ゴルカも生活用水の確保は大変。】
ゴルカはグルカと同じで、世界史の教科書に出てくるグルカ兵はネパール人傭兵の代名詞である。
1700年代後半にゴルカを拠点にする王朝がカトマンドゥ、パダン、バクダプルの3王朝を滅亡させネパールを統一。 19世紀初頭はチベット高原、シッキムなどのインド領まで領土を拡大しました。
つまりかつてのネパールの中心であり、今でも王宮が残っています。
日本の歴史で言うと何だろう。織田信長が日本を統一したのと同じ感じ?今の都は東京だし。
バンディプルからは一度ハイウェイまで降り、カトマンズ方面に20キロほどのアーンブ・カレイニに向かい、
そこから北方向に20キロほど山をくねくね上っていくとゴルカにたどり着きます。
ハイウェイでポカラ発のゴルカ行きを捕まえられればラッキーだが、外国人にはかなり難易度が高い。
バスの表記はネパール語のみ。
外国人はローカルバスに滅多に乗らないため、行き先のアルファベット表記などするはずもなく、
バスの車掌に向かって行き先を叫び続け、該当のバスを探し出すしかないのである。
ゴルカのバスターミナル
降車場に数人の外国人とネパール人がたむろっていた。
その中のネパール人がこちらに素早く駆け寄り、次の行き先を尋ねてくる。
「どこ行くの?カトマンズ?ポカラ?ゴルカ?ここで待ってな。」
何人もの欧米人がバス待ち顔なので、ここでバスを拾うのだろうと判断した。
しかし、その欧米人の数以上にネパールの男が暇そうにたむろっており、
一体こいつらは何をしてるんだろう?暇つぶし?と不思議に思った。
トヨタハイエースのミニバン。
バスより高いが快適。
「お、ポカラ行き来た。一緒に来な。」と同じバスでバンディプルから
降りてきた欧米人の男に声をかけ、反対車線に渡った。
車掌に声をかけ話をつけて、男をバスに乗車させて戻ってきた。
つまりこの暇そうな男たちはネパール語が読めない外国人に対して、
バスを捕まえる手助けをしてチップを稼ぐ客引きだった。
そうとわかれば使わない手もない。
ゴルカの旧市街
「あと少しで来るはずだから、待ってな。」
男に従い、直通バスがくるのを待った。しかし、なかなか来る気配がない。
通り過ぎるバスの殆どがカトマンズ行きで、誰もが無言で待ち続けていた。
10分、20分と時間が過ぎていくと、男たちもしびれを切らしてきたようで、
なにやらごそごそと相談を始め、一人の男が「一緒に来い」とのたまった。
「直通バスがなかなか来ないから途中のアーンブ・カレイニで乗り継ぎな。」
って、それじゃあんたを頼った意味がないんだが・・・。
男はドゥンチェ始発のどこかの町行き(たぶんカトマンズあたりだろう)のバスまで案内すると、金をよこせという。
チップを要求しているのかと思ったが、「俺が車掌と話をつける。バス代として一人175ルピー。」とかいう。
普通はバスに乗ってから車掌に直接お金を払うのだが、渡した金から男が取り分を抜き、車掌に先払いするのである。
バスが走り出すと車掌が近寄ってきたので、さらにお金を要求されるのかと身構えたが、
単に「降りるのはアーンブ・カレイニでいいんだよね?」と行き先を確認しにきただけだった。
そして、30分ほど走ったところで、「アーンブだよ~、降りなさい!」と前方から大声で声をかけてくれた。
距離からすると正規のバス代は75ルピーだろう。だって、ポカラからドゥンチェが2時間走って175ルピーだもん。
男が抜いたのが100ルピーになるが、車掌にもちょっとは取り分いってるんだろうか。(行ってない気もする。)
たぶんこれって元々欧米人旅行者がネパール人を捕まえてやり始めたんだろう。
もしかしたら最初は親切でバスを捕まえてくれたネパール人がいたんだろうけど、チップとかもらえるのに気づいて
そのうちに仕事しないで、通りにたむろって外国人を捕まえるようになったんだろうと思う。
しかし、外国人旅行者の数よりも暇そうに座っているネパール男の数の方が多く、
さらに自力でバスを捕まえる人もいることを考えると非常に非効率。みんなで儲けを分けたら大した額にならない。
日本人は親切はただだと思うので、こういうときにぼられた!と憤ってしまう人が多いんだけども、
そして、言い値で払ったので、サービスに見合う価値であったかどうかを考えると払いすぎの気もするが、
複雑な経路のバスやマイナーな場所へ向かうバスを捕まえたいときに利用するのもアリかもしれない。
ただ単にポカラとかカトマンズとかに行くだけなら、バスだまりで車掌と話した方が良いけどね。
ちなみにポカラからドゥンチェ行きに乗ったときは、客引きをしていた男は250ルピーとかゆってたが、
車内で車掌に確認したら「175ルピー」だった。
外国人に対しては値段はあってないようなもので、正直な車掌に当たるか当たらないかで支払額が変わるようだ。
日本円に換算すると50円とか100円の差額なので、あまり神経質になるのもどうかと思うが、
タクシーを利用したとき、たったの5ルピーの釣り銭を受け取らなかっただけですごくうれしそうな顔をされたので、
それを考えるとやっぱりあのサービスで100円(100ルピー)のチップはやりすぎなのかも。
チップってサービスにお金を払う習慣のない日本人にはなかなか難解な問題だ。
ゴルカ 写真館
ゴルカで食べたものいろいろ
ゴルカはかつて城下町だったせいか山の上の割には商店も多く、人も割と住んでいる印象だが、食事ができる大衆食堂のようなものはすごく少ない。バスターミナルにモモなどの軽食を出すお店がある他は、宿屋が食堂を併設しているくらい。
基本的に王宮と博物館しかないので、あまり観光客は多くないようで、従って外食場所が限られる。
安宿が経営している大衆食堂を見つけ、グンドゥルック・バトマス・スルワという漬け物と大豆のスープとモモ、春巻きを頼みましたが、全部炭水化物のオンパレードでびっくり。特に春巻きが・・・。モモと同じ生地で作るとは。
安宿が経営している大衆食堂を見つけ、グンドゥルック・バトマス・スルワという漬け物と大豆のスープとモモ、春巻きを頼みましたが、全部炭水化物のオンパレードでびっくり。特に春巻きが・・・。モモと同じ生地で作るとは。
ゴルカビサウニ Rs.1000(外税)
tel: 064-420419
バスターミナルから100mほど下った場所にある老舗ホテル。
シャワートイレ共同の部屋は安いけど奥まっていて暗い。停電もしばしば起こるのでRs.800のシャワー、トイレ付きの部屋がおすすめ。私はさらに角部屋にしたのでRs.1000でした。
水はふんだんに出るし、広いテラスはあるし、バンディプルでできなかった洗濯をして屋上テラスで乾かしました。乾燥してるから2,3時間で乾きます。
町の子が水をくみに容器を持って共同井戸までお使いに行くのを見たりするので、 じゃぶじゃぶに水が出るのはすごく贅沢で気が引けるところもある。
夕方はテラスからサンセットも見れるし、滞在は言うことなしのホテルです。
ただ、食堂は中華とインド料理など代わり映えのしないメニューだったので町の食堂に行きました。
部屋代は13%、食事は13%の税にさらに10%のサービスチャージが必要です。
水はふんだんに出るし、広いテラスはあるし、バンディプルでできなかった洗濯をして屋上テラスで乾かしました。乾燥してるから2,3時間で乾きます。
町の子が水をくみに容器を持って共同井戸までお使いに行くのを見たりするので、 じゃぶじゃぶに水が出るのはすごく贅沢で気が引けるところもある。
夕方はテラスからサンセットも見れるし、滞在は言うことなしのホテルです。
ただ、食堂は中華とインド料理など代わり映えのしないメニューだったので町の食堂に行きました。
部屋代は13%、食事は13%の税にさらに10%のサービスチャージが必要です。
ネパールに行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。
旅行時期:2013年4月~5月
1Rs.=約1.2円
1Rs.=約1.2円
■交通:バス バンディプル-ドゥンチェ 50ルピー、ドゥンチェ-アーンブ・カレイニ 175ルピー(手数料込み)
アーンブ・カレイニ-ゴルカ 120ルピー
■食事:漬け物と大豆のスープ、モモ、春巻き、ゴルカビール2本 1120ルピー
■その他:水 20ルピー/L
■宿泊:ゴルカビサウニ 1130ルピー
■羽田-カトマンズ航空券 経由便のみ。燃油サーチャージ込みで100,000円前後~。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)
カトマンズ行きは以前は日本からの直行便がありましたが、現在はなし。ソウル、バンコク、マレーシア、シンガポール、デリーなどを経由して行くことになります。経由地や乗り継ぎ時間、お好みでどうぞ。
安さだけを求めると乗り継ぎ時間が長かったりするので、いっそのこと経由地でトランジットやストップオーバーして、 経由地も楽しむ方法もあります。バンコク、シンガポールは空港から町まで列車ですぐですよ。
私はエイビーロードで金額をざっくり把握、アタリをを付け、個別の代理店に問い合わせます。
旅程を立てるために参考にした本
地球の歩き方編集室 編 ダイヤモンド社 2011-07-09
出版されたのが2年前ということは取材はさらに1年くらい前ということで、地域によっては参考程度にしかならなかったが、 宿探しの時間節約などには活用できた。TIMSなどの許可証情報は旅行代理店のHPが一番役に立った。
アンナプルナの各村の説明などはほぼないので、チベット―中国・ネパール・インド・ブータン (旅行人ノート)の該当ページをコピーして持っていった。
カトマンズ周辺の世界遺産などにしか行かない場合はそれなりに使えるとは思う。
出版されたのが2年前ということは取材はさらに1年くらい前ということで、地域によっては参考程度にしかならなかったが、 宿探しの時間節約などには活用できた。TIMSなどの許可証情報は旅行代理店のHPが一番役に立った。
アンナプルナの各村の説明などはほぼないので、チベット―中国・ネパール・インド・ブータン (旅行人ノート)の該当ページをコピーして持っていった。
カトマンズ周辺の世界遺産などにしか行かない場合はそれなりに使えるとは思う。
posted with ヨメレバ