ポカラからジョムソン。空路で行くか、陸路で行くか。
【食べ物のためなら木登りもしちゃう。食い意地の張ったかわゆい子ヤギ。】
時間の限られた旅では、国際空港のある町から一番遠い目的地を最初に訪れ、徐々に戻るのが王道。
しかしながら、今回の目的地のジョムソンはトレッキング初心者でも歩きやすいアンナプルナ地域にあり、
さらに4月は雨期に入る前のトレッキングシーズンであり、早くから計画しないと良い時間の飛行機が取れない。
良い時間というのは山の天気が安定する朝一番に飛ぶフライトである。
出発まで1月を切って代理店に問い合わせた私には、「9:20の飛行機しかない」という返事が来た。
もしこの飛行機を予約して、フライトキャンセルになった場合、半日ほど時間がつぶれてしまう。
そして、かつては車が通行できなかったジョムソン街道は、数年前に道路が開通しており、車で登っていける。
つまり朝ポカラをでれば、乗り継ぎが良ければ夜までにジョムソンにたどり着けるし、
たどり着けなかったとしても、目的地近くに宿泊することは可能なはずである。
そこで、ポカラから陸路でジョムソンを目指す旅程を選択した。
ところで、私が帰国してすぐ、2013年5月中旬にジョムソン空港で飛行機がオーバーランして
川につっこむという事故が起きた。搭乗者の中に日本人も含まれていたため、ニュースでも取り上げられた。
このときのフライトは朝の8時前後にポカラを出発したのではなかったかと思う。
ジョムソン空港の滑走路
2時間と時間が経過するに連れ、徐々に風が強まってくる。
特に午後には大人の私が歩けなくなるほどの強風となった。
(しかもどういう訳かいつも向かい風だった。)
ポカラとジョムソンを結ぶ飛行機は朝の6時過ぎから2~3往復しているが、
まるでバス停で乗り降りするかの様な慌ただしさで、到着したと思ったら
すぐに飛び立ち、お客さんをピストン輸送していた。
早くしないと天候が悪くなって、飛行機を飛ばせなくなるからだ。
私のザックの上に鶏籠。
事故の日は、運悪く、着陸の際に風が吹き、飛行機があおられてしまったようだ。
ジョムソンの空港は山と川の隙間に無理矢理に滑走路を引いたような感じで、滑走路が短い。
ちょっと条件が狂っただけで事故が起きる可能性が高く、世界で最も危険な空港の一つとも言われているそうだ。
代理店が朝一のフライトを薦める理由は、キャンセルが少ないことだけではないかも。
ちなみに、2013年5月現在に出版されている地球の歩き方によると、
ジョムソン街道が開通したことで、ジープを乗り継いでジョムソンに行くことが可能とあるが、正確な情報ではありません。
乗り合いジープはジョムソンからガーサを過ぎて、その先のフェディという町までで、あとはバスになります。
山道のに突如停車して調整。
ビスがゆるんでたらしい。
私はそのおんぼろバスを乗り継いでジョムソンまで。
頭は窓にガンガンぶつけるわ、座席からぼんぼん投げ出されるわ、
すげー大変な1日でした。
私のようにおしりの肉付きがいい女性などは「おしり痛~い」ですみますが、
痩せた方など尻の皮がむけたりします。
特にネパール人が忌み嫌うバスの最後部の座席はすさまじい。
「もう、ネパールなんて二度と来ない!」と叫びたくなるくらい辛かった・・・。
カンボジア以来だったなぁ。ああいうの。
そして、1日殆ど殆ど飲まず食わずだったけど、もしどこかで食事をしていたら、車内でリバース間違いなし!です。
頭もぐわんぐわんと振り回され続けました。
ちなみに陸路はバス以外に手段がないのではなく、お金を払ってジープをチャーターすれば楽できます。
「ええ?バスで来たの?なんで?タクシーで来ればすぐ着いたのに・・・。」
ジョムソンの宿の主人にもあきれられたが、さすがにポカラから一気にバスで来る外国人は滅多にいないらしい。
(マラソンしながら上ってくる外国人はいる。私にはその方がびっくりだ。)
私はベニからガーサ、ガーサからジョムソンとバスを乗り継いで1日で登り切りましたが、
お金があればジープをチャーター(間違ってもマルチスズキのタクシーなど選んではいけない)して、
時間があれば、ゆっくり山を楽しみながらトレッキングしたり、歩きたくなくなったところでバスを利用したり、
臨機応変にバスを活用するのもアリです。どんなに揺さぶられるバスでも、歩くよりは速いから。
帰路は飛行機でぶーんと下りたけど、その数週間後にあの事故ですから、考えちゃいますね。
すくなくともネパール旅に出る前に海外旅行傷害保険にだけはきっちり入りましょう。はい。
ジョムソン街道:ポカラ-ジョムソン 写真館
ポカラバスターミナルからベニまでバス移動。
ポカラの町はずれにあるバグルン・バスターミナル。旅行者の集まるレイクサイド等からは離れているためタクシーで行くのが一般的。
チケット売り場があるので行き先を告げてチケットを買う。ちなみに時刻表はあるが、表記はネパール語で読めない。
ポカラからベニまでは所用5時間ほど。くねくねとした山道だが、ほとんど舗装されていたし、この間は座席指定があったので楽な旅だった。
途中で一回休憩がはいり、そこでセルロティ [ネパール風米粉ドーナツ]をつまみ食い。思えばこれが昼間に唯一食べた固形物だったが、このくらいで押さえておいてよかった。
チケット売り場があるので行き先を告げてチケットを買う。ちなみに時刻表はあるが、表記はネパール語で読めない。
ポカラからベニまでは所用5時間ほど。くねくねとした山道だが、ほとんど舗装されていたし、この間は座席指定があったので楽な旅だった。
途中で一回休憩がはいり、そこでセルロティ [ネパール風米粉ドーナツ]をつまみ食い。思えばこれが昼間に唯一食べた固形物だったが、このくらいで押さえておいてよかった。
ベニからガーサまで。途端に道路が悪くなる。
ベニで乗り合いジープを探したが見かけるのはスズキマルチのタクシーのみ。バスのチップ売り場で「ジョムソン行きある?」と問うと「ない。」とつれない返事。
「ジョムソンまでは行かないけど、ガーサまでならある。ガーサからジョムソン行きに乗り換えられる。」とのことでガーサまでのチケットを買った。
すでに待っていたバスは殆ど満席で、空いていたのは最後尾のみ。しかし、最後尾に座れただけいい方で、私のあとに来た人は通路に置いた籐の小さな椅子席だった。補助席がないのだ。苦難の始まり。
「ジョムソンまでは行かないけど、ガーサまでならある。ガーサからジョムソン行きに乗り換えられる。」とのことでガーサまでのチケットを買った。
すでに待っていたバスは殆ど満席で、空いていたのは最後尾のみ。しかし、最後尾に座れただけいい方で、私のあとに来た人は通路に置いた籐の小さな椅子席だった。補助席がないのだ。苦難の始まり。
最終停車地のガーサ。
ガーサの町に着いたのは夕方の4時半くらい。
ジョムソンまでもう少しというところで、1時間以上乗り継ぎ時間が空いてしまった。
ガーサに泊まる人もいなくはなかったが、殆どがその先の村が目的地だったようで、お茶など飲んで時間をつぶす。
しかしバスの切符売りが流ちょうな日本語を話したのはびっくりした。 日本に留学か出稼ぎにでも来てたんだろうか。
ちなみにこの日はトゥクチェで下りて宿泊するつもりだったのだが、
途中でとっぷり日が暮れてしまい、下りることができずにジョムソンまで来てしまいました。
トゥクチェまでしかバス代はらってません。ごめんなさい。
ガーサに泊まる人もいなくはなかったが、殆どがその先の村が目的地だったようで、お茶など飲んで時間をつぶす。
しかしバスの切符売りが流ちょうな日本語を話したのはびっくりした。 日本に留学か出稼ぎにでも来てたんだろうか。
ちなみにこの日はトゥクチェで下りて宿泊するつもりだったのだが、
途中でとっぷり日が暮れてしまい、下りることができずにジョムソンまで来てしまいました。
トゥクチェまでしかバス代はらってません。ごめんなさい。
▼ ネパールに行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。
旅行時期:2013年4月~5月
1Rs.=約1.2円
1Rs.=約1.2円
■交通:タクシー レイクサイド-バスターミナル200ルピー、バス ポカラ-ベニ 220ルピー、
バス ベニ-ガーサ 390ルピー、ガーサ-トゥクチェ 550ルピー(標高と共にバス代も上がる)
■その他:水 1L 20ルピー(ポカラ)、スナック菓子 10ルピー、ドーナツ 20ルピー
■羽田-カトマンズ航空券 経由便のみ。燃油サーチャージ込みで100,000円前後~。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)
カトマンズ行きは以前は日本からの直行便がありましたが、現在はなし。ソウル、バンコク、マレーシア、シンガポール、デリーなどを経由して行くことになります。経由地や乗り継ぎ時間、お好みでどうぞ。
安さだけを求めると乗り継ぎ時間が長かったりするので、いっそのこと経由地でトランジットやストップオーバーして、 経由地も楽しむ方法もあります。バンコク、シンガポールは空港から町まで列車ですぐですよ。
旅程を立てるために参考にした本
地球の歩き方編集室 編 ダイヤモンド社 2011-07-09
出版されたのが2年前ということは取材はさらに1年くらい前ということで、地域によっては参考程度にしかならなかったが、 宿探しの時間節約などには活用できた。TIMSなどの許可証情報は旅行代理店のHPが一番役に立った。
アンナプルナの各村の説明などはほぼないので、チベット―中国・ネパール・インド・ブータン (旅行人ノート)の該当ページをコピーして持っていった。
カトマンズ周辺の世界遺産などにしか行かない場合はそれなりに使えるとは思う。
出版されたのが2年前ということは取材はさらに1年くらい前ということで、地域によっては参考程度にしかならなかったが、 宿探しの時間節約などには活用できた。TIMSなどの許可証情報は旅行代理店のHPが一番役に立った。
アンナプルナの各村の説明などはほぼないので、チベット―中国・ネパール・インド・ブータン (旅行人ノート)の該当ページをコピーして持っていった。
カトマンズ周辺の世界遺産などにしか行かない場合はそれなりに使えるとは思う。
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