ジョムソンから乗り合いジープでムクティナート。聖地巡礼も手軽な時代。
【ジョムソンの本村に渡る橋。主人がいなくても自ら家に帰る馬】
問いかけるのはジョムソンの宿アルカ・マルコポーロの主である。
ジョムソンに入った初日、部屋に荷物を降ろすとすぐにあり合わせの夕食を準備してもらった。
ネパールのレストランですぐに食べられるものといえば、ダルバートである。
ダルバートというのは日本で言えば一汁三菜の食事ってところで、ご飯に数種類の野菜の煮物、
そして、スープが一つのプレートにのってでてくる。
つまり、宿の奥さんがあり合わせの材料で適当におかずを作ってくれたわけ。
ダルバートが目の前に運ばれてくると、宿の主人も夕食を取り始め、その傍らでこちらの動向を探り始めた。
「今日は一気にポカラから上ってきたからね、明日はマルファ当たりに行ってくるよ。」
「あさっては?」
「うーん。今は決めてないけど、まあ順番に陸路でポカラから下りていくとかかなぁ。」
トレッキングの営業を仕掛ける隙を伺ってると思い、曖昧に答えると、意外な言葉が返ってきた。
「せっかくジョムソンまで来たのにムクティナート行かないの?今はバスでも行けるのに。」
「え?歩かなくても行けるの?」
「行ける行ける。ムクティナートとカグベニまで日帰りできるよ。」
この彼の台詞が決めてとなり、ジョムソン滞在3日目はムクティナートを目指すことにした。
ジョムソンのジープだまり。
ヒンドゥ教の聖地の一つであり、ちょうどこの時期は巡礼シーズンである。
ジョムソンまでの道すがらでも、しばしばオレンジ色の装束を身にまとった
巡礼者ご一行様を見かけた。
ジープをチャーターした団体様に単独で徒歩で上る人。路線バスでも多くの信者と乗り合わせた。 多くはインドからやってきた人たちだ。
手に提げているビニール袋にはタミル文字が印刷されていたりして、 よくもまあはるばると南インドからこんな山奥までやってきたものだと関心してしまった。
5月のインドは1年で最も暑く、場所によっては摂氏40度を超える酷暑期だ。
巡礼と同時に暑さからも逃れられて有意義な夏の過ごし方である。
乗り合いジープの車内。
3人席に4人座るのは基本。
私が宿泊していたのはジョムソン空港の目の前にあるロッジで、
ここはいわばジョムソンのツーリストエリアである。
ジョムソンの本村はさらに奥に15分ほど歩いた先にあり、
ムクティナートまで行くためのジープやバスは本村からの出発になる。
TIMSカードとアンナプルナ地域の入域許可証のチェックを受けたあと、
しばらく歩くと、ベニ方面のバスターミナルにあたる。
このバスターミナルを超えて、川を渡ったことろが本村で、
そのはずれからがムクティナートやムスタン方面への道の始まりだ。
ジープの車窓の眺め。
ポカラからここまで、山を上がるごとに上乗せされていくバス代にはハラハラしたものだが (私はいつも両替の見積もりが甘く、現地通貨が足りなくなる)、
さらに標高が上がる上に四駆のジープになって、平地の4倍の値段になった。(乗車時間は半分以下。)
しかし、同じTATA製でもこれまで乗ってきたバスとは乗り心地は雲泥の差で、
どんなに荷台にギュウギュウに詰め込まれても、体が宙に浮き上がることもおしりが痛くなることも全くなかった。
そして、走り続けること1時間半。ジープは1000mもの高さを一気に駆け上がりムクティナートに到着した。
歩けば6時間というが、たぶんそれは下りの場合で、上りだったら半日はゆうにかかることでしょう。
標高3800mをこえ、富士山よりも高い聖地ムクティナート。高山病のリスクもあるのでご留意を。
ジョムソンで泊まった宿
アルカ・マルコポーロ Rs.800
ジョムソンバス乗り場前。空港も目の前
ジョムソンの空港地区のバス乗り場のすぐ隣にある宿。空港入り口も徒歩1分。
とっぷり日が暮れてからジョムソンにつき、とるもとりあえず開いている宿に飛び込んだのだが、翌朝部屋から窓の外を見てびっくりした。アンナプルナがどーんと窓の外にそびえ立っていた。
オーナーも世話好きでジョムソン周辺の情報をいろいろ教えてくれるので、おかげでムクティナートやカグベニにジープで行けたし、奥さんは料理上手だったので、レストランのご飯もおいしかった。
毛布などもきちんと備わっていたので寝袋も不要。快適な滞在でした。
(部屋の写真はうまくとれなかったけど、ベッド二つのツインです。)
オーナーも世話好きでジョムソン周辺の情報をいろいろ教えてくれるので、おかげでムクティナートやカグベニにジープで行けたし、奥さんは料理上手だったので、レストランのご飯もおいしかった。
毛布などもきちんと備わっていたので寝袋も不要。快適な滞在でした。
(部屋の写真はうまくとれなかったけど、ベッド二つのツインです。)
▼ ネパールに行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。
旅行時期:2013年4月~5月
1Rs.=約1.2円
1Rs.=約1.2円
■交通:ジープ ジョムソン-ムクティナート 710ルピー(ツーリスト価格)
■その他:TIMSカード 20ドル(旅行代理店取得が団体用だったので、タトパニで個人用を取り直し。)
詳細は≫ネパールトレッキング:アティティツアーズでTIMSとアンナプルナ保護区入域証取得。
■宿泊:アルカ・マルコポーロ Rs.800
■羽田-カトマンズ航空券 経由便のみ。燃油サーチャージ込みで100,000円前後~。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)
カトマンズ行きは以前は日本からの直行便がありましたが、現在はなし。ソウル、バンコク、マレーシア、シンガポール、デリーなどを経由して行くことになります。経由地や乗り継ぎ時間、お好みでどうぞ。
安さだけを求めると乗り継ぎ時間が長かったりするので、いっそのこと経由地でトランジットやストップオーバーして、 経由地も楽しむ方法もあります。バンコク、シンガポールは空港から町まで列車ですぐですよ。
私はエイビーロードで金額をざっくり把握、アタリをを付け、個別の代理店に問い合わせます。
旅程を立てるために参考にした本
地球の歩き方編集室 編 ダイヤモンド社 2011-07-09
出版されたのが2年前ということは取材はさらに1年くらい前ということで、地域によっては参考程度にしかならなかったが、 宿探しの時間節約などには活用できた。TIMSなどの許可証情報は旅行代理店のHPが一番役に立った。
アンナプルナの各村の説明などはほぼないので、チベット―中国・ネパール・インド・ブータン (旅行人ノート)の該当ページをコピーして持っていった。
カトマンズ周辺の世界遺産などにしか行かない場合はそれなりに使えるとは思う。
出版されたのが2年前ということは取材はさらに1年くらい前ということで、地域によっては参考程度にしかならなかったが、 宿探しの時間節約などには活用できた。TIMSなどの許可証情報は旅行代理店のHPが一番役に立った。
アンナプルナの各村の説明などはほぼないので、チベット―中国・ネパール・インド・ブータン (旅行人ノート)の該当ページをコピーして持っていった。
カトマンズ周辺の世界遺産などにしか行かない場合はそれなりに使えるとは思う。
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