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アンナプルナのリンゴ香る美しき村。マルファ。

マルファで飲んだお茶とアップルクランブルケーキ。
【マルファ名産のリンゴをつかったアップルクランブルケーキ。甘酸っぱくておいしい。】
「トレッキング」という言葉は、よっぽど自然好き、山好きの人が行うスポーツというイメージですが、
実際に山の上に行ってみると、「山の上の散歩」という感覚で歩けるものだった。
ネパールの山というと、普段から体力作りをしないと行けない険しい山をイメージしますが、
このジョムソン周辺は近所の河川敷を散歩しているような感覚で歩けます

ジョムソンからマルファまではのんびり歩いて1時間半ほど。しかも100m程標高差を下っていく
2700m前後の標高は高山病になるほどでもなく、自動車道が整備されたお陰で轍を伝えば迷いません。

ただし、すれ違う自動車やバスから舞い上がる土埃を浴び、あっという間に服も髪もどろどろです。
まあ、仮に車とすれ違わなかったとしても、風が吹き荒れて同じことになります。
ウィンドブレーカーとか服装で事前に対策した方がよろしいかと思います。

上空から見たマルファの村
上空から見たマルファ村
左下の斜めの線がジョムソン街道
ジョムソンからマルファまでの大地は殆ど灰色で、
その灰色の大地の向こうに真っ白い雪山が見え隠れしている。
そんな景色を眺めながら1時間半ほど歩くと、遠くに石垣に囲まれた
緑美しい畑が現れる。マルファ村である。

ぽつぽつと現れた民家や宿を横目に歩いていると、向かいからやってきた
自転車が目の前でキキーっと止まった。

「こんにちは。君、ジョムソンのマルコポーロに泊まってるでしょう?」

マルファ村の入り口
マルファ村の入り口。
サングラスをかけた見知らぬ外国人の突然の登場に、何のことやらだが、
どうも彼も同じ宿泊客で、どこからか私を見ていたらしい。

「この少し先を右に入ったらマルファの村があるよ。村の中にはチベットのお寺とか、お茶できるカフェがいくつかある。そして、村の奥には名産のアップルブランデーを買える店があるよ。」

一通り観光案内をして「じゃ、楽しんで!」と風のように立ち去ってしまった。
(しかも、この後、一度も顔を合わせることがなかった。)

宮崎県の諸塚村から贈られたリンゴの木
姉妹村の宮崎県諸塚村から
マルファ村に贈られたリンゴの木
この親切な人のお陰で気づいたのだが、街道随一の美しさといわれるマルファの村は くぼんだ山の腹にぴったりとくっつくように扇形に集落が作られていた。
対しる街道は、集落の中を通らず、いわば扇の弧の部分を走り抜ける。
いわば道路はリンゴや麦畑の間を突っ切る形で作られているのだ。

つまり何が言いたいかというと、彼に会わねば村の入り口に気づかずに行きすぎた可能性があったし、 それ以上に、昨日、マルファでバスを降りてたら、とんでもないことになってたなぁということ。
夜に畑仕事をしている人もいるわけもなく、停電もしょっちゅう起こるので
そうなると街灯りを頼りに集落を探す・・・なんてことも難しくなる。

マルファは評判通りヨーロッパの町並みのような石畳や、真っ白壁のチベット建築が整然と並び
とても美しい村でしたが、もしこの村に泊まりたければ、明るいうちに着くことをおすすめします。

ジョムソン街道:マルファ村 写真館

ジョムソンからマルファまで。ジョムソン街道をぽてぽて歩く。

ジョムソンをでるところ。
ジョムソンからマルファまで基本的に広々とした河原を歩いているような感じ。 遠くに緑が見える場所には集落がある。 水がでて、植物が育つところに自然と人が集まって暮らし始めたのでしょう。
現地の人はそれこそ河原を突っ切るように歩いているし、 河原の下にもジープの轍がのびていますが、バスが通る街道を歩く方が無難です。 トレッキング道が整備されている箇所は入り口に簡単な案内がありますので、 車道を離れたい場合はそれを目印にどうぞ。
ジョムソンからマルファまでの景色遠くにマルファ村を望む綺麗に整備された畑と果樹園風にながれる麦の穂

マルファ村の様子

山肌に沿って家やお寺が並ぶマルファ村
マルファ村は山肌に沿って扇形に広がっていて、最も高いところは神様の場所。 ゴンパも階段を上った高い場所にあります。(外国人でも中に入って見学は可能です。)

遠くから村を眺めると、普通の集落にしか見えませんが、中にはいると前評判の高さに非常に頷ける。
ゴミ一つ落ちていない通りは石畳でできており、足下を通る水路も薄く切り出した岩を使ってある。 真っ白い壁に木製の扉のチベット式?の建築物がずらりと並び、世界遺産にしてもおかしくないくらいだ。
この雰囲気が気に入って数泊する旅人も少なくないという話だが、私が訪れたときは観光客の姿はゼロで、 団体旅行者がわーっと来る時間帯にでも会わない限り、静かだと思う。
村が街道から離れていて、車の排気音から無縁なのも、雰囲気を守っている理由の一つかも。

マルファ村の民家の屋根を見下ろす 美しく整ったマルファ村の路地 マルファ村の民家の屋根の上

河口慧海が滞在していた家

河口慧海が滞在していた家の外観
私ら世代になるとよっぽどの旅好き、チベット好きでない限り、「河口慧海?誰それ?」の世界だが、日本人で初めてチベットに入った僧侶河口慧海がチベット入りの前にチベット語を憶えたりするために滞在したのがマルファ村。彼が滞在していた家が記念館として残されています。
部屋には当時の河口僧侶のモノクロ写真と共に故ネパール国王と王妃様の写真が飾られていました。
日本語と英語で看板があるので、すぐ見つかります。
河口慧海が滞在していた家の中庭 河口慧海が滞在していた部屋 河口慧海が滞在していた家の奥。

お茶休憩で水分とエネルギー補給

お茶したゲストハウス兼カフェ
マルファでは日本のNGOが協力してリンゴ栽培に成功しており、そのリンゴを使ったケーキやリンゴの加工品を購入することができます。
電気が不安定なので、基本的に日持ちするベイクドケーキ。アップルクランブルやアップルパイなど。 クランブルにはザラメみたいな砂糖を使っているため"ざりっ"といいますが、空気が乾燥していて、思っている以上に体力を消費するので、糖分と水分補給はこまめにどうぞ。
お酒はアップルブランデーの他、アプリコット、グレープなどで作ったものがあります。 瓶なので割らずに持ち帰る自信があればお土産にどうぞ。
私は割れない容器に移し替えて持ち帰りました。搭乗手荷物の100mlルールやめてくんないかな。

アップルクランブルケーキ。 マルファで飲んだお茶とアップルクランブルケーキ。 リンゴブランデー

▼ ネパールに行きたくなったら・・・物価の目安にどうぞ。

旅行時期:2013年4月~5月
1Rs.=約1.2円

■交通:バス トゥクチェ-ジョムソン 300ルピー(行きは歩き、帰りにバスに乗った。)
■食事:アップルクランブル 120ルピー、ポットティー 190ルピー
■その他:アップルブランデー 200ルピー、ドネーション 任意
■宿泊:アルカ・マルコポーロ Rs.800

■羽田-カトマンズ航空券 経由便のみ。燃油サーチャージ込みで100,000円前後~。(参考:海外格安航空券の検索・予約 YAZIKITA)

カトマンズ行きは以前は日本からの直行便がありましたが、現在はなし。ソウル、バンコク、マレーシア、シンガポール、デリーなどを経由して行くことになります。経由地や乗り継ぎ時間、お好みでどうぞ。
安さだけを求めると乗り継ぎ時間が長かったりするので、いっそのこと経由地でトランジットやストップオーバーして、 経由地も楽しむ方法もあります。バンコク、シンガポールは空港から町まで列車ですぐですよ。

私はエイビーロードで金額をざっくり把握、アタリをを付け、個別の代理店に問い合わせます。


旅程を立てるために参考にした本

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