パリ 砂糖漬けの日々 多田千香子
パリやフランスというだけであこがれる日本女性も多いはず。
しかしそのあこがれの都に住むことはまさにカルチャーショックの連続?!
この本のレビュー
パリというとおいしい食べ物がいっぱいで、芸術の都で、世界に誇る一流ブランドの拠点で、ととにかくアジア人のあこがれを集めている街ではないかと思う。
だから私はしばらくの間、洗練されたおしゃれでスマートなところというイメージを持っていたが、
ここ数年でパリに在住したことのある人の描いた本を読んだりするうちにかなり偏った
幻想が紛れ込んでいることに気がついた。
よくインドに行った話をすると「人生観変わる」とか「カルチャーショックを受けない?」と
言われたことがありますが、それって結局、ヨーロッパでもどこでもうけるんじゃん。って思った。
たとえば日本で洗濯機など家電製品を買うとき、予定通りに配送されてくるのが当たり前で、
それこそ配送側の都合で変更される場合は、丁寧な変更の連絡があるわけですよ。
そういうの当たり前だって思ったけど、当たり前じゃないってことが最近よくわかった。
逆にフランスから日本に移住してきた人は、「楽だなぁ」と思うこといろいろあるんじゃないかなと思った。
だって、なにか壊れても修理も電話一本で約束の時間に来るし、書類だって約束の日にできあがる。
しかも理不尽なクレームですら、うまくお客をなだめて、場合によってはあやまりますもんね。
そういうのに慣れている日本人には、間違っている人が開き直られたりするのは
カルチャーショックでしかない。
朝日新聞の社員をやめ、単身フランスのパリに留学した著者がパリでの生活をつづったエッセイ。
お菓子を学ぶための留学ですが、お菓子のことや学校のことについてはあまりふれておらず、
留学中に出会った人や旅での経験、生活上の様々なことを淡々と、そしてさらっとつづっています。
パリについてすぐに不動産を購入するなど思い切ったことをされていますが、
かなり、ホントにこの不動産を巡って大変な思いをなさっておりまする。
パリにある程度の期間滞在する日本人は日本人向けの賃貸物件を仲介する会社をとおして
部屋を借りたりするようですが、高い手数料を払ってまでもそういう会社を利用するのか、
その理由がよくわかりました。
しかし、ル・コルドン・ブルーってよくきく有名な学校ですけども、授業料高くないですか?
製菓材料込みならわかるけど、これ以外にいろんな道具をそろえないといけないとなると、
果たしてパリで学ぶ必然性ってあるのだろうか?
日本の学校じゃだめな理由ってなんだろうとも思ったりします。
でもそれよりパリに住んでみて得た経験が糧になることもわかる。
ただ技術のみをつけたくてパリに行ったんじゃないんだろうな。ということです。
やっぱり単身でパリに行くって相当な覚悟がいるんだろうなぁと感心しました。
なんとなくパリにあこがれているひとが、ちょっと読んでみるのにいいかもしれません。
それなりに楽しくよめました。
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