てなもんや中国人ビジネス 谷崎光
中国北京在住の作家谷崎氏のエッセイ。様々な雑誌に掲載したモノを集めてあり、
一貫性がなく読みにくいところがあるが、北京の生活を知りたい人はよいかも。
この本のレビュー
貿易会社勤務時代に中国にかかわってから、中国にどっぷりとはまっている作者。中国語ができるだけにこの人が書いた旅行記などは現地の人にとけ込んでいて、
深いところまでしることができて面白かったりもするのだが、この本はどうだろうか。
最初のうちは雑誌に乗っていた短いエッセイをまとめたモノだったので、
ひとつひとつのエピソードが読みやすかったが、後になればなるほどどうかなという。
内容的には中国の奥深いところをしれて面白いと思うモノもあるのだけど、
とくに書き下ろしのモノはだらだらと書いていたりして非常に読みにくい。
また、前に出てきたことを繰り返しているエピソードもあり、そういうのは
加筆修正をしているのだから書き直してもらいたいものだと思った。
週刊文春に書いたエピソードなどは作者が苦手な分野なのかなんなのか、
学生に聞いただけのアンケートで日本企業の知名度を語っていたりして、
ああ、この人はこういう経済がらみの内容は書かない方がよいのでは?とまで思った。
一つ一つのエピソードが短くすっきりとまとまっているともっと面白いと思う。
特にSARSがらみの書き下ろしに至っては、日本での騒動もすでに忘れている時点で読むと、
中国ではかなり情報を押さえられていたことはわかったのだが、
「日本の報道のことはご存じなのでいいとして」というノリで略しているあたりが、
そんなに誰もが日本の報道を細かく見てた訳じゃないんだからわかるかよ。っていう。
作家っていうけどいったいどういう本を書いているんでしょうかね。
この人の本は旅行記とかが一番面白いかも。 日本人と気づかれずに旅できたりしてるし。
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