北京大学てなもんや留学記 [ 谷崎光 ]
北京大学留学時代の経験を綴ったエッセイ。
読んでいると良くもまあ留学なんてしてられるなと思うことも多々あるが、
たぶん、それを含めて、中国にとりつかれているのだろうと思います。
著者の他書と重複する記述も多少あります。
この本のレビュー
この著者は社会人のスタートが中国関係の仕事をする商社に勤めることだった。その時の経験を綴った「中国てなもんや商社」は中国社会と日本社会の常識の違いや苦労を
コミカルに綴ったエッセイだったと思う。
(なぜ「思う」なのかといえば読んだのがむかしすぎてもう忘れてしまったから。)
何冊か著者の本は読んできているが、文体はちょっと慣れないんだけども、
中国に移り住んだ以降に中国各地を旅して回った時の旅行記などは、言葉がわからず、
中国人の気質もわからない日本人が書いた旅行記とは違った視点で中国を見ていて、
面白く読んだのを記憶しています。(感動中国!
で、この本はそういった中国に居を構えて執筆活動をする前の体験、留学時代を綴った本で、
最初のうちはだらだらとセンテンスの区切りが長くて読みにくいなぁと思ったりしたが、
徐々に文体よりも北京の学生生活の中身に進んで行くにつれて引き込まれていった。
ちょっと前、自称中国で最も有名な日本人という加藤氏の本などは、
恐らく彼の場合は日本より中国の社会の方がしっくりくるタイプの人で、
ある意味日本を上から見た上での中国を語っていた様な感じもあったけど、
この方は大方の日本人が感じる目線で中国を見つつ、果敢に中国人に立ち向かうところもあり、
自分だったら多くの日本人と同じく「関わらないでおこう」とスルーするところなので、
がんばれ!と応援したくもなる。
(自分を含め多くの日本人が政治家や官僚にこのような態度を望んでいて、
でも自分が関わるのはイヤだなと逃げているのかも知れないなぁ。)
北京大学の新入生入学の時期に大学の掲示板に60年前の戦争の残虐写真が掲示されるなど、
こういうことを日本国民が知らない時点で嫌になりますし、
これで「日中友好」とか高々と訴える人たちはなんなんだろうとか思ったり。
でも、それでも著者は「好きこのんで異郷で苦労することを選んでいる」んだそうで、
今後も日本人の目線で、中国の姿を伝えてくれることを期待したいと思う。
個人的にはそんなに日本が嫌いなら日本のことなんて無視してればいいじゃん?
って思うんだけど、なんなんでしょうね。
私も始めて中国旅行に行ったとき、南京大虐殺がどうとか言われたなぁ。
記事はお役にたてましたか?
記事にご興味をもっていただけましたら、
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓以下のソーシャルボタンで共有していただくと嬉しいです^^