プリズン・ガール [ 有村朋美 ]
ニューヨーク留学中にできたロシアンマフィアの犯罪に巻き込まれ逮捕。
2年弱の実刑を食らった著者のアメリカ刑務所内ルポ。
この本のレビュー
日本からニューヨークへ語学留学に出ていた日本人女性が、現地で出会ったマフィアの麻薬取引に加担したとの罪で刑務所行きに。その経緯から2年間の刑務所でであった様々なアメリカ人についてを語ったルポ。
日本で取り上げられるアメリカの姿とは全く異なるアメリカが垣間見れる。
作家ではないので文章が上手なわけではないが、他の人にはかけない内容なので、
そういう意味で、普通に面白く最後まで読めた。(2時間もあればよめます。)
印象的だったのは、黒人女性の次の台詞。
「アメリカでは黒人社会なら、家族か親戚の中に必ず刑務所に入れられた人がいる。」
日本ではそんなことないんだろ?って続くんだけど、少なくとも私の周りではない。
刑務所で一緒に暮らしている人の恋人が銃撃戦に巻き込まれて亡くなっていたり、
たった2年間の間だけでこれだけ本になるようなことを体験したのもすごい。
ちなみに彼女自身については麻薬の取引を進んで手伝ったわけではなく、
彼氏に頼まれて荷物の送付を頼まれたりしたことで共犯とされた。
アメリカでは荷物の送付にクレジットカードの提示が義務づけられていて、
マフィアの彼氏は当然クレジットカードを持つことはできないわけです。
で、送ってあげたら、中身が麻薬だったという。
日本ではヤマト運輸で荷物を送るのにクレジットカードなんていらないよなぁ。
ううむ。こういう犯罪に使われるという発想は日本ではないかもな~。
日本で触れるアメリカは政治家やハリウッド映画にミュージシャンなど、
華やかな世界の人ばかりなので意識したことないけど、
とんでもない落とし穴があるものだと。
それと前に佐藤優氏の本で、日本人が沢山住んでいるところには優秀な外交官が配属されて、
とんでもない問題児は日本人がほとんどいない僻地に送られると暴露していて、
この日本人女性は領事官の方にすごくお世話になったようで、ふと佐藤氏の台詞を思い出した。
アメリカなんて優秀な人材が送り込まれる最たるところかもしれない。
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